SMAP引き継ぎ「復興支援プロジェクト」に「花摘み」――広がり続くファンの応援活動

　多くのファンに惜しまれながらも、2016年12月31日をもって解散したSMAP。17年はそれぞれドラマや映画、バラエティなど個々の活動をスタートさせたが、ファンはメンバーが離れ離れになってもなお、“SMAPの応援”を続けている。

　昨年1月に解散危機が伝えられて以降、グループ存続を願うSMAPファンは、03年発売のシングル「世界に一つだけの花」の購買運動を開始。“花摘み”を続けた結果、12月中には累積売り上げ枚数が300万枚に届き、見事“トリプルミリオン”を達成した。また、一部ファンで構成された「5☆SMILE」による署名活動では最終的に37万3，515筆の署名が集まり、大きな注目を集めた。

　そんな団結力のあるSMAPファンは、解散後もCDの購買運動を継続しているが、昨年12月のベストアルバム『SMAP 25 YEARS』や、Blu-ray・DVD『Clip! Smap! コンプリートシングルス』の発売時にもSMAPコーナーを盛り上げていたCDショップ「TOWERmini（タワーミニ）東京駅八重洲口店」が、5月8日に閉店することが明らかに。4月上旬にTwitterなどで閉店がアナウンスされると、ファンからは「SMAPコーナーを充実していただき、ありがとうございました。感謝してもしきれません」「閉店するまでに、また行こうと思います。SMAPへのたくさんの愛をありがとうございました」と、感謝のメッセージが数多く上がっていた。

　その後も “恩返し”とばかりに、「近くまで行ったので、タワレコ八重洲口店に寄り、2枚お花摘みしました」「東京駅のタワレコでお花摘み。もうすぐ閉店ですが、『世界に一つだけの花』をたくさん置いてくれてました」と、同店を訪れるSMAPファンもいる。同店は4月30日のTwitterで「もうすぐ5月。5月6日は吾郎の日！！当店閉店間近ですが、SMAP商品まだまだご用意しております！」と、稲垣吾郎の名前に合わせて来店を呼びかけていた。

◎SMAPファン、復興支援を継続
　また、ファンはメンバーが番組内で行ってきた震災の支援活動にも取り組んでいる。SMAPは、11年の東日本大震災後から昨年12月の最終回まで、『SMAP×SMAP』（フジテレビ系）内で支援金の呼びかけを実施。SMAPが発起人に名を連ねている東日本大震災復興支援財団への協力と、16年4月に起きた熊本地震についても、「義援金の受付を行っております。よろしくお願いします」と、5人で頭を下げていた。

年が明けると、今度はファンがメンバーの思いを引き継ぎ、Twitterを中心に呼びかけ活動を開始。毎週、『スマスマ』が放送されていた月曜午後10時台に「#SMAP」「#スマスマ」「#復興に向けて手を繋ごう」などのハッシュタグをつけ、支援金の受付先を投稿しているのだ。

　さらに、熊本地震から1年となる4月14日、一部のSMAPファンが復興支援として新たなプロジェクトをスタートさせた。これは、朝日新聞社が運営するクラウドファンディングサイト「A-port（エーポート）」にて行われているもので、昨年末に話題を呼んだ「SMAP大応援プロジェクト～新聞メッセージ・どうか届きますように～」を立ち上げたファン3名による企画。朝日新聞によれば、前回は国内の購入型クラウドファンディングでは史上最多人数となる「1万3千人を超える支援者から約4千万円」の資金を調達し、昨年12月30日付の朝日新聞朝刊に、8ページにわたって支援者の名前やSMAPへのメッセージが掲載された。

　プロジェクトの第2弾「～ずっと忘れない☆not alone～」は、復興支援を主題としたクラウドファンディング。起案者の説明によると、前回は東日本大震災復興支援財団から承諾をもらい、紙面で寄付金口座の案内をしたものの、「熊本地震への支援をご案内できなかったことが心残り」だったという。「今回はA-port手数料を除いた半額を新聞広告費に、残りの半額を震災への義援金にさせていただきます。送り先は、熊本県が開設している義援金受け入れ口座を予定しています」と告知し、「ファンみんなの力で、SMAPが毎週呼びかけてきた復興支援を続けていきたいと思っています」と、協力を求めている。

　支援者は最低2，000円を支払う形式で、5月12日の締め切りまで残り10日となる2日午後5時の段階では、支援者が2，479人にのぼり、集まった金額は640万円を超えている。目標金額は1000万円のため達成率は64％だが、それでもSMAPファンの熱量を十分感じさせる数字だろう。

　解散後もメンバーの意志を受け継ぎ、さまざまな形で行動を起こしているSMAPファン。メンバーも喜んでいることだろう。

 

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