オマンティス! 放送できないネタが9割のゲスドルの充実生活/中村愛さんインタビュー【1】

2016/12/13 20:00

18歳の頃、『恋のから騒ぎ』(日本テレビ系)に出演。地元・名古屋でOL生活を送るも“アイドル”になりたい一心で24歳で上京を決意したゲスドル・中村愛さん。男子がムラムラするマジック“ムラマジ”や合コンで使える妙技“手ックス”を生み出し、ゲスネタに磨きをかけています。仕事やプライベートでいくつもの苦~い経験を経て30代に突入して、今後どのような野望を抱いているのかお話を伺いました。

下ネタ嫌いな社長の前で「オマンティス!」

――『恋のから騒ぎ』番組卒業後(8期生)から24歳までOL生活をされていたようですが、そのままタレント活動はされなかったんでしょうか。

中村 『から騒ぎ』に出演させていただいてた時も、地元の名古屋でOLをしながら収録の時に東京に行ってたんです。『から騒ぎ』卒業後もOLはそのまま続けながら、イベントコンパニオンやキャンギャル、レースクイーンの事務所に登録して、仕事の依頼がある時は連絡いただいて、休日に撮影会などをしていました。

――その後、「浅井企画」に所属するキッカケはなんだったんでしょうか。

中村 『とんねるずのみなさんのおかげでした』(フジテレビ系)の「安すぎて伝わらない素人芸選手権」というコーナーがあって、フリーのタレントという状態でそのオーディションに合格して収録したんですが、オンエアを見たらカットされていて。その後、もう1度受かったけど、またカット……。いや、実際に収録ではウケてなかったし実力不足なんですけどね(笑)。でも、やっぱり芸能事務所に所属した方がいいのかぁと思って。人づてに「浅井企画」の存在を知って、応募したのがキッカケです。その時、既に同番組のオーディションに三度目の合格して番組の収録は決まっていたので、さっそく事務所を通して仕事をしたんです。そしたら、やっとオンエアされました!

――その記念すべき初オンエアは、どんなネタだったんですか?

中村 おぎやはぎの小木さんもそのコーナーに出演されていたんですが、「小木さんのこと大好きすぎて、小木さんのために考えてきました!」って、マジックをするネタです。水着姿にもなってないし、今と比べるとそんなにゲスくなかったですね。

――ムラムラするエロマジック“ムラマジ”に変貌したのはいつ頃からなんですか?

中村 徐々に激しくなっていきましたね(笑)。でも、東京に来る前にサディスティックアイドルを略して「Sドル」って名乗って活動していたこともありましたね。私、どうしてもアイドルになりたかったんですけど、可愛いアイドルはたくさんいるから、「他にやってる人がいない」を考えて生まれたんです。アイドルの方が多く所属している事務所もいくつか受けたんですよ! 落ちちゃったけど。

――「浅井企画」は芸人さんのイメージ強いですが、タレントさん、女優さんや文化人の方も大勢所属してますしね。

中村 ただ……聞いてはいたんですけど、浅井企画は萩本欽一さんに代表されるように、下ネタNGの社風なんです。エロの方面だけじゃなくて、ウンチとかオシッコってワードがネタに入ってたりも良くないですし、下ネタじゃなくても激しい喧嘩のシーンとか暴力的なネタもやらない方向なんですね。

――ムラマジ、完全アウトじゃないですか。

中村 でも、事務所の先輩にどぶろっくさんがいらっしゃるんです。どぶろっくさんは「下ネタ替え歌」とかもやってるし、今は社風も変わったのかなぁ~なんて思って、入ったんですけど……。そしたら、どぶろっくさんが事務所の人にすごい怒られてて(苦笑)。社内ではいろいろ、あるようなんです。それでも、どぶろっくさんは売れてらっしゃるじゃないですか。だから私も自分らしく頑張るしかないなって……。

――その前向きな姿勢を事務所も認めてくれていると。

中村 いや、ずっと社長に内緒で……。

――え? 内緒でゲスドル活動できるものですか?

