離婚した両親もかつて恋に落ちて幸せで、自分が生まれたのでしょう/利重剛×枡野浩一【6】

2017/06/18 20:00

 枡野さんの離婚話&息子に会えない話を受けて、利重さんが少年時代からの、ご自身の「別れた父と息子の関係」について深く語り始めます。まるで一篇の物語のようなお話。

人が生きるためにどうしてもついてしまう「嘘」。
人が生きていく中でどうしても受けてしまう「傷」。
傷つけること・傷つけられること・その傷を癒す時間――。

 “似てるようで似ていない・そっくりなようで真逆な・でもやっぱり似ている”利重さんと枡野さんの「三十年来の初対面対談」いよいよ最終回です。

「小6まで両親が離婚したって知らなかった」(利重)
利重 俺、小学校6年生まで、両親が離婚したって知らなかったんです。

枡野 そうなんですか。

利重 それである日、学校から帰ったら、おふくろが「あなたに話がある」っつって。「離婚って言葉、わかる?」って言うから、「あ、わかるけど」って答えたら、「私とあなたのお父さんは離婚をしています!」って。

枡野 えっ! いつ頃から!?

利重 「あなたのお父さんは、実はサンフランシスコで働いてはいません! 狛江に住んでいます!」「えええーっ!?」

会場 (爆笑)

枡野 衝撃! ずっとサンフランシスコにいると思ってたんですか?

利重 そうなんです。でもよく考えたら、誕生日とクリスマスに手紙はずーっと来てたけど、写真は入ってなかった。でもずーーーっとサンフランシスコで働いてるとばかり思っていて疑ってなかったんです。で、おふくろはもう、このままいったらそろそろバレると思って告白したらしいんですけど。でもそれまで「剛ちゃんへ」ってプレゼントが贈られてきて、それが伊勢丹の包み紙だったりして、「なんでサンフランシスコなのに伊勢丹なの?」って言ったら――

会場 (笑)

利重 「伊勢丹は大きいデパートだからサンフランシスコにもあるのよ!」って言われて、「そうなのかー」って。それで小学校で「伊勢丹ってのはサンフランシスコにもあるんだぜ」って同級生にも言ってたくらい、全く信じてたんですけど。
それで小学6年生になって、実はそういうことでしたと。それで「父親に会ってみますか?」と言われて会ったことがあるんですけど。中学の3年間くらいは会ってたんです。
僕が映画が好きなので、じゃあ映画を観に行こうって、日曜日に会って一緒に映画を観たり。ただ、ずーっと手紙ではこんなことがあった~とかしゃべり口調だったのに、小学6年生で実際に会ったら、「ですます調」になるんですよ。それまで一緒に暮らしたことがない人だから。申し訳ないな……ってこっちも傷ついてるわけ。

枡野 お父さんと「ですます調」で会話してしまうことに。

利重 そう! 一番今でも申し訳なかったなと思うのは、秋葉原で会ったときかな、「こちらが剛くんです」「こちらがお父さんです」ってうちのおふくろに紹介されたとき、「はじめまして」って言っちゃったんです。
でもそうじゃないんです。僕が生まれて6カ月くらいまでは離婚してなかったらしいんで。でも、俺のことを抱っこしたりミルクをあげてくれてた人に対して「はじめまして」って……。向こうも傷ついてたろうけど、こっちも傷ついてて……。
でも、俺がこういう仕事し始めて、すごく喜んでくれて。
で、確か二十歳になったときかな、お手紙が来て。「剛ちゃんが二十歳になるまでは、自分は絶対ほかの人とは再婚したりは考えなかったけど、でも成人したことだし、でも誰かを好きになったっていうことじゃないんだけど、自分がある日、胸が痛くなって、電話までたどりつけなくて死んでしまうようなこと考えると心配になってしまうから、もしそういう縁があったら、そういうこと考えてもいいか?」って手紙が来て、「それはもちろんですよ、いいですよ」って返事して、それで一度、疎遠になったんです。
そうかそうか、どうぞどうぞって気持ちもあったし。絶対幸せになってほしかったし。でもちょっと、自分が映画を作ったときにチケットを贈るとかはして。でも電話は掛けなかったんです。奥さんとか出たら申し訳ないなぁと思って。向こうは向こうで、俺から連絡が来なくなったから寂しかったんだろうと思うんだけど、向こうから「どうしたんだ?」って電話するのもあれだったんだろうから、長~~いこと疎遠だったんです。
ここで子どもの話になるんですけど。俺に子どもが生まれたときにね、親父のことをすっごい思い出して。あの人とおふくろがね、ある日、恋に落ちたんでしょう。そういうことがあったから、今ここに俺がいて、子どもが生まれて、今こんなに幸せだと。

