[TVツッコミ道場]

まさかのゴックン落ち! めちゃイケメンバーに絶賛されたのは……

2010/05/27 08:00
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岡村さんも大絶賛ですよ

 今回ツッコませていただくのは、5月22日放送の『めちゃ×2 イケてるッ!』(フジテレビ系)。この日放送されたのは、”世界一ゆる~いどっきり企画”「スターどっきりマル”ゆ”報告」。いわゆる「寝起きどっきり」なのだが、この場合は事前にどっきりを仕掛けられた本人に予告したうえで、いかにボケるか、そのボケ方の面白さを競うというものだ。ナインティナインの2人とフジテレビアナウンサー高橋真麻がリポーター役。

 「道具もない、時間もない、追いつめられた状況の中、己のベストを尽くす、まさに地獄のプレッシャーバトル」(番組ナレーションより)である。岡村曰く、「数々の芸人さんの生き様、そして死に様をですね、皆さん目に焼き付けていただきたいと思います」とのこと。まさに、芸人魂が問われる中、油性マジックで小学生のイタズラみたいな落書きを顔に書いたトップバッターはんにゃ・金田哲から、続くアジアン・馬場園梓、ナイツ塙宣之と、それぞれなりの笑いをとった。

 しかし、この後登場した雨上がり宮迫博之が、彼ら若手とはひと味違う、芸歴22年のベテラン芸人の生き様を見せてくれた。

 まずは、パンツ一丁姿となった自らの身体に、液晶テレビ、ティッシュボックス、卓上電話、ポットを乗せたまま眠っているという荒技を披露。2回目にはパンツ一丁のまま、ホテル外のプールサイドで寝てみせ、寝返りをうった瞬間水中転落と、貪欲に身体をはって笑いを取りにくる。

 トーク部分でも「(人気ドラマに)髪の毛おろしてうれしがって出て。髪の毛増えたのをええことにやなぁ」(岡村)、「(映画『てぃだかんかん』の)どんだけ番宣出てんねん!」(宮迫)と、いう掛け合いを見せ、世間で「芸人のくせに」と薄々思われていそうなことを、元天素メンバーという距離の近さにまぎれて、「王様の耳はロバの耳」的に言い切ったところがまた、うまい。「よく言ってくれた!」と思えるし。

 そして、明け方に登場した大物・加藤茶が、さらに熟した生き様を見せてくれた。一同が加藤の部屋に入ると、ほっぺたを赤く塗って、クローゼットの中にハンガーで吊るされたまま眠っているという、シンプルで分かりやすい見本のようなボケ方を見せてくれた。そして、目が覚めてみれば泥酔していて千鳥足で歩き、壁に手をあてて、定番の「ヴォエエエ~~」というリバース芸。骨の髄までドリフ。大御所によるこのボケ方に、思わず矢部がつぶやいた。

「テレビ見てるみたい」

 しかし。なぜか芸人じゃない人物が、最後に芸人魂を見せることになった。

 寝ている加藤茶の口にやかんで水を注入し、むせかえるという、有名な芸。これをまず本人が披露。続いて、宮迫と金田が同じことをさせられ、笑いをとった。そこに岡村が、

「真麻!」

 まさかの真麻アナご指名。真麻が、ベッドに横たわり口を開ける。そこに加トちゃんがドボドボ水を注ぐのだが、なぜか真麻はゴクゴクとノドを鳴らしながら水を飲んでいる。結局むせかえることなく全部飲み切ってしまうという、まさかの”ゴックン落ち”になってしまった!

 番組最後に見せた、この真麻の芸人魂に、「真麻の奇跡!」(岡村)「絶対飲まれへんよ!」(宮迫)と、絶賛。当の加トちゃんも、「女の人でこんなに飲んだの初めて見た」と、呆れ返りつつ感心、結局最後に全部持っていっちゃった。正直、高橋真麻アナというと、名優・高橋英樹の娘でちょっと鼻の穴が……というイメージぐらいしかもっていなかった。あと、フジのものまね特番でやりたい放題の宴会芸を披露する人。でも、『とんねるずのみなさんのおかげでした』(同)のモジモジくんでは、全身タイツ姿になってドロップキックで吹っ飛ばされていたりもしてるし、前回の同企画で素っ裸になった岡村を見て、「ダビデ像以来でした」という、秀逸すぎる一言も残している。計算せずにとれる笑いのレベルは、相当高い。

 そんな、やかん水ゴックンの真麻アナが、最後に一言。

「ゴボッってなってみたかったんですけど、飲めちゃったんですよね」

 真麻の芸人魂、見せてもらいました。
(太田サトル)
 

『女子アナSEXY珍百景』

これこそ、珍百景でしょ!

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最終更新:2010/05/27 08:00
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