今井舞の「週刊ヒトコト斬り」

タレントとして進化を遂げたデヴィ夫人、その背後で蠢くモノとは

2013/04/05 21:00
devihujin.jpg
『デヴィの「ここまで言ってよろしい
かしら」』/あうん

――毒舌コラムニスト・今井舞が、話題のアノ人物やアノニュースをズバッとヒトコトで斬り捨てる!

◎稲川素子が動いたか
 何だか最近気になるのがデヴィ夫人。どんどんテレビタレントとしてうまくなっているというか、腕を上げているのである。「笑われている」状態だったのが、「何をすれば笑われるのか」を自覚し始め、そこを踏まえて今は「笑いを取りに行く」というのを、ちょっと掴みかけてる。テレビというものを「わかって」きた感じなのである。脂が乗り始めた頃の中村玉緒を彷彿とさせる。いや、ボケの内容や発言のタイミング、キャラの認識、ひな壇とピンでの濃度の調節、セレブとババアの使い分け、ドッキリの仕込みまでこなすなど、技術面では、ある意味玉緒を上回っていると言っても過言ではない。使いでがよくなったからか、制作側も結構なヘビロテでデヴィ夫人を出すように。これで妙なブログ発言を封印できれば、完全に「わかった」ということになると思うのだが。この急な成長は何だ。事務所入ったか。

◎安も知らなそうだしな
 今回も一定のネタの獲れ高はあった『オールスター感謝祭』(TBS系)。たけしの「こいつがネエちゃんハラませたヤツだろ?」、森三中・大島の「西野ォ! 見てるかこの野郎!」などに耳目が集まっていたが。密かに印象的だったのが、東MAXこと東貴博。「ご当地焼きそばを北から順に並べよ」という問題で、画面に出ていた「なみえ焼きそば」の文字を見て「なみえってどこ?」「なみえってどこ?」と何度も口にしてた。戦争を知らない子どもたちか。違いますね。しかしよく「浪江町」を知らないままでタレント稼業できるよな。こういうのって、変なスキャンダルなんかより、よっぽど脳に残るんである。東MAX、これで福島での仕事はまずないな。『女神のマルシェ』(日本テレビ系)の東北の売り上げが落ちないことを祈って。祈りゃしないが。

◎ブラック乙武君
 今年のエイプリル・フールNo.1ギャグは「手足が生えてきた!」の乙武洋匡君に決定! 足湯で「足指だけでも浸かって行って」と客引きされたとか、やたらとブラックジョークづいている最近の乙武君。『24時間テレビ』(日本テレビ系)でしか障害者を思い出さない偽善よりは、こうしたギャグに呵々大笑できる鷹揚を、というモーションなんだろうが。だったら、あんなベタな感動モノでなく、もっと『最強のふたり』みたいな映画に出てもらいたかったなぁ。もう一歩進んで、いきなり『江戸川乱歩全集』とか『It is Fine! Everything is Fine』みたいなカルト映画ってのもアリだったかも。あ、もしかして、今はその資金集めってこと? そうか。きっとそうだよね。今後に勝手に期待することにしよう。

mishuran.jpg

今井舞(いまい・まい)
週刊誌などを中心に活躍するライター。皮肉たっぷりの芸能人・テレビ批評が人気を集めている。著書に『女性タレント・ミシュラン』(情報センター出版局)など。

最終更新:2019/05/22 16:53
アクセスランキング
  1. 持ち偏差値より低い中学を受験した娘
  2. 大谷翔平と代理人バレロ氏の心配な報道
  3. 「新しい自分になる」危険ドラッグで8階から飛び降り――「ラリってしまいたい気持ち」を禁止しても意味ない?
  4. メルカリで31万ネックレスが27万に! 4万円の値引きに成功したワケ
  5. 警察がヤクザより力を入れる犯罪組織「トクリュウ」とは? その厄介さを元極妻が解説
  6. 「私には迷信と思えない」幼い息子に起こった異変とは? 奇跡的だったお坊さんの指摘
  7. 皇室の“セックスマニュアル”? その内容は
  8. 「男の宿命的な性」への憎しみ
  9. 秋篠宮さまの“プロポーズ美談”は全部ウソ?
  10. 大谷翔平、違法賭博問題で「裏社会」関係に疑惑?
  11. 「美智子さまいじめ」の主犯
  12. 憲法は「暴力団員であること」を禁じていない! 餃子の王将社長射殺事件、パソカ規制問題、工藤會死刑判決を元極妻が解説
  13. 132万のジュエリーの代わりに買ったもの
  14. 学習院「常磐会」が行った「美智子さまいじめ」
  15. 実父の強姦が黙殺された「栃木実父殺し」から現在
  16. 『大奥』問題がある演出とは?
  17. 2023年のクスリ押収量は過去2番目! イーロン・マスクのドラッグ使用疑惑を解説
  18. 秋篠宮家が「推薦入試」にこだわる事情
  19. 中学受験の合格手続きでミス
  20. 山口組は分裂9年も平行線、「トクリュウ」が勢力拡大? 元極妻が予想する「2024年のヤクザ情勢」