枡野 はい。

利重 そのことを伝えたいし、孫を抱いてほしいと思って。40歳すぎて、それまで十何年、二十何年、縁を切ってた人と「会いましょう」と。っていうことで、文通し始めて。ま、1回だけ会ったんだけど。孫を抱いてくれ抱いてくれってこっちから言ってね。でも「とにかく俺は会えない!」みたいに言われて。で、ようやく父親が会えるような気持ちになって、動物園で会いましょうとかいう計画を立ててたときに………。死んじゃったんです。

枡野 ああ……!

利重 だからね! これから絶対にありますよ!! 息子さんが会いに来るタイミングが!!

枡野 はい。

利重 だからそれは、来るだろうと思って準備をしておくべきだし。そのときにどういう……どういうことを言ってくるかわからないけど、それに対して自分が何をできるかってことだけを思ってれば、あとは……。

枡野 はい。

利重 わざわざ自分から会いに行ったって、しょうがないじゃないですか。「なんか必要なことないの? お父さんだけど!」って言ったって、向こうは困っちゃうだけだから。それは会いに行けばいいのにっていう人のほうが、俺、変だと思う。

枡野 そうですか。対談相手の方なので、ちょっと……。

利重 でも誰だか知らないけど、ちょっと「それこそ無責任なこと言ってんじゃないの?」って。

枡野 ただ、そういうこと言ってくれる人も珍しかったので、対談当日は「あ、それもいいのかも!」と、ふと思ってしまったんですけど。

利重 ファンキーなお父さんだったらいいですよ。「お父さんだよーっ!」っていうような人だったら、来たら面白いですよ、人生のエピソードとして(笑)。

枡野 それを(僕みたいなのが)こんな感じで来たら……

利重 枡野さんが「うううう~~!」って来てね(笑)。傷ついちゃうよね。枡野さんもその後、帰ってからすごく落ち込みそうな気がする。

枡野 息子は将棋指しを目指してるから、僕と会うことで将棋の成績が悪くなったらどうしようかとも思っていて。

利重 ああ~~。

枡野 それでちょっと、放っておくのがいいかなと思ってるんですよ。

利重 そういう情報の収集がちゃんとできてるんだったら、それに越したことはないです。

枡野 そうですか……。

利重 そこで、すごく高級な(将棋の)駒を送りつけたりとかはしないほうがいいと思う(笑)。

枡野 そうですよねえ。

利重 ただ息子さんがね、「欲しい!」と。「でもお母さんには言えない!」「お父さんになら言える!」と、ある日、思うかもしれない。そしたら! 買ってあげられるじゃないですか!

枡野 わかりました。

利重 あはははは(笑)。

枡野 ほんと悩んでて、この対談シリーズは、この僕の本を肴にいろんな人とお話しすることで、結果的には僕の人生相談になっちゃってるんですけど。
それでいろんなことを言ってくれる人がいて、「子どもと会えばいいのに」って言ってくれる人もいて、珍しかったから、すごくそのときは嬉しくて。でもよく考えたら、「会えないよな……だって会うのを試みたけど無理だったんだもん」って。今、気持ちはそっちになっちゃってるんです。
僕、自分が思春期のときに父親が好きじゃなかったので。うちの父はちゃんとした人で、両親も離婚してないんですけど、もう思春期のときは「親なんて死んでしまえ」と思ってたんですね。子どもができてからは父親とは仲がいいですけど、かといって今は父親に頻繁に会いにいってるわけではないので、そうなると、父親とはその程度の距離感なのかなと思っていて。

