【連載】別れた夫にわが子を会わせる?

堕胎後、無計画に妊娠・結婚した夫とかみあわず3年で離婚【別れた夫にわが子を会わせる?】

2017/06/23 15:00

最後まで対等ではない関係

――元旦那さんと別れたのはいつですか?

「子どもが3歳のときです。『家を出る』と彼に予告して、息子と2人、すぐ近くに引っ越しました。4月末ごろです。別居親がよく言う“連れ去り”とは違います。追い出されるような感じ。『俺の家にいつまでいるんだ』って言われましたから。北関東の実家に移住しなかったのは、そこだと東京から遠くなり、取材や打ち合わせが難しくなるからです。近所だと、保育園を替わらなくていいですし」

――離婚を決断した理由は何ですか?

「子どもが3歳にもなると、だいぶ手がかからなくなるし、体が強くなって病気で休むことが少なくなる。だったら保育園に預ける時間をもっと延長して、自分1人で働いて育ててっていう一人二役でも大丈夫かなと思ったんです。それとあともうひとつは、とにかく彼との生活が苦しかったからです。子育てを私1人が全面的に請け負うことで、それ以外の仕事や自分のやりたいことなどは何もできない。なのに、なんのバックアップもない。その理由を、すべて彼のせいだと、当時思い込んでいたんです。だから『別れたら、子どもをこんな奴に会わせたくない』って思っていました」

――別れるに当たっての条件は、何か決めていたんですか?

「何もやってなくて、後から離婚後の紛争を起こしたんですよ(苦笑)。養育費を求める調停。お金たくさん持ってるんだから、養育費はたくさん払うべきだと思っていたのに、月いくらとか具体的な条件を考えることすらしなかった。準備もせず、条件も考えなかった。とにかく私は浅はかでした(苦笑)」

――元旦那さんは条件を出してきたんですか?

「『小学校に上がるまでは養育費月5万円、面会は、そのときそのときの双方の都合を聞いて行う。慰謝料はなし』みたいな感じで、細かい条件を提示してきましたね」

――その条件に対して、どんな反応をしたんですか?

「彼が提案した条件を『はい、それでいいです』と私がすべてのんだので、調停は1日で終わりました。それ以上、彼と揉めたくないし、関わりたくなかったんです。日本一、弁護士を輩出している大学の法学部を出ていますから、闘っても勝てるはずがないんですよ」

 彼女と元旦那さんとの関係は、最後の最後まで対等ではなかったのだ。

(後編へつづく)

最終更新:2017/08/14 21:08
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