彼にとっては「俳優モード」が非日常

『ビルとテッド』3作目が正式決定も、キアヌ・リーブスのいつもに増してリアルなホームレス姿にネット騒然

2018/05/10 16:30
KeanuReeves01
オフィシャルの写真も大差ないけど……

 『マトリックス』シリーズなどの大ヒット映画に主演し、世界中にファンを持つ俳優のキアヌ・リーブス(53)。50歳を過ぎても端正な顔立ちと憂いを帯びた表情は変わらずで、出演オファーが途切れることはない。

 そんなキアヌは、キャリア的には非常に恵まれているが、プライベートは不幸続き。彼が3歳の時に家を去った父親は、13歳の時に禁錮刑を受け、絶縁状態。学生時代は学習障害に苦しみ、高校を中退して俳優の道へ。29歳の時に親友リバー・フェニックスが薬物の過剰摂取で急逝。35歳の時に生まれた初めての子は死産で、その1年半後には子を産んだ恋人のジェニファー・マリア・サイムが交通事故死。最愛の実妹キムは白血病で長年闘病……と、悲しい思いばかりしている。

 金よりも大切なものがあることを痛いほど知っているキアヌは、愛車のポルシェ、大好きなバイク、キムのために設立したがん財団などへの寄付以外は大金を使わず。総資産3億6,000万ドル(約395億円)の大金持ちなのに、ガムテープで補強した靴を履き続け、大衆洋品店で買ったような地味な服をヨレヨレになるまで着用。地下鉄に乗り、1人でベンチに座ってサンドイッチを食べたり、道端で昼寝をしてホームレスと酒の回し飲みをしたり、セレブらしからぬ私生活を送っているのだ。

 そんな彼が4月末、またもやみすぼらしい姿でニューヨークの街中にいるところをパパラッチされた。ボサボサの髪、伸び放題のヒゲ、ズボンの膝はすれて白っぽくなっている上に裸足。頭にはサイズが合っていない赤いキャップという姿で、ネット上は騒然。主演アクション映画『ジョン・ウィック3』の試し撮り期間の合間に撮られたものと伝えられたが、大都市にいるホームレスと見間違えてしまうような風貌に、キアヌの生き方を理解しているファンもさすがにショックを受けた。

 現地時間5月8日になると、企画が進んでいたキアヌとアレックス・ウィンター主演のおバカ映画『ビルとテッド』シリーズ3作目の製作が正式に発表された。ストーリーは、アホな高校生だった2人が中年になり、またもや世界を救うためにタイムトラベルするというもの。20代のキアヌが演じたテッドはモサッとした高校生だったため、「もしかしたら、この映画の役作りのために、髪とヒゲを伸ばしているのかもしれない」と推測する声が上がった。しかし、パパラッチ写真のインパクトはあまりにも強く、ネット上では「テッドかジョン・ウィックの役作りだとしても、みすぼらしい」「いつものようにオーラを消しているんだろうけど、ガチで生気が抜けててヤバい」とキアヌの精神状態を心配する声が多数上がっている。

 『ビルとテッド』の脚本家たちは、最新作は「ビルとテッド版『クリスマス・キャロル』みたいな感じ」と説明。『クリスマス・キャロル』は、強欲な初老の男が幽霊たちに連れられて過去や未来へ行き、悲惨な結末を回避するため善人になるという物語だが、物欲のないキアヌが強欲おじさん化したテッドとして登場すれば、そのギャップにファンは喜ぶだろう。あのホームレスのような風貌も強欲さを表現するものなのか、それとも撮影前に「自分らしい時間」を過ごすための素の姿なのか、気になるところだ。

 50代に入り、オンとオフの差がますます開いてきたキアヌ。これからも俳優として活躍し続けること、そして私生活での幸せを願うのみである。

最終更新:2018/05/10 16:30
ジョン・ウィック(字幕版)
『ジョン・ウィック』も最愛の恋人を殺された男が主人公だしね……
アクセスランキング