利重 絶対ありますよ、会うタイミングは。会いにくるはず……だと思う。だって人生長いんだもん。

枡野 そうですねえ。それまで僕がもうちょっとお金持ちになっておこうと思います。

利重 できればね、すっごくいい将棋の駒を買ってあげれるように……。「えっ、こんなにするのかい!?」って買えないとなったら悲しいから。「お父さん、ちょっと苦しいけど、「それくらいは買えるよ」って言えると、すごく幸せな感じがします。

枡野 わかりました。今日も相談になっちゃってすみませんでしたが……

利重 くっくくくくく!(笑)

枡野 初対面なのに、こんなことまで。

「一般的に悲しくないとか言ったらダメなんです」(利重)
利重 いやいやいや(笑)、すごく興味深いし、面白いです。面白いって言っちゃうと失礼ですけど、僕には面白いです。(枡野さんが)元奥さんにね、自分が悪いようにされてしまったって、裁判の話ですか、ずーっと言い続けている書き続けてる枡野さんは、俺にはすごく面白い。

枡野 まぁ、さすがにちょっとこれ(『愛のことはもう仕方ない』)を書いて、(もう離婚のこと書くのは)やめなきゃとは思ってるんですけど……。

利重 やめどきが難しいでしょうねえ。

枡野 そうなんですよねえ。

利重 まぁ、なんだろう、読んで嫌な気になる人は嫌な気になればいいし。とにかく僕が言えることは、自分が回復するまで必要だったら書き続ければいいと思いますし。ただなんだろう、ちょっとまた話しちゃってもいいですか? その、嘘をつくのって必要だと思うんですね。必要って言ったら変なんですけど。自分が得するための嘘って、僕も嫌いなんですけど。若いときに一度、嘘をつかない生活をしてみようと思ったらすごい苦しくて。半年くらいで終わって。人間関係どんどん壊れるんですよね!

枡野 はい。

利重 「この飯、美味しい?」って聞かれても「美味しくない」って正直に言わなきゃいけないと。自分でそういう枷を作ると本当に人間関係壊れるし。
嘘ってどうしても必要だし、そもそも人間だけじゃなくて、昆虫だって嘘つくじゃないですか? 「私は葉っぱです」とか(笑)。
餌じゃないのに餌と思わせて、それに寄ってきた雌の後ろにまわって犯したりするじゃないですか、虫とかも。
だから生きるために絶対に必要な物なんですよね、嘘って。それをやっぱり、「許せない!」とか否定しちゃうのはなんかよくない気がしていて……。好きか嫌いかなら嫌いなんだけど、でもどこか可愛らしい、可愛らしい嘘もあったり……。
それで、ちょっとこういうところで言う話じゃないのかもしれないけど、この枡野さんのエッセイを読んでて、僕がちょっと思ったのは、どうも奥さんのも、生きるための嘘だったんじゃないかな――と思うんです。その嘘をつかないと次に進めなかったから、「あなたが悪いの!」っていう嘘をつかざるを得なかったんじゃないかと思うんですね。

枡野 う~~ん……。

利重 それに対しては、ある時期がきたら、許してあげたらいいのかなぁ……と。

枡野 なるほど。

利重 そう思うんですよね。

枡野 「それは嘘じゃないか!」と(僕が)言い続けてるから、(元妻も)引っ込みがつかないということですね。

利重 引っ込みがつかないし……。それで、なんだろう、枡野さんは十何年も離婚のことを書き続けてるから、深く傷ついたと思うんですけど、でも、すごく深く傷ついたのは枡野さんだけかもしれないですよね。まわりの人を傷つけていない……や、わかんないですよ、僕、奥さんのことを知らないから。でも枡野さんは周囲の人を傷つける人ではないですよね?

