女性向け性感マッサージを個人ブログ経由で。キスも挿入もなし、純粋に全身の快楽を提供するその全容とは

女性向けの性風俗は、男性向けのそれと比べて決して多くありません。男性の性欲は「解消すべきもの」と位置付けられてきましたが、女性の性欲はそうではなかったからです。そもそも性風俗利用の目的は性浴の解消に限らず、ユーザー側は癒しや触れ合いも求めています。女性がそうしたものを求めたとき、提供されるサービスが少ないこと、そして一般的でないゆえにグレーゾーンで安心感を伴わないサービスに出くわしてしまう懸念があることは、問題ではないでしょうか。

▼挿入NGのはずが…「女性向け性感マッサージ」で体験した恐怖

 今回、女性ユーザーを対象にした「性感マッサージ」を個人のサービスとして無料で行っていたという男性・Mさんのお話を伺うことができました。本業は会社員で、かつての交際相手の影響で独自サービスを始めたというMさん(38)。ヒャダインこと前山田健一さんに似た、小柄で朗らかな雰囲気を持つ男性です。その目的は何だったのか、サービス内容はどうだったのか、なぜ今は閉じてしまったのか。詳細を探ってみましょう。

◎元カノ仕込みのエステテクニック

――Mさんが女性を対象にした性的なマッサージサービスを始められたのはいつ頃ですか。

Mさん「5年前ですね。2011年に個人ブログを立ち上げて、メールで受付をしていたんですが、2014年度以降は新規の方は受け付けていないんです」

――そもそも、どうしてそんなサービスを?

Mさん「動機は話すと長いのですが、もともと僕は若い頃にスポーツをしていました。体育系の大学を卒業して、そのままスポーツチームに入って、一応それで飯を食っていたんですね。選手ってほどじゃないんですけどアマチュアのノンプロみたいな……。そういう生活だったので、マッサージといったらゴリゴリ系しか知らなかったわけです。競技を辞めて会社員になった頃に、エステティシャンの女性とお付き合いするようになって、何度かオイルマッサージをしてもらったんですが、『うわあ何だこれ、気持ちいい!』とびっくりしました。女性がエステで受けているマッサージっていうのは、全然ゴリゴリ系じゃなくて、とても心地いいものなんだと知りました」

――痩身エステだとゴリゴリ系もあるかもしれませんけど、リラックス目的のマッサージは本当に至福ですよね~。

Mさん「あまりに気持ちよくて感動でしたね。で、その彼女と付き合っていくうちに、『今度はあなたが私にして』と言われまして、イチからエステマッサージのやり方を指導されたんですね。わたし専属のセラピストに育ちなさい、と(笑)、結構スパルタな感じで仕込まれ、半年くらい経って合格のお墨付きをもらえました。その頃には僕もマッサージするのが楽しくなっていて」

――それは別に性的なマッサージではなく?

Mさん「全然、普通の、オイルを使ってリンパを流すようなマッサージですね。そのうち、彼女が女友達を連れて来たんですよ、『この子にもやってあげて』と。いつの間にか何人も連れてくるようになって、今思えば彼女は友達から金をとってたんじゃないかって気もするんですけど(笑)、ともかくも様々な女性にマッサージをするようになったんですね」

――マッサージが得意な彼氏さん、だったわけですね。

Mさん「何年かしてその彼女とは恋愛関係が終わってお別れしたんですけど、彼女の友達で一度マッサージをしたことのある女の子数人から『疲れた~またやってー』と連絡が来たりしててまだつながっていたんです。それで、不定期にマッサージをしてあげていたら、友達の友達、そのまた友達とクチコミで『無料でオイルマッサージしてくれる人がいるぞ』と広まったようで(苦笑)。普通に考えたら初対面の男と密室で、裸に近い格好でマッサージ受けるなんて女性は嫌だと思うんですけど、“友達の紹介”ということでハードルが下がったんだと思います」

――無料でやっていたということですけど、少額でもお小遣い程度にお金をもらおうと思わなかったですか?

Mさん「全然思わなかったです、そんなプロじゃないんだし、と思って。趣味の延長のような形で。それに、風営法がありますから、法的な許可を得ていない以上、お金をいただいて接客することはしてはいけません」

――Mさんの本業は?

Mさん「本業は普通の会社員ですよ。ただ勤務体系がゆるやかな仕事なので、平日の昼間に請け負うこともありましたね」

――なるほど。では、非・性的なオイルマッサージから、性感マッサージに移行した転機は何だったんでしょうか?

