一旦落ち着くべき

木村拓哉主演『PRICELESS』映画化決定? 『踊る』『海猿』を失ったフジの焦り

2012/11/20 11:45
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『PRICELESS~あるわけねぇだろ、んなもん!~』
(フジテレビ系)公式サイトより

 放送中のSMAP・木村拓哉主演の月9ドラマ『PRICELESS~あるわけねぇだろ、んなもん!~』(フジテレビ系)について、早くも映画化が決定していると、20日発売の「週刊女性」(主婦と生活社)が報じている。ドラマ界全体の視聴率が低下している現在、15%以上の視聴率を稼いでいる同作は好調といえるものの、今月19日に5話目が放送されたばかり。一体なぜ、こんなに早く映画化内定情報が飛び出してしまったのだろうか。

 2010年5月から放送された『月の恋人~Moon Lovers~』(同)以来2年ぶりに木村が月9に登場するとあって、放送前から大きな話題になっていた『PRICELESS』。今作で木村は、身に覚えのない情報漏えいの罪を被せられて、会社を解雇され、家もお金も携帯電話も失ってしまった主人公・金田一二三男を演じている。極貧生活を送りながらもさまざまな人に出会い、PRICELESS=お金では買えない大切なものを見つけていくというストーリーだ。

 これまで同枠で『ロングバケーション』『ラブジェネレーション』『HERO』など数々のヒット作で主演を張り“高視聴率男”との異名を持つ木村。ところが『PRICELESS』の初回平均視聴率は、16.9%(ビデオリサーチ調べ、関東地区/以下同)、2話は18.8%と上昇したものの、20%台には一度も届いていない。

 「週刊女性」によれば、『PRICELESS』の映画化については、ドラマがスタートして間もない頃から話が進められていたという。映画化にあたり、数字が取れそうな子役や動物を出演させ、最終話のストーリーを変更するプランも浮上しているとか。しかし、20%超えを果たしていない同作を映画化にまで持ち込む背景には、同局の厳しいお家事情が関係しているようだ。

 フジテレビはドラマで好評だった作品を映画化してヒット作を作る流れを得意としており、これまで『踊る大捜査線』『のだめカンタービレ』『HERO』『ガリレオ』『SP』『海猿』『LIAR GAME』など多くの作品を製作し、いずれも大ヒットにつなげている。11月17日には、草なぎ剛主演で「ヤクザなのに介護ヘルパー」という対極の設定がウケた、『任侠ヘルパー』の映画版が公開され、今後は竹内結子主演の『ストロベリーナイト』や、福山雅治主演の『ガリレオ』シリーズ映画版第2弾となる『真夏の方程式』、嵐・櫻井翔と北川景子が出演する『謎解きはディナーのあとで』の公開が控えている。

 しかし、同局にとって高い興行収入が見込めた『踊る大捜査線』は、9月に公開された『踊る大捜査線 THE FINAL 新たなる希望』でシリーズ15年の歴史に幕を下ろし、今夏に4作目が公開となった『海猿』も、原作者で漫画家の佐藤秀峰氏から、Twitter上で同局からストーカーまがいの取材を受けたことや、同作の関連書籍が契約書なしに販売されていたことなどを徹底批判され、「映画の続編は絶対にない」と宣言されたことで、フジの看板コンテンツがまたしても1つ消えてしまったのだ。

「しかし、まだ数話しか放送してない作品の映画化話が具体的に報じられるなんて、ちょっと考えられない話ですよ。『週女』には、『最終回のシナリオをテコ入れして映画版に繋げやすくする』という具体的なエピソードまで出ていましたが、こんな話までフジから出てきてしまうのだから、よほど映画のヒットに期待をかけているのでしょう。ヒットコンテンツを失ったフジの焦りもわかりますが、ここまであからさまな情報の流し方をされると、かえって興ざめになってしまいます」(テレビ局関係者)

 来年にもクランクイン予定という映画版だが、テレビ局としてはまだ半分以上を残す本放送にも全力を注いでほしいものだ。

最終更新:2012/11/20 13:26

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