枡野 や、わかんないです……。

利重 でもたぶん、離婚裁判に関して言うと、(嘘を並べたということは)枡野さんのことを酷く傷つけたと思うんです。そしてありがたいことに、枡野さんも、自分が傷つくだけで済んだんじゃないかと。そういう意味では、意外と幸せかなっていう……。多少まわりの人は嫌な気分になったかもしれないけど、そんなものは、人間生きている限り、絶対誰かのことを嫌な気持ちにさせてるのでね。

枡野 はい。

利重 そういうことで言うと……、なんか、ふたりだけのことで、片一方はものすごく〝傷つけ〞た。でもそれは生きるための嘘であった。もう片一方はものすごく〝傷つい〞た。でも傷ついたのは自分だけで済んだ。そう思えば、枡野さんが傷つくだけで済んだっていうことは、被害はとても小さかったんじゃないかと。

枡野 ………う~~ん。だといいですね。

利重 ただ、ただそれがひとりのほうにだけいっちゃったから、ものすご~く深い傷つき方をしてるんです。だから、それは(傷を癒すのに)十何年かかっちゃうのは、しょうがないんじゃないかなぁ。人によって、ほら、[悲しみ]とかは受け取り方が違うじゃないですか?

枡野 う~~ん……。

利重 左腕落としたからってケロッとしてる人もいれば、お父さんが破産しちゃって田園調布の屋敷から3LDKに移り住んだってことで一生悲しい思いしてる人もいるわけじゃないですか。それって比べちゃいけないんですよ。「腕を落とした人だっているんだから、お前なんて悲しくないよ!」って言っちゃダメなんです。その人は本当に悲しいんだから。そのことを比べたりしないほうがいい。だから、さっきの評価の話もそうなんだけど、何かに比べてとか、一般的に悲しくないとか言ったらダメなんです。

枡野 なるほど……。

利重 すごく楽しかったとか、すごく悲しかったとかは噛みしめないといけないし、ずーーっと噛みしめてないと、復活できないと思うんですね。だから、たぶん、まだまだ枡野さんは……や、まぁ、もうほんのちょっとだけ、時間がかかるんじゃないかな!(笑)

枡野 とてもいい視点をいただいた感じがします。確かにそこでね、一般的にそこまで引きずるのは変だとか言われがちなんですけど、でも誰も自分とは全く同じポジションにはならないから……。

利重 そうなんですよ! ほんとにならないわけだから! 他人が「おまえ、おかしいよ!」って言える筋合いじゃないですからね。

枡野 ありがとうございます。ほんとに初対面なのに。

利重 いやいやいや!(笑) なんでこんな話になっちゃったんですかねえ(笑)。

枡野 まさに(笑)。でもありがとうございます。そろそろこの対談も終盤に近づいたので、どうでしょう、会場の皆さんからご質問とかはないですか? 「私はこんな離婚話ばっかじゃなくもっと『ZAZIE』の話が聴きたかったのにぃ!」とか。「なぜ『ZAZIE』はDVD化されてないんですか!?」とか。質問ないですか?

利重 なんかねえ、こんな話になって、質問もねえ(笑)。

枡野 そうですか……。

利重 あ、でも、こういう話でよかったですか?

枡野 僕はとっても得した気持ちです。僕だけが(笑)。

利重 あはは(笑)。

枡野 みなさん、利重さんの本(『ブロッコリーが好きだ。』)はお持ちですか?
とても良い本なので。この本(『愛のことはもう仕方ない』)はそんなよくはないけど、でも買って損はないとは思うので……。

利重 いや良い本です、良い本です。絶対最後まで読むべきです。

枡野 最後まで読むには、ちょっと途中で我慢する必要があるんですけど、でも最後まで読めばとてもすっきりした気持ちになるという、我慢したかいがある本だと思います。

利重 そうですよね。

枡野 あと、装丁とタイトルは素敵なので、買って飾っておくと将来価値がでるんじゃないかなぁ……なんて。

利重 ふふふ(笑)。

枡野 そんなにつまんない本じゃないですよ!
でもほんとに部数が少なかったわりには売れてないので、ぜひ買ってください。あと僕、絵本(『あれ食べたい』)も出したので。

利重 あれ、いい本ですね!

