足元不安定なままでの再出発

JYJ、怒涛の再出発プロモーションの背後でうごめく不透明な挙動

2013/03/04 08:00
JYJコンサートオフィシャルサイト
より

 今年1月、東京地裁においてエイベックスとの裁判に勝訴した(エイベックスは即控訴)JYJは、早速4月2~4日に東京ドームでコンサートを開催すると発表した。韓国と日本を繋ぐ、ソンユジュンという芸能プロデューサーのTwitterでは「JYJ東京ドームコンサートの広告は、明日、全面広告日刊スポーツ、読売新聞、朝日新聞、渋谷ビジョン7ヵ所6000回、大阪ビジョン、10tトラック(渋谷、新宿、表参道)が回ります!」などと伝え、今までになく大きなプロモーション活動を行っている。

 勝訴したとはいえ、エイベックスとの裁判をまだ残しているにもかかわらず、ここまで活発なPRに出てこられたことには訳があるという。

「エイベックスとの関係悪化を恐れて、及び腰になっている芸能関係者は多いことは事実ですが、今回のJYJには大手広告会社『D』の関連会社がバックに付いています。エイベックスとの関係が浅からぬ『D』にとって、表立ってJYJをバックアップすることは控えていますが、しかし、関連会社なら良いだろうという判断なのでは」(芸能関係者)

 また、別の芸能ライターはこう話す。

「JYJはこの東京ドームコンサートが成功したら、25日と26日にも追加公演をやろうとしていると聞きます。さらに、名古屋、大阪などでも公演の予定があるとか。事実上の全国ツアーとなりますね」

 4月27日より、ユンホとチャンミンの東方神起は、日本で5大ドームツアーを敢行するが、JYJもこの偉業を達成しようと躍起になっているそうだ。しかし、エイベックスや韓国の元所属事務所であるSMエンターテインメントは怒り心頭だとも。

「それでも、表立って妨害をすることはできないでしょう。なにしろ、東京地裁の第一審判決は、事実上のエイベックス全面敗訴ですから、今までのように関係各社に『JYJと仕事をしないでくれ』という内容証明を送ることはできないですから」(前出の芸能関係者)

 こういった矢継ぎ早のJYJの日本活動復活に対して、ファンが狂喜しているのはもちろんだが、慎重に事態を見ている向きもある。

「うれしいことはもちろんそうなのですが、今までのことを考えると……。いつ何時またトラブルが発生して、がっかりすることが起きるとも限らない。だから、片一方の頭と心では、冷静にしていようと思っています」(長年のJYJファン)

 この言葉の通り、エイベックスとSMエンターテインメントが、JYJの活動再開を喜んでいるわけはなく、最後までどうなるかはわからない。

「韓国でのJYJの所属事務所であるC-JeSエンターテインメントとJYJの個々人の関係は、昨年から微妙なことになっているようで、驚いたことに、今回のコンサートも初め、C-JeSエンターテインメントの代表であるペク・チャンジュ氏の外で進められたと聞きます。ソンユジュン氏がC-JeS社の大株主と話を強引に進めていったのです。結果が良ければ、ペク氏にも利益になるでしょうが、韓国側も一枚岩ではないということでしょう」(前出の芸能関係者)

 JYJが日本において完全復活を果たすと、どのような結果を残すのだろうか。ある大手女性誌編集者によれば、「部数増のための『鉄板』アーティストは、今やジャニーズの嵐と東方神起だけと言っていい。そこにJYJが復活するわけで、弊誌としてももちろん大きく扱いたい気持ちはやまやまです。でも、エイベックスさんとの関係を考えれば、とても悩ましいことになってしまいます」。

 このような芸能“村”の構造の中、JYJは船出を果たそうとしている。今後どうなっていくのか、目が離せない。

最終更新:2013/03/04 13:54
『Memories in 2010』
まずはドームの成功を祈ります
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