“噂の女”神林広恵の女性週刊誌ぶった斬り!【第393回】

“保守オヤジ”のガナリ声が大きくなる中、良質の社会派記事を掲載する女性週刊誌

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「女性セブン」12月14日号(小学館)

下世話、醜聞、スキャンダル――。長く女性の“欲望”に応えてきた女性週刊誌を、伝説のスキャンダル雑誌「噂の真相」の元デスク神林広恵が、ぶった斬る!

 嵐・櫻井翔のパパが電通の執行役員になることが決定した。マスコミタブー、ジャニーズ、芸能タブー、加えてパパは現政権とも関係が深いことを考えると、すごいパワーの親子だ。感嘆。

第393回(11/30~12/5発売号より)
1位「安倍首相が日本国憲法から“男女平等”を外そうとしている!」(「女性セブン」12月14日号)
2位「元SMAP 土俵際の木村拓哉、片や『新しい地図』は『GQ』とCMで“Jの横綱”とガチンコ対決」(「週刊女性」12月19日号)
3位「まさか!! 貴乃花親方のウットリ女装姿」(「週刊女性」12月19日号)

 「女性セブン」が憲法改正について、1つの条項にスポットを当てた特集を組んでいる。それが安倍政権改憲案の中の「憲法24条」いわゆる家族条項だ。「セブン」はこれを“男女平等外し”だとするが、それはまっとうで正しい指摘だろう。

 この家族条項は簡単に言うと「家族は互いに助け合わなければいけない」と一見、当たり前のようなことを言っているように思えるものだが、その背景にはジェンダーフリーへの嫌悪や、戦前のような男尊女卑、さらに個人ではなく“家族単位”という国家にとって都合のいい家族像を憲法で規定しようという意図が透けて見えるものだ。

 これに対し、「セブン」ではさまざまな視点や著名人の解説などで、その危険性に警鐘を鳴らしている。例えば弁護士の打越さく良氏は、「改憲派は家族主義にこだわっているように思えます。『女性は家の中で役割を果たしなさい』と」と指摘し、「血族の流れを重視し、夫は働き、妻は良妻賢母として家に尽くし、子供を産んで育てるという構図を再び作りたいのでしょう」と家族条項を解説している。

 この家族主義は、従来は国家が担うべき社会保障を家族内の自己責任に押しつけるとの批判が大きいが、これについても記事ではこう指摘されている。

「子育てや介護がいくら経済的に大変でも、『国を頼らず家族でやりなさい』と突き放されてしまう」(室蘭工業大学准教授で憲法・家族法学者の清末愛砂氏のコメント)

 まさに“うん、うん”と頷きながら読む内容となっているが、中でも注目したのはジェームス三木の言葉だ。三木は戦後の現憲法の草案作りに関わり、男女平等の理念を入れようと尽力したベアテ・シロタ・ゴードンと交友があり、その半生をテーマにした『真珠の首飾り』の舞台演出をしている関係でもある。

「当時の日本人女性が、どれほど過酷な社会で生きていたか。24条はその歴史を示す証であるのです」
「日本国憲法は、当時の日本人が考えつかなかった革新的な憲法です。ベアテさんは、『自分の持ち物よりもいい物を誰かにあげるとき、それを押しつけとは言わない』と話していました。私も同じ気持ちです。日本国憲法は押しつけではなくて“ギフト”なのだと思います」

 また三木は子ども時代、満州から引き上げた経験を持ち、現憲法堅持について発言し、「マスコミ九条の会」呼びかけ人でもある。20年以上前、当時の妻から女性関係や、女性をランキングしていたことなどが暴露され、大スキャンダルとなったことを思い出す人もいるかもしれないが、しかし(だからこそ!?)女性に対する理解が深いのか、女性の権利に寄り添い、現憲法を“ギフト”と称するとはさすがだ。

 それにしても、一般週刊誌などが保守オヤジ化していく中、「セブン」だけでなく「女性自身」「週刊女性」と女性週刊誌ならではの目線で憲法や政治、社会問題を扱う特集がここ数年増えている。社会が右傾化し、保守オヤジのガナリ声が大きくなる中、負けずに良質の社会派記事を数多く掲載する女性週刊誌。素敵です。

憲法のことは他人事じゃない

しぃちゃん



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