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アキラ100%の裸芸は「公然わいせつ罪」になるのか? BPOが視聴者からの苦情を公開

2017/05/20 15:00
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『R-1ぐらんぷり2017』公式サイトより

「ドラマのこのシーンってありえるの?」「バラエティーのあのやり方ってコンプライアンス的にどうなの?」……テレビを見ていて感じた疑問を弁護士に聞いてみる、テレビ好きのための法律相談所。

<今回の番組>
各局バラエティ番組

<今回の疑問>
BPOがアキラ100%への苦情を公開したが、裸芸は「公然わいせつ罪」になる?

 ピン芸人のアキラ100%に対する苦情が、放送倫理・番組向上機構(BPO)のサイト上の「視聴者からの意見」欄にて公開された。そこには、「青少年に悪影響」「公然わいせつ」といった声が寄せられている。一糸まとわぬアキラ100%の芸風は、お盆1枚で局部を隠し、激しい動きをしながらも局部を見せないように繰り広げられるもの。裸芸といえば、古くはダチョウ倶楽部、最近では、とにかく明るい安村など、バラエティー番組では不可欠な芸風だが、なぜアキラ100%だけがクレームの対象となったのだろうか? クレームの一部に、「万一にも局部が露出したら、公然猥褻などの犯罪になるのではないかと思った。軽犯罪法に該当しないのかとも思った」(原文ママ)という意見があるが、アキラ100%の芸風は、公然わいせつ罪に該当するのだろうか? アディーレ法律事務所の岩沙好幸弁護士に聞いた。

「結論としては、公然わいせつ罪は成立しないでしょう。刑法第174条には、『公然とわいせつな行為をした者は、6月以下の懲役もしくは30万円以下の罰金または拘留もしくは科料に処する』と定められています。ここにいう『わいせつな行為』とは、性器を露出したり、性行為を行ったりすることなどを指すと考えられています。アキラ100%さんのように性器をしっかりと隠して、誰からも見えないようにしているのなら、公然わいせつには該当しません。また、犯罪が成立するためには、『故意』(=わざとやったということ)が必要になります。うっかりお盆を落とし、性器が露出してしまったとしても、原則として公然わいせつ罪は成立しません」

 ただし、「未必の故意」があると認定された場合には、公然わいせつ罪が成立する可能性があると岩沙弁護士は述べる。

「『未必の故意』とは、『性器を露出してしまうかもしれない』と認識していながら、そうなってしまっても構わないと考え、あえてそうした危険性のある行為に及び、結果として性器を露出してしまった場合に該当します。アキラ100%さんは、前張りを装着するなどして、万が一の際、性器が露出してしまわないようにしておくのが無難でしょうね」

 今年2月には『R-1ぐらんぷり2017』(フジテレビ系)で、見事優勝を果たし、収入が100倍になったとも報じられているアキラ100%。その芸風ゆえか、屋外の営業にほとんど呼ばれないという。これから、テレビ出演が増えていこうとするタイミングで水を差された格好だが、今後の活動を見守りたいものだ。

アディーレ法律事務所

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最終更新:2019/05/21 20:04
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