この際、オタク文化から手を引いたら?

またフジテレビ! 『黒子のバスケ』同人イベントを盗撮放送→削除の騒動に

2012/11/02 08:00
『黒子のバスケ』(集英社)

 フジテレビの報道番組をめぐって、一騒動が巻き起こっていた。10月21日の『FNNニュース』で放送された「イベント会場でも脅迫 『黒子のバスケ』」というニュースに使用された映像が盗撮であるとして、イベント主催者がフジテレビに動画と静止画の削除を求めていたのだ。

 問題の映像は、10月21日に東京ビッグサイトで開催された『黒子のバスケ』(集英社)の「同人誌イベント」の模様。『黒子のバスケ』は、「週刊少年ジャンプ」で連載中の漫画で、アニメ化もされた人気作品だ。今月12日、原作者・藤巻忠俊さんの在籍していた高校や大学に、「俺は藤巻忠俊が憎い」と脅迫する文章と薬品が送り付けられるという騒動が起こった。そして、今回のイベント会場・東京ビッグサイトへも、「『黒子のバスケ』のイベントをやめなければ薬物をばらまく」という内容の脅迫状が送り付けられていたのだ。

 フジテレビは同イベントを取材しようと、主催の「スタジオYOU」に依頼したが断られたため、敷地外から撮影し放送したが、その映像にはイベントを楽しむ女性ファンの姿や、販売されていた同人誌等が映っていたため、事態は混乱。「フジテレビによる無断撮影」だったと、TwitterでスタジオYOUが明かすと、ネットやTwitterで「フジ隠し撮り開き直りか」「これはヒドい」など批難の声が殺到する事態となった。『FNNニュース』サイト上にアップされた同映像の削除を求めフジテレビに掛け合うも、「今後事件にならないために報道した。理解してほしい」などと主張したため、主催者側は27日付で内容証明を送付していた。

 その後、フジテレビからの返答についてスタジオYOUに問い合わせたところ、「お答えできない」ということだったが、問題の動画については、

「削除するという連絡がなかったため、明確な日付はわからないが、10月21日にテレビで放送後、2~3日以内に削除されたと思われる」

 とのこと。一応は解決となったが、アニメファンのフジへの不信感は、今後も拭われないだろう。

 フジテレビは以前も、『知りたがり!』で「週刊添い寝CD」(BlackButterfly)という人気声優のCDを紹介した際、「気持ち悪い」などとコメントをしたことで、番組出演者の田村淳が謝罪する騒ぎとなっていた。また『Mr.サンデー』では、「彼女が仮想カレシに夢中になる理由」という特集内で、大人気の乙女ゲーム『うたの☆プリンスさまっ♪』(ブロッコリー)にハマる女性を取り上げ、「現実から逃げるためにゲームに逃げるのでしょう」とコメントし、ゲームファンの批難を浴びている。

 オタク文化の取り上げ方が問題視されていた中での、今回の盗撮騒動。フジテレビの今後の姿勢が問われることとなりそうだ。

最終更新:2012/11/02 08:00
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