男性もじわじわ増加

共演者の体がプレッシャー? 摂食障害を克服したセレブたち

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若くして苦労しているメアリー=ケイト・オルセン

 アメリカで高い評価を得ているドキュメンタリー番組『Intervention』。依存症に苦しむ人を、家族や友人がリハビリ施設に行かせようと説得する番組なのだが、薬物依存、アルコール依存と同じくらい、ダイエット依存症(摂食障害)を患う人が登場することに驚かされる。全米摂食障害協会によると、アメリカ人の10~15%が深刻な摂食障害に苦しんでいるとのこと。女性患者が多いことで知られる病であるが、全体の10~15%は男性であり、その数は年々増えているといわれている。

 見た目を大事にするハリウッド・セレブの中にも摂食障害を患っている人は多くいる。今回は勇気を奮い、病と向き合い治療を受けた「摂食障害を克服したセレブ」を紹介したい。

第5位 メアリー=ケイト・オルセン

 人気ファミリーコメディー『フルハウス』で三女ミシェル役を演じた、オルセン姉妹の妹メアリー=ケイト・オルセン。彼女が最初に激やせしたのは、2004年6月。18歳の誕生日を迎えた直後のことだった。骨と皮だけになってしまった彼女の姿は世間に大きな衝撃を与え、間もなくしてメアリーはセレブ御用達のリハビリ施設「シルク・ドゥ・ロッジ」に入所。摂食障害、拒食症、ほかにも関連した症状を治すため、リハビリ生活を開始した。後のインタビューで彼女は「あのときは本当に死にかけた。危なかった」と明かしている。

 しかし、摂食障害はそう簡単には克服できず、3年後にも緊急入院。スポークスマンは「腎臓の感染症を患った」と説明していたが、再びガリガリになっていたため摂食障害の治療を受けたのではないかとささやかれた。

 メアリーは10年に雑誌のインタビューで、拒食症になった原因は「多くの人々の目にさらされながら成長したから」だと説明している。また、「人生における悪い出来事とか、すべてが成長の一環だと思うの」とも語っており、病に真正面から向かい合い奮闘した様子をうかがい知ることができる。

 なおメアリーは、03年に注意力欠陥障害であることをカミングアウトしており、交際がウワサされていた俳優ヒース・レジャーが急死した後は落ち込みが激しく、鬱病のようになっていたとも報道。繊細な神経の持ち主なのだと伝えられている。

第4位 デニス・クエイド

 男性が摂食障害を患うことは珍しいとされているが、デニスは役作りから拒食症に陥ってしまった。90年代半ばに、映画『ワイアット・アープ』で結核で死ぬ役を演じることになり18キロ減量したのがきっかけだったという。役作りに没頭した彼は、あまりにも急激にやせたためプールから上がる力もなくなってしまい、精神的にも病んでしまったとのこと。過食嘔吐などはしなかったが、「62キロのとき、鏡に映った自分は82キロに見えたんだ(身長182cm)」と告白している。

 撮影が終了し体重を元に戻そうとしたデニスだが、食べ物のカロリーが気になって仕方なくなっている自分に気がつき、恐ろしくなってしまったそう。また、運動しないと不安になるなどの精神的後遺症に悩まされ、健康体に戻るまでかなりの時間がかかったと赤裸々に明かしている。

■第3位 『アリー my Love』の女優たち
(キャリスタ・フロックハート、ポーシャ・デ・ロッシ、コートニー・ソーン=スミス)

 オシャレな海外ドラマとして日本でも高い人気を誇った『アリー my Love』だが、舞台裏では女優たちが「もっと細く、もっと細く」と苦しんでいた。主人公を演じたキャリスタ・フロックハートは「ものすごいストレスに苦しんでいたの。一日15時間働いて、私にとってすべてである番組が、いつ打ち切られるのかというプレシャーに苦しんでいた」「そのストレスから、食べる量が極端に少なくなってしまったの。でも運動はめちゃくちゃしたわ。極限以上に自分の体を追い込んだ」と告白。放送が終了したことで、ストレスから解放され、少しずつ健康になったと明かしている。

 ネル役を演じたオーストラリア出身のポーシャ・デ・ロッシは、この番組に出たことで、ハリウッド女優の細い体を目の当たりにし、「やせなければ。やせた体をキープしなければ」とプレッシャーを感じるように。そして、毎日300キロカロリーの食事に下剤20錠を飲むという生活に突入した。171cmと長身であるにもかかわらず体重は40キロを下回ったが、体重が減っていくことに快感さえ得るようになっていったと明かしている。また、そんな彼女を救ったのは、2008年に同性婚したエレン・デジェネレスの愛の力だったことも告白している。