中村 私、モノマネもやっているので、モノマネ芸人だと思われてて……。私のネタ的に、今まで出させていただいてる番組は、ほとんどが深夜帯だったことと、社長も80歳を超えているのこともあって、バレずに済んでいたんですよ。でもこの間、ホールでやるような大きなライブがあって、そこに社長も観にくる! って聞いて。

――ついにバレましたか。

中村 ついに私のゲスいネタを見られちゃいました。やっぱりライブが終わったあとに、いろんな芸人さんが呼び出されていて、私もいつ呼ばれるかとドキドキしてたんですけど、最後まで呼ばれずに……。周りの芸人さんやスタッフの人たちも「中村はいいんですか?」状態だったみたいで(笑)。どうやら、私のネタはエロすぎて一周回ってもう、わからなかったみたいです。

――オマンティス! とか言ってるのに。

中村 そう、「グチョグチョ」ってなんだろう? 「オマンティスってなに?」のレベルだったみたいで、結果、セーフ! でしたね(笑)。とはいっても、社長にはちょっとナイショですけど、ちゃんと専務までは知っていますからね!

――そんな社長が知らない「ゲスドル」としての仕事は順調ですか?

中村 今は順調に進んでいます! 過去に1回、AVの方面からオファーがありましたけどね……。こういうエロいネタをしてるから、オファーしやすかったんでしょうね。ただ、事務所を通じた連絡だったので、ちゃんとマネージャーに断ってもらいました。今は、仕事に対する私の心境としても、いい状態です。所属して2年間くらいは、とにかく台本通りに進めることだけを考えていっぱいいっぱいになってしまっていたんですけど、楽しく仕事をしたい! って思えるようになって、気負いすぎずやれていると思います。

――毎日のスケジュールはどんな感じですか?

中村 曜日や時間など固定されてるものが多くなってますね。月・木・金にラジオ番組の収録コーナーやスタジオ収録があって、土日が営業。火・水に単発番組のロケ収録が入ったり。プライベートを楽しめる時間もちゃんとあるし、今までで1番充実しています。

――昨年3月からは、YouTubeで「中村愛チャンネル」をスタートさせました。エロマジックの披露や、コラボ企画、悩み相談など色々なことに挑戦していますが、Youtubeを始めたことで仕事の幅など変化はありましたか?

中村 休みの日にまとめて撮影しておく時もありあますけど、平日は、毎日更新しています。Twitterのフォロワー数よりYoutubeチャンネルの登録者数が多くなったんですよ! Youtubeに関してはコメントも全部返すようにしています。ファン層は高校生や若い子が多いですね。月曜日は「ゲス悩み相談室」のコーナーを配信してるんですが、悩みが可愛いんですよ。包茎とか早漏の悩みもあれば、「好きな人がいるけど、告白できません」とかピュアな相談も送ってきてくれて。それには真面目に答えてますよ。まったくオチもなく(笑)。

100個あるのに、90個はオンエアできないマジックネタ

――順調に仕事の幅を広げてらっしゃるようですが、今後のキャリアプランニングはどう考えていますか?

中村 今、お仕事させていただいているコラムやラジオ、競馬番組もやらせていただいていますが、どれもすごく楽しくやりがいがあるので続けていきたいのが願いですが、本来の自分のネタであるエロマジックは、結婚してもおばあちゃんになってもやっていきたいんです! 「需要があれば」ですが。エロマジックに関しては、いずれは弟子が欲しいっていう話をマネージャーに話したんですけど、「まだそんなに売れてないでしょ!」って言われて、「はい、確かに」って(笑)。私以外に誰かやってくれる人がいたら最高だな~と思ってるので、弟子を持つことも目標ですよ!

