[女性誌速攻レビュー] 「Ray」3月号

サプライズ男の浅はかさを暴いた、「Ray」の「打てば響く」という女性像

2013/01/30 16:00
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「Ray」2013年3月号/主婦の友社

 寒さが身に沁みる今日この頃ですが、女性誌にはひと足早く春の気配が漂っています。「Ray」3月号(主婦の友社)の特集「パスポートアイテム★着こなしカレンダー」には、冬のアイテムと一緒に使える春のトレンドアイテムがたくさん紹介されています。「肩開きデザインが大HITの予感!」「街中みんな透け×2ブーム!」「ネオンカラーっぽいパステル」など、目にも鮮やかな春ファッションに心躍りますが、よくよく見ると、「夏までOKなフレッシュ小物をとことん楽しむ」など、とにかく「長く使いまわせるものを」という魂胆が見え隠れ。不況下の女子大生の堅実さに感心しながらも、さすがに「2~3月にイエロークリアサンダルはどうなの……?」と思わずにはいられません。季節感を追いかけていたら、思わず追い抜いてしまったうっかり者の「Ray」を今月号も見ていきましょう。

<トピックス>
◎パスポートアイテム★着こなしカレンダー
◎Ray世代のハピネス家計簿
◎プリ娘。の部屋

■貯蓄だって可愛くなきゃダメ!

 特集から、現代の女子大生のお財布事情が透けて見えてしまった「Ray」。しかし、「Ray」は元々、赤文字系といわれるほかの女性誌「CanCam」(小学館)「JJ」(光文社)に比べると、庶民派の雑誌なのです。上昇志向の強い「CanCam」、お嬢様気質の「JJ」よりも、紹介されているアイテムは安価であり、「プチプラ」という言葉も誌面によく登場しています。「Ray」は、お金はかけられなくても、可愛くありたいと願う女子大生のバイブルなのです。

 そんな「Ray」の今月号には、「Ray世代のハピネス家計簿」という企画が掲載されていました。節約アドバイザー・丸山晴美先生による、楽しくできる「Ray世代にぴったりなハピネス貯蓄テク」が紹介されているのですが、なぜか「レシートで家計簿」「財布分け貯蓄」「500円玉貯金」といった、ザ・昭和なテクばかり。どんなに可愛らしい女子大生だったとしても、食費を封筒ごとに分けて持ち歩いていたり、鱗に数字が書かれた魚のイラストをジャラ銭が出るたびに塗りつぶしていたら、途端に貧乏臭さが立ち込めてしまうのでは……。「Ray」は就職活動でさえも、「合コンで内定ゲット~」と己の可愛さで突き進もうとしているんですよ! 丸山先生、「Ray」の可愛い思想を軽んじすぎ!

 しかし一方で、読者の実体験による貯蓄法には、「Ray」世代らしい努力と可愛さを兼ね備えた知恵が光っています。「デパートの屋上がカフェ代わり!飲み物持参でさらに節約」「セルフ+免税店使いで美容費をカット!」「週4の自炊生活で節約&ダイエットに成功」など、思わず微笑んでしまいそうな貯蓄法の数々。そして、貯まったお金も、「リッチなヨーロッパ旅行!」「趣味の熱帯魚ライフにお金を惜しまず投資!」「憧れブランドのバッグ+時計2コもお買い上げ~(はぁと)」など、各々の趣味のために使っているのだそうです。生活のために無理をしてではなく、あくまでも楽しみのために貯蓄をする。これこそが、「貯蓄」と「可愛い」を両立させる方法なのでしょう。

 しかし、よくよく彼女たちの収入内訳を見てみると、驚愕の事実に気づかされます。一人暮らしの立教大学4年生の女の子が、なんと1カ月にバイト代17万円を稼ぐという働きぶり! 「池袋のキャバクラか……?」と無粋な想像をめぐらせてしまいましたが、なんでもバイトを2つ掛け持ちして、8万円の仕送りをそっくりそのまま貯蓄に充て、1年間で100万円を貯める偉業を成し遂げていました。と、思えば、女子大生の中にひっそり紛れ込んだ、実家暮らしの三十路女性の収入には「おこづかい:10,000円」の文字……。三十路の娘に毎月10,000円を渡すご両親の狙いはわかりませんが、それを貯金に回し、川島なお美よろしく「大好きなワインの講座で40種類以上を堪能~!」とはしゃぐ三十路に、「だったら親にこづかいを返せよ!」と言わずにはおれません。「貯蓄カワイイ」の領域に到達するのは、なかなか難しいようです。

■「サプライズ」の滑稽さがあらわに

 そんな「Ray」の貯蓄意識を刺激する企画の後には、毎号恒例の読者モデルによる座談会が掲載されていました。今月のお題は、「HAPPYサプライズの思い出って?」。クリスマスにバレンタイン、誕生日などイベントごとに張り切る「Ray」は、もちろんサプライズが大好物です。

 「“ミサミサの誕生日会をしよう”っていわれて集合場所に行ったら、ほぼ全員遅刻で。シュンとしてお店に入ったら、優香子たちがAKB48の衣装を着て待ってたの」と、ミサミサ本人が友達からの愛され自慢をかましたと思えば、新部さんは「最近は“ドタキャンサプライズ”っていうのがあった」「私の誕生日当日の夜に、“親父が東京に来ることになったから今日会えない”って電話がきたの。ショックすぎて家でぼーっとしてたら、チャイムが鳴って……」と男からの愛され自慢で対抗。少女マンガのヒーローも真っ青な、ロマンチックエピソードに思わず失笑してしまいそうになりますが、違った意味で「真っ青」になったのは、佐々木さんのこんなエピソード。

「(略)彼が全然かまってくれなくて、私の誕生日2日前に別れたんです。しばらくたって電話したら、実はちょー前から誕生日の計画をしてくれてたみたいで」
「21才にちなんで、21個のプレゼントを用意してたみたいなんです。東京ディズニーランドの日付入りチケットを買ったりとか、パーク内のホテルのスイートを予約してくれてたりとか……」
「全然知らなかったんですよ。誕生日当日も“バイトだから会うの深夜ね”っていわれてましたし」
「その日遊ぶつもりだった友達も彼に頼まれて私を誘ってたんです。全部計画していたみたいで……」

 サプライズ好きの女って、つまり男からすると、「打てば響く」という扱いやすい女なんですよね。喜ばせ方が簡単にわかるから、男も自尊心を満たすために、過剰なサプライズを計画してしまいがち。しかし、打てば響くはまた逆も然りで、かまってあげないと、すぐに「もう私に興味ないのね」とそっぽを向いてしまいます。佐々木さんのサプライズエピソードは、女の浅はかさと、それを読み切れなかった男のさらなる浅はかさを暴いているのです。

 ちなみに、調査した結果、ディズニーリゾート内のホテルで最もお安いスイートルームでも、1泊100,500円でした……。もったいないお化けが暴徒化しそうな大散財ですが、当の佐々木さんは、「バレンタインまでには元彼を超えるくらい、いい人と出会いたいです」と、すでに新たな恋に邁進しているようです。打てば響く女も、振った男となれば話は別。その切り替えの早さに、「Ray」の図太さ、たくましさを見たような気がしました。
(豊島ユイ)

最終更新:2013/01/30 16:00
『Ray』
サプライズより「臨時収入」の方がアガるよね
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