女性向けAVメーカーSILK LABOインタビュー

「アダルトVR」こそ女性向き!? 男性向けとの“決定的な違い”をSILK LABOに聞いた

2018/03/19 15:00

女性向けアダルトにこそ、VRが最適な理由

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『「期待してる時の顔、すごく好きだよ…」目覚めると隣に気になるカレが…抜け出せなくなりそな翻弄エッチ♡夏目哉大』の一場面

イトウ 普通の映像作品と違って、VRはカットを割って撮影できないんです。オープニングからキス、前戯、挿入、ピロートークまで含めたフルコースのセックスだと、だいたい30分くらいの尺を取りますが、撮影の現場でも、同じ尺でカメラを長回しします。なので、リハーサルは舞台のゲネプロみたいだし、本番はほとんど生放送みたいな雰囲気です。いちおう流れというか、台本はあるんですけど、現場では男優さんのアドリブによるところも大きいですね。たとえば、台本上では問題がなくても、リアルな尺で演じてみると「あ、ここは間がもたないな」って瞬間も多いんですよ。そういう時は、男優さんがこれまで培ってきたエロいセリフの引き出しを最大限に開放してもらって、盛り上がりのあるリアルなセックスを演出するようにしています。

牧野 セリフ覚えが良いことはもちろんですが、機転やアドリブの利く男優さんがVR向きですね。あと、お肌がキレイなことも重要! 接写が多くなるので、清潔感があって肌のキレイな男優さんを起用するようにしています。

――試行錯誤しつつ、これまでのノウハウをすべて投入して作られているのがVRなんですね。

牧野 だんだん、男性向け作品との決定的な違いも見えてきました。1作目は、男性向け作品をマネていたので、ユーザーのダミーとなる女優さんはマグロ状態というか、一切動きを与えていなかったんです。でも、撮影中にふと女優さんが動いちゃったシーンを見て「あれ? 逆にこっちの方が興奮しない?」ってなって。それからは、女優さんにも積極的にリアクションしてもらうようになりました。

 女性のユーザーは、男優と絡んでいる女優さんに、自分の気持ちを乗せていくのが上手なんです。女優さんにはセリフはありませんが、仕草などの細やかな演技をすることで、ユーザーの気分をよりホットにさせることができます。

イトウ VRでは、視聴者側は基本的にベッドに寝そべるだけの、受け身の体勢になってしまいます。セックスは基本的に男性が主導権を握るものなので、男性向けVRだと、男性がずっと受け身でいると不自然なカタチになってしまうんです。その点、女性側が動かないのは違和感がないので、技術的な面からも「VRは女性向けにピッタリ」と気づきました。

牧野 面白いのが、男性ユーザーの間では「一度VRを知ったら、もう普通のAVに戻れない!」みたいなアツい声をよく聞くんですが(笑)、女性ユーザーにはそういう風潮がないんです。たとえば、ストーリーやシチュエーション込みで「今夜はガッツリ」って気分の時はVRを楽しむし、ただ純粋にエロで癒やされたい夜はAVを見て……というふうに、うまく使い分けをしてくれているようなんです。

■妊娠や病気の心配もなく、安全にエロに没入できる

牧野 現状、アダルトVRを見ている女性は、出演する男優のファンという人がほとんどだと思います。女性はやっぱり、カッコ良くて好きな人に抱かれたいですから。性的な行為だけでなく、好みの男性といちゃいちゃできる、見つめ合えるという理由でVRを選んでくれているのかなと思います。

イトウ なかには「アダルトVRはリアルすぎる」「刺激が強すぎるから苦手」という方もいますし、逆に「イチャラブものだけじゃ物足りない! もっと激しく!」と求めるレベルの高い女性もいます(笑)。女性向けアダルト業界の中でVRが盛り上がっていくことを考えると、今後は作品のバリエーションを増やしていきたいなと思っています。

牧野 現在、女性向けアダルトは弊社がほとんど一手に引き受けているような状況ですが、ウチはあくまでもイケメンとのイチャラブものがメイン。初心者向けなんです(笑)。なので、できれば他社さんにもっと女性向けアダルトVRに参入してもらって、ガテン系とかワイルド系、枯れ専向けアダルトVRなんかが出てくれば、業界はもっと盛り上がるはず(笑)。

 VRだからこそ、妊娠や病気の心配もなく、安全にエロに没入できる。彼氏や旦那さんを裏切ることもなく、理想のイケメンに抱かれる気分をリアルに味わえるなんて、ノーリスク・ハイリターンだと思いますよ。
(森江利子/清談社)

最終更新:2018/03/19 15:00
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