都議選は7月2日投開票

小池新党の女性候補が少ないのは、都知事が「オッサン」だから?

2017/01/31 15:00
koikeyuriko2017
小池ゆりこオフィシャルサイトより

 国会議員秘書歴20年以上の神澤志万です。

 7月に行われる東京都議会議員選挙に向けて、各党が続々と第1次公認を発表し始めていますね。小池百合子東京都知事が塾長の「希望の塾」もそのひとつ。いわゆる「小池新党」の母体です。第1次公認は4名で、次は塾内の筆記試験に合格した都議選候補希望者の中から決まるようです。今までの都議選で最も注目される公認発表になるでしょうね。

■新党の残念な顔ぶれ

 今回の合格者には神澤の知り合いも多いのですが、なぜか詳細が公表されていません。選挙経験者の合格の割合も高いようですから、ぜひ合格者の男女比、年齢、職業などを公表してもらいたいです。

 神澤が見る限り、合格の基準は、本人の資質よりも「選挙を勝ち抜くノウハウを、今の時点でどのくらい持っているか」という部分を考慮して選考されたような印象です。つまり、選挙の場数を踏んでいるかどうかですね。また、女性の比率が合格者の中に少ない気もします。

 女性の社会進出を後押しするためにも女性議員の増加は不可欠で、そのためには、「クォータ制」を取り入れる手法が、最も効果があるといわれています。北欧諸国などで導入されている、政治での男女平等のために議員や閣僚などの一定数を女性に割り当てる制度です。

 神澤は、小池さんがこの手法を取り入れて候補者選考を進めてくれることを期待していましたが、そうなりませんでした。実務はすべて周囲の男性都議や区議がされているからかもしれませんね。あとは、「希望の塾の陰のスポンサー」ともいわれる、鳩山ファミリーの鳩山太郎さんの影響があるんじゃないかと疑っています。

 確かに選挙経験者は即戦力となって、育てる苦労はないのですが、一方で伸びしろも少ないのは否めません。それよりも、せっかく新しい組織を作られたのですから、今までは政治にかかわっていなくても、小池さんの「都民ファースト」政策に共感し、奮闘ぶりを尊敬して都議を目指したいと思う一般的な都民の中から成長株を見つけて、塾の講義を通して育ててほしかったというのが本音です。

 まあ選挙まで時間的な余裕がないのも事実ですが、合格者を見ると夢がない気がします。もちろん、女性なら誰でもいいわけではありません。でも、比較論として、女性の方が生活に密着した政策に強いと思います。

 自分たちの生活環境を良くしてもらうためには、道路や公共施設などハード面の充実を訴える傾向が強い男性議員よりも、食や教育、医療などソフト面での充実を訴える傾向にある女性議員が増え、バランスの取れた都議会が運営されるようにするべきではないでしょうか。

 たとえば豊洲市場の問題は、食の安全性への脅威ですよね。どういう結果になるのかわかりませんが、食のことは、やはり私たち女性の方が男性より真剣に考えていると思いませんか? さまざまな分野で男女比が同等の世の中になると、もっと日々の生活のストレスがなくなっていくと思います。

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