[おちぶれ続けるアラフォー風俗嬢と男たち]

風俗デビューは巨乳&でぶ専門のデリヘルだった。「おちぶれアラフォー風俗嬢」の履歴書

2017/02/12 19:00

――――男が、恋人や友人ではない、風俗嬢にしか見せない姿や感情はどんなものだろうか。セックスをした「他人」だけに見せる、男たちの情けなさ、みっともなさ、滑稽さ、そして優しさをアラフォー風俗嬢がつづります。初回は、彼女が風俗を始めた理由。

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吉原で撮った写真です

◎10代でおっぱいパブ勤務、処女喪失は援交
 もうすぐで日本人平均寿命の半分。人生の約半分を生きたことになる。振り返ると、いつからこんなに転落人生を歩むことになったのか? 私には兄と姉がいるが、母と絶縁して1年ほど経過した頃、姉伝いに「お前だけ育て方を失敗した」と言われたのだから自分のせいではない? いや、生まれた時からこうなる運命だった? 三つ子の魂百までだから、いくら教育されたって自分で招いた運命が大半なのかも。4カ月ほど前から吉原の激安ソープ嬢になった。1人当たり約5,000円のバックでSEXをする。それだけだと生きて行けないので、たまに出稼ぎにも行く。初めての風俗は2年半ほど前。

 昔から人生二択の岐路に立った時、大抵しくじる。なんでまぁこうなってしまったのかと後で気がついても後戻りはできない。人生やり直しができるなんて言う人もいるけれど、完全なやり直しなんてできないと思っている。できても多少の修正レベル。

 幼稚園の頃から自由奔放の問題児で、みんなとお遊戯をすることが、くだらないバカらしいと思っていた冷めた子どもだった。小学生の頃は番長と呼ばれるようになり、嫌いな子には倍返し、嫌いな先生には嫌がらせをする、とにかくやりたい放題だった。

 中学生になり真面目にやり直そうと思っていたが、入学した学校では猫をかぶりすぎ同学年全体からいじめにあった。殴られたり言葉の暴力も日常茶飯事。結局、中学校生活半分が過ぎた頃には元通り。いや、それ以上かもしれない。まともに勉強もせず、3年生になってもそんなんだから、入れる高校なんてほとんどない。

 結局、誰でも受け入れてくれるような私立女子校に入学した。入学早々調子に乗りすぎて、2カ月目にはいじめの対象に。また話す相手もほとんどいない日々。2~3年はクラス替えもなく、学年主任の先生には「あいつと仲良くすると同類の目で見られるから友達やめなさい」と陰口を言われ、1人も友達ができず。お陰で2年も一緒にいたクラスメイトの名前は全員覚えもしなかった。

 専門学校に入り、誰も知らない見知らぬ土地へ。貯金もない仕送りもない生活がきつかった。キャバクラで働いたり、巨乳を生かしておっぱいパブで働いた。この頃、初めての処女喪失は援助交際。楽しかった良い思い出など、ほとんど残っていない10代だった。

『職業としての風俗嬢 (宝島社新書)』
Hカップって見たことも触ったこともない!
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