"噂の女"神林広恵の女性週刊誌ぶった斬り!【第42回】

「残ればバーターで仕事がもらえる」、田原俊彦の言葉に裏にある思いとは

2010/08/31 19:00
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「週刊女性」9月14日号

下世話、醜聞、スキャンダル――。長く女性の”欲望”に応えてきた女性週刊誌を、伝説のスキャンダル雑誌「噂の真相」の元デスク神林広恵が、ぶった斬る!

第42回(8/26~31日発売号より)

 南米チリの鉱山落盤事故、地下700mの避難場で33人の作業員が生存し、世界を驚かせた。もっと驚いたのが、彼らの救出に4カ月もの時間がかかることだ。彼らの無事救出を祈りたいが、一方で狭く暑い極限状態の場所で33人の人間模様はどのような変遷を辿るのかに興味をそそられる。

 屈強な男たちの集団の中で、いじめやケンカが起きないのか。人間関係はどのようになっているのか。食事や排泄物をめぐって争いは起きないのか。性衝動はどうなのか。何が彼らを支えるのか。宗教的信仰は役に立つのかなどなど。きっと映画化されるだろう。
 
1位「田原俊彦 本日もビッグ発言」(「週刊女性」9月14日号)
2位「冨田リカ 恋人萩原健一も知らないもうひとつの『輝く』愛」」(「週刊セブン」9月9日号)
2位「冨田リカ 1歳息子も捨てた”虚飾”カリスマ人生」(「週刊女性」9月14日号)
3位「野田聖子議員(49)『総理より母になりたい――』50歳初産へ 本誌に語った暗涙の10年間」(「女性自身」9月14日号)


 ”過去の人”というより、”笑いの人”という立ち位置で存在感を増しつつあるのが田原俊彦だ。最近では、犬の散歩をしながら近所の違法駐車を片っ端から通報しているなんて報道されたり、後輩の人気番組『SMAP×SMAP』(フジテレビ系)に「出てやるよ」と言って逆に拒否られたり。なんだかチグハグなんだよね、この人。凋落の原因となった「ビッグ発言」からしてKYだったけど、その勘違い振りが今、”笑える人”になっている。 

 そんなトシちゃんも80年代には、ジャニーズのトップアイドルとしてその輝かしいアイドル人生をひた走っていた。ヒガシや松潤どころではない寵愛を、ジャニー喜多川から受けていたほどに。そして昨年くらいから著書を出版したり、チョロチョロとメディアに再登場するようになった。

 今回は「週刊女性」の巻頭グラビア・インタビューで取り上げられている。デビュー30周年記念アルバムが発売されるからだとか。

 うん? 確かトシちゃんって昨年にもデビュー30周年と銘打って色々なイベントをしていたはずでは? 調べてみると昨年は「芸能界デビュー30周年」、今年は「歌手デビュー30周年」なんですね。話題作りに必死な様子が伺えます。それはインタビューでも同様だ。

 今でも自分はビッグだと言い切る一方で、事務所に残ったマッチやヒガシの生き方について、

「残ればバーターで仕事をもらえるし、お金も入ってくる。でも、ヒット曲がなくてもテレビに出られるのはおかしいよね。それでいいのか、男として(笑い)」
「マッチやヒガシがテレビに出ている。あれは事務所の力だね(笑い)」

 だって。現役で活躍する後輩のことなんか、本当は答えたくないのだろう。アルバムの宣伝だけさせてもらえたら――。しかしそれでは誰もトシちゃんのインタビューなんか興味を持ってくれない。文章の終わりにいちいち(笑い)を付けて、気も使っている様子も見て取れる。

 往年の活躍を知る者としてはホロリとなった。芸能界に生き続けるしかない男の姿に、複雑な感慨を抱かずにはいられない。田原俊彦はそんな存在である。

 先週に「セブン」がスクープした萩原健一とカリスマ主婦・冨田リカの熟年カップルの続報だ。カリスマ主婦の冨田はショーケンと付き合うことで脚光を浴びたが、過去も暴露されつつある。

 日本のメディア界ではよくあることだが、突然露出が増えたり活躍が顕著になった著名人は、その”過去”がほじくり返される傾向が強い。経歴詐称や異性問題、家族関係、金銭トラブル――。出る杭は打たれる、ってヤツですね。冨田もカリスマ主婦モデルだけだったら、私生活暴露などされなかっただろうけど、ショーケンとのお付き合いでメディアの目が一気に向いた。

 前夫と離婚したことは既に報じられているが、それ以前にも結婚・離婚歴があることが明らかになったのだ。それだけではない。

「最初の結婚では子供を産んでいる」(セブン・週女)
「最初の離婚は冨田の男性問題で、子供の親権は元夫へ。冨田は子供とは会っていない」(週女)
「前夫と婚姻中の4年前にも青年実業家の恋人がいた」(セブン)
「冨田は父親の婚外子として生まれた」(週女)

 出てくるわ、出てくるわ、隠していた過去のオンパレードが。お気の毒としかいいようがないが、「女性自身」にだけは書かれていないことが救いかも。冨田がモデルを務める「STORY」の発行元は光文社。「自身」の発行元と同じ出版社である。

 49歳の野田聖子の妊娠にはびっくりしたが、これに違和感を持った女性は少なくないのではないか。不妊に悩む夫婦は多い。しかし日本では保険が適用されないため、治療には莫大なお金がかかる。

 体外受精一回につき50万円ほどで、野田はこれを14回行った。計600万円。また野田の行った治療は第三者からの卵子提供だ。日本ではこの方法に慎重でごく一部の病院でしか行われていない。そのためアメリカで卵子提供を受けた。費用は1回600万円で、2回目で妊娠に成功したという。1,200万円。それ以外にも様々な治療費が掛かったと類推すると、少なく合計で2,000万円は必要だ。これだけの額を治療に使えるお金持ちは一握りだろう。

 さらに野田の出産時年齢は50歳。子どもが20歳になる頃には70歳になる。日本企業の多くは60歳定年制をとっている(政治家は違う)ことから、通常なら子どもが10歳で定年になる。かなり裕福でないと治療、養育ともに困難なのだ。だから野田の妊娠は特権的ともいえるのだ。そして最も大きな問題は、野田が”総理候補”と言われる政治家だということ。

 政治家なら、まず日本の保険制度や卵子提供などの生殖医療の発展と法整備を行って欲しかった。不妊に悩む多くの人が貧富の差がなく十分な治療をできるように。そんなことを思って読んでいたらまたびっくり。

 「自身」の野田への取材は8月23日。妊娠を知っての取材ではなく、「養子斡旋について」という全然別のテーマでの取材だったのだ。野田がブログ妊娠を発表したのが3日後の26日で、野田の独占手記を掲載した「週刊新潮」(新潮社)の発売された日。

 ってことは野田は自身の妊娠を知っていたのに、「自身」の記者にそのことを教えなかったということ。「週刊新潮」にスクープさせるという野田の戦略だったのだろうが、やはり野田はメディア操作もできる特権的立場の人間だと改めて思ってしまった。

「30th Anniversary BEST 」

昔の曲も録り直したんだって。

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最終更新:2010/11/08 17:23
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