Mさん「それが5年前ですね。友達の友達の知り合い、くらいの関係性の方から、『××さんに聞いたんですけど、マッサージお願いできますか?』とメールをもらって、『いいですよー』と受けて、指定のシティホテルへお伺いしたんですね。それは40代半ばの主婦女性だったんですが、いつもどおり、紙パンツとバスローブに着替えていただいて、うつぶせでベッドに寝てもらって背面のマッサージをしたんです。もうそろそろ終わりだなという頃に、ふっとその人が顔を上げてこちらを振り向いたんですね。あっ、痛かったかなと思って『すみません、痛かったですか?』と聞いたら、『や、そうじゃないんです』と。『今あなたに全身をマッサージしてもらって、感じてます……』とおっしゃったんですね」

――それを言うの、勇気が要ったでしょうね。

Mさん「非常に驚いたのですが、聞くと『ずっと夫とはセックスレスで、このまま女性としての人生を終わらせるのかなとずっとすごく悩んでいた。でも今こうして触られて、濡れている自分がいることに気づいて、正直言ってすごくうれしい』と。えーって思って、一瞬でウワァァァって頭の中でいろいろな考えが巡って……全然そういうつもりでマッサージしてなかったのにそんなことになっちゃったらまずい、いけないことだ、とか。でもその女性が『もしご迷惑でなかったら、もっと直接触っていただけませんか』と真剣だったので、それまで触ることのなかった、体の性的な部分にも触ってさしあげたんですね。そうしたらものすごく喜んでいただけて、帰り際の笑顔がとても綺麗で、僕もうれしい気持ちになったんです」

――全身マッサージでほぐしてもらってからの、性的な満足も得られるって、サービス満点特盛り状態ですもんね。

Mさん「それからいろいろ類似のお仕事があるのか調べていくと、性風俗というかたちでそうしたサービスを運営している業者さんもいくつかあることや、個人で同じようなことをやっている男性が何人かいてブログを開設していることなどを知りまして。僕もブログを立ち上げて、『こういうマッサージを行います』と告知したところ、思った以上に問い合わせがありました。カウントしてないですけど、最終的に、2011~2013年で200件ほどですかね」

◎キスと挿入はNG

――どのようなサービス内容なんですか。

Mさん「まず向き合って10~15分ほどお話をして、それから『そろそろ準備しましょう』とシャワーを促します。僕もマッサージ用の洋服(Tシャツとハーフパンツ)に着替えて、オイルやベッドの用意をして、音楽もかけますね。ラブホの有線を使うこともあれば、一応スマホに癒しの音楽を落としてるのでそれを小さいボリュームでかけたり。女性はシャワーを浴びたらエステなどで使われる紙ショーツとガウンを着て出てきてもらい、まずはベッドにうつ伏せで寝ていただいて、脚〜背面のマッサージを全身行います。エステティシャン仕込みなので、グイグイとコリをほぐすものではなく、リンパを流していくタイプのマッサージですね。この時点で恥ずかしいという方もいらっしゃるので、アイマスクも用意しています。視覚を遮断すると、その他の感覚が鋭敏になるので、性感マッサージ的にも良い効果があるんですよね。次に仰向けになっていただいて、同じように脚~デコルテまでマッサージをして……デコルテから乳房のあたりに移行し、徐々に性器を優しく刺激していきます。全体で2時間くらいでしょうか」

――性感マッサージと言いつつ、変わらずエステ式マッサージありきなんですね! 料金は……

Mさん「女性にご負担いただくのはホテルなどの場所代のみで、施術料はいただいてません。プロのマッサージ師ではないですから……あくまでも趣味の延長で始めたものですし、お金儲けのためにはやりたくないんですよ」

――では、利用される方の客層は?

Mさん「独身・既婚問わず、年齢層も幅広い女性という感じで……女性からだけじゃなく、カップル・ご夫婦からのお問い合わせも多くありました。刺激が欲しいというご夫婦、寝取られ趣味の旦那さんと奥さん、また、『自分では彼女を満足させてあげられないんだ』という男性がパートナー女性と一緒にいらっしゃるなどといったケースが、思いのほか多かったですね」

――カップルのご夫婦、男性の方が勃起してその場でパンツを脱がれたりとかは?