 ジョージア役のコートニー・ソーン=スミスは、キャリスタの針金のように細い体を毎日目にすることで、「自分は太っている。やせなければ」とプレッシャーを感じるようになり、拒食症に。共演者に「君のスタイルは素晴らしいね」と褒められても、「当たり前じゃない。この5日間、ほとんど何も食べてないんだから」と思うようになり、このままではいけないと治療することを決意。レギュラーを降板させてほしいとプロデューサーに頼んで番組を去り、リハビリをして病を克服した。

■第2位 ジェーン・フォンダ

 ハリウッドの大御所女優ジェーン・フォンダが摂食障害だとカミングアウトしたのは、70年代後半のこと。この病を認めたセレブ第1号だともいわれている。ジェーンは、12歳から30年間にわたり拒食症、過食嘔吐に苦しんできたと告白。日に20回吐いたり、絶食したり、「25年間くらい、口の中に食べ物を入れた途端に恐怖を感じ、苦しくなっていた」という彼女だが、そのきっかけは父親だったという。

 ジェーンは、「父(俳優ヘンリー・フォンダ)から“人は見た目がとても大切だ”と言われながら育ったわ」「その言葉を“パーフェクトじゃなくちゃ、誰からも愛されないよ”って受け止めてしまったのよね」と説明している。

 女優として成功し、家庭を持ち、充実した生活を送るようになったものの、摂食障害はなかなか治らず、40代になりようやく「生きるか死ぬか」と治療を受けることを決意したとのこと。「この病は、年をとれば年をとるほどひどくなる。そして治すのに時間がかかるようになる」と本人は語っており、完全に打ち勝つためには肉体改造が必要だと確信し、エクササイズを開始した。45歳で、エクササイズ・ビデオをリリースし、セレブの間にエクササイズブームを巻き起こしたジェーンは、以降、健康的なイメージが定着。見事に摂食障害を克服した。

■第1位 エルトン・ジョン

 70年代から第一線で活躍し続けているイギリス人歌手エルトン・ジョンは、80年代に入って間もなく荒れた生活を送るようになった。麻薬依存だけでなく過食嘔吐を繰り返すようになり、6年以上にわたり苦しんだという。朝起きると大量の揚げ物を食べ、立て続けにビスケット20枚とバケツのような大きな容器に入ったアイスクリームを平らげ、一気に吐いていたと本人は告白。ほかにも、食べ物をかんだ後、飲み込まずに吐き出すチューイング(かみ吐き)も行っており、80年代後半には重度の摂食障害患者となっていた。

 摂食障害と同じくらい、コカインへの依存もひどくなったことから、90年にシカゴの医療施設で治療を受ける決意をし、入院。6週間のリハビリ生活を経て、見事病を克服した。エルトンは、摂食障害、コカイン依存になった理由を、「ロックンロールは普通の生活じゃなかったからね。みんなが離れて行ってしまい、孤独になったんだ。そうなると自己価値や自己評価も低くなってしまうんだよ」と分析。リハビリを決心したのは、「恐ろしくなって自分を変えなくちゃって思うようになったんだ。怒って、苦しんで、悲しみながら死にたくはなかったからね。肉体的にも精神的にも醜く、バカでブタのようになっていたからね」と説明している。

 なお、チャールズ皇太子と結婚した直後の81年から同じく過食嘔吐に苦しんだ故ダイアナ妃とは、摂食障害の辛さについて語り合ったと明かしている。

 ほかにも、ダイエットコーチのせいで拒食症になってしまったとウワサされたニコール・リッチー、スパイス・ガールズとして活躍していた01年に拒食症であり過酷なダイエットの虜になっていることを明かしたヴィクトリア・ベッカム、05年に太った両親を持ったことからやせ願望が芽生え、摂食障害になってしまったことを明かしたジェシカ・アルバなど。ニコールは家族の愛の力で克服したといわれているが、ヴィクトリアはまだ克服していないとゴシップされている。

 今年1月に自宅で意識をなくし、けいれんを起こして病院に緊急搬送されたデミ・ムーアは無事にリハビリを終えたと伝えられているが、繰り返すことが多いとされる摂食障害だけに、完治までの道のりはまだまだ遠いと伝えられている。

『家族で支える摂食障害―原因探しよりも回復の工夫を』

心の病ですから……

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