角川慶子の「シロウトで保育園作りました」第137回

「若い」「資格あり」「経験者」でも要注意!? ベビーシッター選びは偏見だらけ!

2017/06/10 16:00
kadokawa20170603
保育園での雨の日の過ごし方です。体を動かさないと、おなかがすかないし、お昼寝もできないので、工夫しています

 「駒沢の森こども園」の平成31年度、「衾の森こども園」の30年度の入園者が決まり、やっとベビーシッター事業「森のナーサリー」に、再び力を入れることができるようになりました。

 保育園スタッフでさえ、LINEで「今日で辞めます」という人(21歳)もいる世の中、ベビーシッターは、運営スタッフとほとんど顔を合わせなくていい分、もっと適当なのですよ。高学歴(K應法学部在学中)や、有名大在学中のシッターもいますが、時間にルーズだったり、指摘しても悪びれない子もいたり、何を考えているかわかりません。保育大に通いながらシッターをしている子たちは、全員まともなので、救われます。

 真面目さだけを考えるなら、50代が一番誠実ですかね。50代のシッターと1時間くらい話した時、「こんな時給のいい仕事はない」「昔、正社員で働いていたとき以外、1つの会社で10万円以上稼いだのは初めて」とありがたがってくれていたのです。いままでパートの応募の電話をしても、年齢を言った途端、すぐ電話を切られてしまい、面接まで進めないとも言っていました。面接までいけば、年より若く見えるとか、健康そうとか伝わるのだと思いますが、会社によっては、電話の時点で断るようにしているみたいです。

 求人には、年齢性別で制限をかけられない決まりがあるので、やんわり伝わるよう、30代を採用したい場合は、「30代が活躍」と求人にさりげなく書いたり、会社も工夫しているのが実態です。彼女は、40代半ば以降、年齢を問わない数合わせの工場でしか働いたことがなかったと言っていました。しかも出勤が多い日は、朝に「今日は来なくていい」と一方的に連絡があるそうです。アテにできないし、つらいと思います。

 うちはベビーシッターなので、50代はまったく問題ないです。60代は……うーん、メールや電話で、有資格者か経験者かを確認して、該当していれば健康か、住所でお客様のご自宅まで迷わず行けるか、携帯メールは問題なく使えるかを確認してから、面接の日程を決めます。当日に「迷いました」と連絡あれば、来た瞬間に「こんなにわかりやすい場所で迷うなら、密集した住宅街には怖くて派遣できません」と言って、すぐに帰します(経験アリ)。特に50代、60代は個人差が大きく、会ってみないとなんとも言えないのが実情です。

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やっぱり生活していくためには健康が一番大事だわ
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