枡野 「『愛のことはもう仕方ない』はどうしても読みたくない!」って人は、絵本はババロアのことを書いた本なので、そっちを読んでみてください。

利重 僕、小学校で読み聞かせのボランティアをやってるんですけど、今度、あの絵本持ってって読みます。

枡野 ありがとうございます。なんか、ちっちゃい子にはすごく好かれるみたいで。

利重 響きがいいですよね。

枡野 「枡野さんもああいう仕事だけしてればいいのに」と言われるくらい、良い本です。

利重 なんか枡野さん、いちいち言われるのがかわいそうだし、それにいちいち引っかかるのがまた……

枡野 言われるんですよ、僕。

利重 なんででしょう? やっぱり言われやすいんでしょうね。

枡野 言われやすいんだと思いますね。また言われると、いちいち覚えてるんですよね。

利重 俺、そんなこと言われないもんなぁ。

枡野 そうですかぁ。

利重「役者だけやってりゃいいのに……」とか。

枡野 言われないですか?

利重 言われないですね。

枡野 僕はほんとに言われます。「短歌だけ書いてりゃ、いい人だったのに」って。

利重 いい人だったのに……。くくくくく!(笑)

枡野 悲しいのが、心から僕のファンだったとしか思えない人が、「枡野さんの本はある時期まで凄く好きだったけど、離婚のことを書き始めてからは読めなくなってしまった」って感じで、とても悲しそうに書いてる文章があって。それは大変しんどいですね。あの、責めてこられると反発心がわくんですけど、でも、“心から好きでいてくれたのに好きじゃなくなった感”が伝わってくるんですよ。

利重 向こうの悲しみがね。

枡野 「ごめんね! ごめんね!」って気持ちになります。辛くてしょうがないです。

利重 それは……辛い!(笑)

枡野 ほんとに、僕の初期の作品とかを持ってる写真とかをツイッターに上げながら(そういうことを書かれるので)。「ここまで好きだったのか……」っていうのがわかって、胸が痛みますね。

利重 くくくくく(笑)、そうかあ(笑)。じゃあ、まぁ、そういう方には、「もうちょっとだけ待ってください」って言うしかないですねえ。

枡野 だから、この本(『愛のことはもう仕方ない』)も売れない方がいいのかもしれません。でも、そんなに酷い本ではないんですよ。読むことでの効用もあると思います。「こんな人もいるなら、自分も元気で生きて行こう」と思われる人もいるみたいなんですよ。

利重 それは……夢ですね。希望ですね。素晴らしいですね。

枡野 はい。でもどうしても枡野の本は買いたくないという人は、利重さんの本だけお買いになって、僕の本のポストカードだけお持ちになって、どうしてもお金が余ったときに思いだして、お買いになってください。

利重 あははははは!(笑)

【第6回の注釈】

■『あれ食べたい』
文・枡野浩一、絵・目黒雅也による児童向け絵本。誕生日にたべたいものを聞かれた男の子。いつか、ばあばとたべた、あれがいい! だけど名前が思い出せない……。あまくて、ひんやりしてて、ふわっふわの「あれ」をさがして、父と子がお店を、街をめぐるお話。目黒雅也の絵と組んだ絵本の第二弾『ネコのなまえは』も発売中!

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■利重剛さん
りじゅう・ごう。1962年生まれ。俳優・映画監督・エッセイスト。
1981年、自主製作映画『教訓I』が、ぴあフィルムフェスティバルに入選。
同年、『近頃なぜかチャールストン』のプロットを日本映画界の巨匠・岡本喜八監督に持ち込み、喜八プロ作品として映画化され、「独立非行少年」役で主演を果し、共同脚本・助監督をも務める。共演者は財津一郎・小沢栄太郎・田中邦衛・殿山泰司・岸田森・平田昭彦などのベテラン名優たちだった。さらに同年、テレビドラマ『父母の誤算』で新しいタイプの不良少年を演じ、鮮烈なテレビデビューを飾り、以後、数々のドラマ・映画に出演する。
1989年、『ZAZIE』で監督に進出し、1996年『BeRLiN』では日本映画監督協会新人賞を受賞。2001年『クロエ』はベルリン映画祭に出品もされた。他の監督作品に1994年『エレファント・ソング』、2013年『さよならドビュッシー』などがある。
エッセイ集に『街の声を聴きに』(日本文芸大賞受賞)、『利重人格』があり、最新作は『ブロッコリーが好きだ。』

●利重剛ウェブ・サイト『利重人格』

(構成:藤井良樹)

最終更新:2017/06/19 14:25
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