これぞスキンケアの夜明け

「肌質を知らない」ままの凝りすぎスキンケアは危険!? 美肌作りの先端・パーソナル美容とは

2015/05/31 21:00
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ファンケルの新美容液「スキンソリューション」

 女性の飽くなき “美”の追求。加齢とともにシミやシワが増えるのは仕方がないとわかっている一方で、少しでも美しさを保ちたいと、日ごろのお手入れに余念がない女性も多い。高額な基礎化粧品を部位ごとに使い分け、中にはひと月で10万円以上の金額を費やす人もいるだろう。ところが、その凝りすぎる行為が、かえって肌の老化を早めていることもあるのだという。

 そこで、正しいスキンケアについて知るべく、化粧品メーカーファンケルが開催した新美容液「スキンソリューション」の発表会に参加してみた。そこで語られたのは、今注目を集めている、一人ひとりの異なる肌状況に対応した「パーソナル美容」という新しいカタチのスキンケア。間違ったケアが与える肌ダメージの危険性と、肌質に合わせたお手入れの必要性を、皮膚科医の話を含めて探った。

■思い込みによるスキンケアは逆効果になることも

 五反田にある「サザンガーデンクリニック」の副院長の皮膚科医・松本美緒先生によると、「患者さん自身の思い込みで誤ったスキンケアを続け、皮膚の状況を悪化させている例は少なくありません」とのこと。例えば、ニキビ肌の人が自分の肌はオイリーだと思い込んで、熱心に洗顔をし続けると、皮膚表面の保湿を促す機能やバリア機能を破壊してドライスキンになってしまう。そのことに気づかずゴシゴシと洗い続け、オイリー肌向けの基礎化粧品を使用してしまうことで、結果的にニキビを悪化させていることがあるのだそう。

 また、「加齢による肌質の変化に気づいていないため、従来通りのケアを続けてしまい、肌の乾燥を進めてしまう人も多い」そうだ。

 肌には“ターンオーバー”という生まれ変わりのサイクルがあるが、加齢によるホルモンバランスの低下などでそのサイクルが乱れると、水分保持機能の低下や角質肥厚などによる表皮の柔軟化低下、活性化したメラノサイトの残留などが起こり、皮膚の老化へとつながる。また、運動不足や過度のストレス、乾燥なども肌の老化を早めるという。

 このような要因から、年齢を重ねるごとに肌の状態は変化するので、そのときの肌状況に合わせてスキンケアも変えていく必要があるようだ。そのため、「30代~40代で一度皮膚科を受診して、自分の肌を知ることが大切」と語る。

 また松本先生のクリニックを訪れる患者の中には、指先に力が入りすぎて、肌のダメージを加速させている例もあるという。「メイク落とし、洗顔、化粧水に乳液と、熱心にケアをするほど皮膚に摩擦が起こって負担がかかります。保湿マッサージや、コットンで横滑りさせたり叩いたりといった行為も肌にはよくありません。できるだけ摩擦が起きないように、洗顔もスキンケアもシンプルなくらいがちょうどいいんです」とのこと。洗顔は泡で優しく洗う程度、基礎化粧品は軽く押さえるだけで浸透するくらいの量を、部位に合わせて調節すればじゅうぶんなのだそう。

 「大切なのは、自分の肌をきちんと知って、自分に合ったケアをして、自分に合った若々しい肌をつくること。そのためには、そのときの皮膚の状態を正しく診断する必要があります」とのことで、まず自身の肌を知った上で、自分に合ったスキンケアを実践する「パーソナル美容」の重要性は皮膚科医も納得のところのようだ。

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