Mさん「ありますよ、もう我慢できないって入ってきて挿入したりとか。それは構わないです、そうなったらもう僕は見ているだけです。僕のマッサージを通じて、その二人が盛り上がってくださると、うれしくなりますね。このサービスを通して自分の人生観がすごく広がったし、女性にこうしてあげたいああしてあげたいという範囲も広がりました。もともと単純にセックスすることは好きでしたけど、それだけじゃなくなりましたね」

――お客さんから、マッサージ以外の要望をされることはありますか?

Mさん「最初に、女性に『どうしたいですか? どうしてほしいですか?』とお伺いする時間があるんですが、多かったのが縛られたい・人に見られたい・複数でしたい、でした。それを、『だから私は変態なんです』って後ろめたさを伴ってお話しされる方が非常に多い。でも、性欲って特別なものじゃない。食欲と同じだと思えばよくないですか? 食事の好みって、肉が好き、魚が好き、野菜が好き、お菓子が好き、色々じゃないですか。どれを好んでも変態じゃないですよね。性癖だとか好きなプレイもそうで、縛るとか縛られるとかが好きでも、後ろめたいと思う必要なんてないですよね。変態じゃない、別に好みの問題なだけです。だから、出来ることはしてさしあげるようにしてましたね。複数でしたい、っていうのは僕じゃ実現出来ませんけど、簡単な緊縛は勉強しました」

――それはオプションで?

Mさん「そうですね。といってもオプション料金がかかるわけではないですよ(笑)。縛られてみたい、という方には、柔らかい紐で手首を縛ってあげたりとかするくらいで。Mっ気の強い女性は、それだけで興が乗ります。また、アイマスクをつけた状態で縛って、鏡の前でアイマスクを外してあげると『わぁっ』って喜んでくださいますねやってみて、僕も縛られた女性を見るのは好きだな、ということに気付きましたね。やっぱりすごい綺麗なんですよ。希望される場合は、そのお客さんのケータイで縛られた肢体を撮影してあげて記念に持って帰ってもらうことも」

◎「僕が女性に欲望を満たしてもらう時間じゃない」

――密室で一対一で、女性は裸で無防備な状態です。だからこそ男性施術者に不信感を抱きがちというか、安心して体を預けることが難しいのも現状だと思います。Mさんは女性が気持ちよくなっていくにつれて、股間が反応しなかったですか?

Mさん「しますよもちろん、最初に女性に『触って欲しい』と要求された時も、勃起はしたんです。それに僕も一人の男なので好みのタイプの女性が来たらやりたいなあって気持ちがわいたこともあります。でもマッサージとセックスとは別のことじゃないですか。僕のことをお客様が触りたいというのならば触ってもらうのは別にいいんですけど、射精に導いていただかなくていいんです。僕が女性に欲望を満たしてもらう時間じゃない。奉仕する時間ですから。そうやって線を引かないと続かない、と、ずっと思っていました。密室だしトラブルの元になることも理解していますから」

――基本的に、キスもないんですよね。

Mさん「しないです。セックスをしているわけではなく、あくまでも性感マッサージをしているので。ただ、正直に言えば、行為に至ったこともゼロじゃなくて、お互いのコミュニケーションの結果そういうことになったことも中にはありました。でも一回目でそういうことになるのはありえない。リピーターになってくださった方と何度もお会いしているうちにそうなった、ということがあって。基本的には、奉仕と欲望は別で考えています」

――相手の女性から一方的に好かれることもあるんじゃないですか? 性的な快感を与えてくれて、優しくしてくれる男性に対して、好意を持ってしまうことは当然あると思うんです。男性向け性風俗でも、女性キャストに惚れるお客さんはいますよね。

Mさん「そうですね……一回ちょっと、そういうようなことがあって。実は、それで活動を自粛することにしたんです。キスと挿入をすごい求められて、ごめんなさいと断ったんですけど……そのあとも頻繁にメールが来るようになって『次はいつ何時に予約!』と、何度も……。僕も本業がありますから時間もそんなに使えないですし、新規の方を優先させていますと何度かお断りしたら、今度は別名義でメールを送ってくるようになってしまったんですね。フリーメールアドレスっていっぱい作れるじゃないですか。別人を装って……でも、どこかで見たことがある文章だなと(苦笑)。だから会わずにかわしていたのですが、それが相手の心の中に恨みのような気持ちを持たせてしまったのかもしれません。ネット掲示板に誹謗中傷を書かれてしまいまして」

