“噂の女”神林広恵の女性週刊誌ぶった斬り!【第420回】

男尊女卑や性暴力、女性の人権に対する日本人の民度を検証する「女性自身」

2018/07/10 21:00

興味深い勝間和代と香山リカの対談

 そんな「自身」だが、もうひとつ興味深い記事があった。それが勝間和代と香山リカの対談だ。勝間といえば現在女性パートナーと同居するLGBTだとカミングアウトし話題になったが、この対談ではLGBTへのこんな“差別”に言及している。

「たとえば男性と女性のカップルに『2人でどうやってベッドに入るんですか?』と聞かないですよね。でも、男性同士や女性同士のカップルには、平気でそういうことを聞いてくるんです」

 確かに。しかし一方で勝間は、自身のカミングアウトについて好意的な報道ばかりだったことによって、LGBTの存在が“当たり前”になっていくのではないかと指摘する。いやいや、まだまだ差別はあるし、勝間が著名人であるなど“特殊”な環境にあったことが大きいとは思うが、まあ前向きなのは結構なこと。そこに今度は香山がこう切り込むシーンも。

「でも、LGBTへの差別がなくなりつつあるのに比べて、いわゆる在日外国人への差別はぜんぜんなくならず、むしろ逆行している」

 これもまた、おっしゃる通り。重いテーマだが軽妙さを残しつつ展開する、なかなか面白い対談になっているのだが、その中でも一番爽快だったのが、こんなやり取りだ。

「香山 二階俊博自民党幹事長が“子どもを産まないというのは勝手な考え”と言ったこととかね。
 勝間『だったらお前が産めよ』と思いますよ(笑)。」

 そうだ、そうだ!! 二階が産め(笑)。

 さらにさらに3位も女性差別絡み。不倫で干されたベッキーだが最近はテレビでもチラホラ見かけるし、熱愛報道も。しかしCMは敷居が高いらしい。あるメーカーと広告代理店のCM会議で、こんなやりとりがあったとか。

「主婦層は嫌いでしょ、ベッキー。あと矢口(真里)。主婦向け商品では絶対ダメだよ」

 おそらく男性の発言ではないかと推察されるが、このオヤジの認識が“主婦の認識なんてそんなもの”という上から目線の“主婦差別”なのか、はたまた主婦層が本当に差別的なのかはわからないが、同じ不倫で高齢者向け商品「ハズキルーペ」に出まくっている渡辺謙はOKで、ベッキーはいまだダメ、というところに日本社会全体の“差別”を感じてしまった。

最終更新:2018/07/10 21:00
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