[TVツッコミ道場]

大人になりすぎた上戸と、空気を読まない堀北の”夢の競演”

2009/04/15 12:00
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『S 堀北真希・写真集』(マガジンハウス)

 今回ツッコませていただくのは、4月9日に放送された『とんねるずのみなさんのおかげでしたSP』(フジテレビ系)。

 スペシャルということもあって、「新・食わず嫌い王決定戦SP」には、WBC連覇の立役者・中島裕之(西武ライオンズ)と上戸彩という豪華ゲストが登場。

 さらに、番組21周年記念として、過去の秘蔵VTRを紹介したコーナーには、堀北真希が参加。

 上戸と堀北は、ともに20代前半のピカピカの若さだが、気になったのは、二人の「大人度」「芸能人度」の違いだった。

 というのも、上戸といえば、これまでうかつな「失言」の多さで知られ、以下のような伝説を多数残している人物。

・「何回も『チ○コ』が言えて超気持ち良かった~」(映画『ピアノの森』に関するスポーツ新聞取材にて)
・『HEY! HEY! HEY!』(フジテレビ系)のクイズ解答で、浜田が放った「チ○ポいじり」発言を「言うてみて」とふられ、堂々とリピート

 他にも、多数のH発言・正直発言がネット上でやたらと取り上げられているだけに、この日もつい期待してしまったが、フタをあけてみると、すっかり落ち着いた受け答えばかり。

 かつての上戸だったら、「野球? 知らな~い」くらい言いそうなイメージなのに、「WBCはお母さんと箱根に行くロマンスカーの中で観ました」とコメントしたり、石橋の男関係に関する問いにも、無難にコメント。すっかり芸能界にもまれ、「大人力」を身につけてしまった様子であった。

 その一方で、いつまでたっても「芸能界」に汚されていない堀北は、すごかった。

 過去のVTRコーナーの冒頭で、いつから番組を知っていたかという問いには、「最近……」と身も蓋もない答え。

 さらに、芸人たちの過去の映像には、「皆さん大変そうですねぇ(苦笑)……」。

 適当に愛想笑いをすることもなければ、石橋の「家に遊びに行っていい?」という執拗な質問にも、本気で困った顔でフリーズ。

 周囲の芸人たちに「NO! NO!」と助け舟を出され、ようやく「NO!」と答えるという、あまりに正直すぎるリアクションだった。

 いまどき普通の女子大生だって、この手のフリには慣れっこで、もう少し上手な切り返しをするだろうに。

 そして、締めくくりは、こんな救いようのないコメントで終了。

「(全然知らないVTRばかりで)もっと早く生まれていれば、もっと楽しめたのに」

 着実に芸能界のなかで「大人力」をつけて無難に振舞えるようになった上戸彩ちゃんと、決して芸能界に染まらず、空気も読まない純真な堀北真希ちゃん。

 どちらが良いというわけではないが、タレント・女優として、対照的な生き方の縮図を、この番組の中に見た気がした。
(田幸和歌子)

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最終更新:2009/04/15 12:00
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