――ありますよね、やっぱり、そういうトラブルは……。好意が憎しみに変わってしまうというか。

Mさん「僕もリスクを負ってまでやる必要はないですから、潔くやめようと思い、ブログに『こういうことがあってご理解いただけなかった、僕の勉強不足です、ついては今後、一旦ブログからの募集をやめさせていただきます』と記して過去の施術日記だけに残して更新を一切やめたんですね。そうしたら、嬉しかったのは、これまで施術した方達から励ましのメールをたくさんいただいて。それで今でもご要望のあるリピーターさんにはたまにマッサージをしています」

お客様を尊重するという当たり前のこと

――この2~3年で、AVの「マッサージもの」すごい増えましたよね。マッサージされてるうちに気持ちよくなっちゃってハメちゃう系。女性向け動画サイトさんのランキング情報によると、そういう作品は、女性人気も高いようですよ。

Mさん「僕もAVはたまに見るんですけど、確かに増えたなあって思います。実は、僕がやっていたような個人での性感マッサージサービスをする男性も、増えているようで……リピーターの女性でいろいろ試している好奇心旺盛な方がいるのですが(笑)、『このあいだ、新しく開業したどこそこの誰っていう人にやってもらったけど、全然良くなかった!』とか『前にしてもらった人は、あなたと考え方が似てて良かった!』とかいろいろと評判を伺っています」

――場所代だけじゃなくて、施術料金をとってやられている男性や業者さんもいますよね。

Mさん「ありますよね。もちろん女性への奉仕をしっかりして癒しの時間を提供しているきちんとしたところが多いとは思いますが、中には5分くらい女性の体をマッサージしたら、すぐ“性器の責め”に移行してしまって満足感が得られなかった、という話を耳にすることもあります。もちろん様々なお客様がいらっしゃると思いますし、セックスだけを求める方もいるのかもしれませんが、やっぱりサービスを提供する側の“欲望”を表出してはいけないと思うんですね。本当に、信頼してもらえないと出来ないことをやっていることじゃないですか、女性は裸なわけで。僕のところに連絡してくる人は、最後の送信ボタンを押すまでに何日も悩んだと思う。そこは尊重しなきゃいけないし、その勇気はありがたく受け止めているので、だからこそ素敵な時間にしましょうねといつも言ってきました。笑顔で帰ってもらえるようにサービスしてきたつもりです」

――そもそも日本って女性向けの性風俗が圧倒的に少ないですよね。

Mさん「カップルや夫婦でのセックスの回数も少ないという統計データが出ていますよね。女性が欲望を表出しにくい社会だと思います。それに男性のやりたい放題のセックスに従ってきた女性は、セックスそのものに良い印象をもてないと思うし、セックスをしたいと思えなくなるんじゃないでしょうか。悪循環ですよね」

――性欲というものを誤解している側面もあるんじゃないかな、と思います。Mさんは個人で性感マッサージをやられているとのことでしたから、ガツガツした性欲旺盛な方なのかと想像してしまっていたのですが、性欲でやられているわけじゃないんですよね。意外でした。見た目も全然、色黒とかアクセサリーとかないですし。

Mさん「それは気をつけてるんですよ(笑)。特に新規のお客様をとっていた頃は、今よりもっと気を遣っていたかも。初対面の印象って大事じゃないですか。そこで生理的嫌悪感を持っちゃったらもう二人でホテルには行けない。僕は風貌がサルっぽいので、『黒縁メガネのちっちゃいサル顔が現れますから、サルが来たって思ってください』と、事前にハードルを下げたメールをお送りしてからお会いしていました」

――ご自身が男性向けの性風俗に行くことは?

Mさん「若い頃はたまにあったんですけどね、ピンサロとか。体育会だったのでみんなで、それこそ安いピンサロとかヘルスとか。いいのか悪いのか、体育会系でしょっちゅうコンパもあって、女性との出会いもセックスの機会も多くあったんですね。おかげさまで経験をそれなりに積ませていただいて、だからあんまり、今もう『やりたくてやりたくてしょうがない』みたいな気持ちにはならないですね」

――性感マッサージをする上での考え方は、そういう下地ありきなのかもしれませんね。

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 自分の欲望を満たすためじゃなく、相手のためにしている。これは男性向け風俗で働く女性も同じでしょうし、サービスの基本だと思います。Mさんはもう新しいお客様を受けることはないでしょうが、同じような志を持ち性感マッサージをしている男性は関東や関西に数名いらっしゃる、とおっしゃっていました。この基本を理解した女性向けの性風俗が、日本でビジネスとしても発展していくことを望みます。

■取材・文=水品佳乃



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