――エロマジックは、下ネタの動きとか水着姿に目がいってしまいがちですが、マジックテクニックも、「あれ? すごいぞ」ってものがあるんですよね。

中村 私が出た瞬間に見ている人は「たいしたこと、やらないんだろうな」って、がくんとハードルを下げてくれてるので、少しでも出来ると「すごいじゃん!」って思ってくれるのかも。テレビでよくやるマジックネタが2、3個ですけど、実はマジックグッズは100個くらい持ってるんです。でも、オチをつけづらいネタとかテレビではオンエア出来ないネタで、90個くらい使えないですけどね(笑)。テレビだけじゃなくて、Youtubeも結構厳しいので、モザイクかけたりしないと……。

――確かに、ここ数年でテレビ番組のアダルト表現規制はより厳しくなってはいますが、どれほどのゲスいネタなんですか?

中村 スポンジ製ですけど、造形がチンコのグッズとかも使用するのはNGでしたね。

――スポンジ製だからそんなにリアル感はないですよね? NGレベルということは、造形が……反ってたりするということでしょうか。

中村 めっちゃ聞いてくるじゃないですか(笑)。そう、反ってる感じの。まっすぐのスポンジをチンコを扱うようにするくらいならセーフかもしれませんけどね……。実際に今テレビでやってるネタも、お酒のボトルをチンコを扱うように触ってるのがありますし。

――テレビでNGでも、宴会やパーティーなどの営業だったら出来るかもしれないですね。ちなみに営業はどちらでやっていることが多いんですか?

中村 多いのは青年会議所の宴会だったり。12月は忘年会や納会、あとは公営ギャンブルのステージですね。

――水着姿でエロマジックしていて、酔客からセクハラされる懸念は?

中村 1回ありましたね。私のマジックの時って相方が必要なので、誰かをステージ上に呼ぶんですが、すごく酔っ払っているお客さんが下着を脱いじゃいそうになって慌てたり。ちょっと触られちゃったりもありましたね。それから、舞台に指名するお客さんは、あまり酔ってなさそうな人をちゃんと選ぶようにしています。

1番落ち着く空間は、トイレ

――オフィシャルブログのタイトルが「TOILETがあれば、ご機嫌です。」で、日本トイレ協会の会員になるほどトイレが好きとのことですが、どのようなところに魅力を感じているのでしょうか。

中村 まず、トイレの空間が好きなんです。お風呂とトイレが同じ空間のユニットバスより、個室でウォシュレットがついているトイレの空間が好き。あとは、トイレットペーパーを肌に当てて、メーカーを当てちゃう“利きトイレットペーパー”もできますよ。

――Youtubeでもトイレのグッズを紹介していますよね。

中村 金曜日はトイレ系配信っていうのは自分の中で決めています。お尻を洗ったり、ウォシュレットグッズを紹介したりするコーナーです。お尻を洗う時は、温水洗浄便座に座って、ウォシュレットを当てて、その音を流すっていう。

――お尻に当てるのは、ガチなんですか?

中村 そうなんです。本当にお尻に当てないと音が出ないので。真剣に体験して、水圧などの感想をお伝えしたいですから!

――個室にこもる時は、パンツはおろした状態で座ってるんですか?

中村 はじめは、おろしてたんですが、おろした状態でずっと座ってると痔になりやすいみたいですよ。「どきどきキャンプ」の佐藤満春さんと、「劇団ビタミン大使ABC」の宮川賢さんと「トイレライブ」というのをやっていた時も、その話になりました。やっぱり本当みたいですよ。

――トイレ好き仲間が身近にいるものなんですね。中村愛さんオススメのトイレグッズを教えてください。

中村 100円均一って、結構優秀なトイレグッズを販売しているんですよ。便器の隙間とか掃除しづらいところを綺麗にできるようなものとか。その中でも個人的には、ペットボトルに装着して、簡単にその場でウォシュレットに出来る携帯用ウォシュレットは感動しましたね。※Can Do限定です

◆続く後編では……30歳女性・仕事も私生活も充実した生活を送る、中村愛さんの恋愛観をお伺いします。狙った男に仕掛けるゲステクニックも伝授していただきます!

最終更新:2016/12/13 20:00
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