「膣トレ」、正直めんどくさい 頑張らなくてもゆるまん対策っ

2016/12/03 20:00

 人類がまんこに加えてきた、美白・脱毛・装飾などなどの“まんこカスタマイズ”の歴史をふりかえる連載「まんこカスタマイズAtoZ」。今回は、「膣トレ以外で膣を締める方法」のお話です。(好評につき、連載期間延長決定!)

「セックスするのをやめたなら、あそこをキツくできますか?(Can I Make My Vagina Tighter If I Stop Having Sex?)」

 今年はじめ、アメリカの有名ヘルス&ビューティ雑誌「SELF」に載った記事のタイトルです。

 「ヤればヤるほどユルくなる」。この迷信、意外とワールドワイドみたいですね。たぶん、まんこを何かやわらかい穴みたいに考えているから、「広げたら伸びちゃって戻らない」みたいなイメージを持ってしまうのでしょう。

 ですが。

 まんこは、筋肉です。

 あるでしょう。「ほらほら、すっごい締まってきちゃったよ……?」とか言ってくる相手に(締まってんじゃねーよ締めてやってんだよwwwww)とか思いながらも「あんっ♡ あんっ♡」とか言ってあげるやさしさが、ぬくもりが、この世には。

 まんこは、筋肉です(2回目)。「ヤればヤるほどユルくなる」だなんて、とんでもない。これについては、なおえビューティクリニック院長・喜田直江医師も「迷信です」と断言していらっしゃいます。また、サンフランシスコの性科学専門家マイケル・カッスルマン氏も、こんなコメントをしています。

「口の両端を指で引っ張ってみてください。ゆるくなりました? じゃ、それ100回やってみてください。ゆるくなりました?」

 まんこは、筋肉です(3回目)。本来は使えば使うほど鍛えられるはず。そして鍛えれば、膣オーガズムを得やすくなる(いわゆる中イキ)、尿モレや子宮脱の予防になる、といったメリットが得られます。だからみんな膣トレに励むわけです。そのあたりは、過去記事「まんこも筋トレ♡ Bluetooth対応の最新膣トレグッズ」でも、膣トレ考案者・ケーゲル先生の情熱の物語とともにご紹介した通りです。

 いや、でもね。

 正直ね。

めんどくさいよね、「トレーニング」とか。

 ごめん、ケーゲル先生。

 繰り返しますが、まんこは筋肉です。ですから膣がユルいかキツいかということは、「ヤればヤるほどユルくなる」とか「小柄な女性はキツい」とかそういう話ではないわけです。むしろ、日ごろから全体的にどれだけ体を鍛えているかということに左右されるわけですね。

 ということで、膣トレの「ケーゲル体操」とかをちゃんと習慣づけられる人は、そもそも体を動かすのが好きな人なのでしょう。また、出産や加齢による筋肉の衰えでユルみを感じる人もいるわけですが、そういう場合はそもそも体操がキツいという場合もあるわけでしょう。

 膣の締まりをよくしたい。だけど膣トレとか、やってらんない。

 そんなあなたにも、膣の締まりをよくする方法があるんです。大きく分けて3つの方法を、順番にご紹介していきますね。

1.ただ座るだけ!筋トレマシーンで鍛える

 服を着たまま20分。アメリカで開発された座ったままの筋トレマシーンが、日本にやってきました。その名も、「ペルビックトレーナー」!

 ……ここまで言うとなんかこの機械を買わせようとする宣伝みたいですけど、たぶん、個人で買える値段ではないと思う(いまのところ)。ペルビックトレーナーを置いているクリニックに、ジム感覚で通うのが一般的です。

 やり方は簡単。普通の椅子に座って20分間、雑誌でも読んで待つだけ。服を脱ぐ必要もありません。もともとこちらのマシーンは、尿漏れに悩む患者向けに泌尿器科で使われていたものを、膣トレのために応用したものだそう。ぎゅっぎゅっと筋肉が動く感覚で、「効いてる♡」感を味わえそうです。

【長所】
・施術時間が短い(20分)
・薬品やメスを入れる必要がない
・座っているだけ、服すら脱がなくていいという手軽さ
・ヒップアップ効果も期待できる

【短所】
・筋トレなので、即効性が低い
・何もしないと筋肉も衰える為、通うのをやめると戻ってしまう可能性がある
・妊娠中や生理中、金属関節やペースメーカー装用の場合は不可、その他持病がある場合は要相談など、誰でも受けられるわけではない

2.なんか入れてふくらませて、穴自体を狭くする

 「鍛える系はそれだけでダルい」「何度もクリニックに通うのはめんどくさい」という方、いっそのこと膣内になんかを入れてふくらませちゃいましょう。まんこもプチ整形。専門の美容整形クリニックでは、「膣縮小術」などの名前で、くちびるをふくらませるプチ整形感覚の施術を膣にも行っています。

 重要なのは、何を入れるかです。ナチュラル派は、だんだんと自然に吸収されていくヒアルロン酸注入を行います。「一回で済ませたい!」派は、一度注入すれば半永久的に効果が持続するパールフィラー注入を行います。

 施術は麻酔をして行いますが、当日の内に帰宅してシャワーを浴びることも可能。要するに注射みたいなものなので、施術痕は針の先程度にしかならず、傷がふさがるのも早いです。

【長所】
・即効性が高い
・ダウンタイム(施術後に傷がふさがるまでの時間)が短い
・痛みが少ない

【短所】
・超音波、MRI、CTなどの検査で影として映る可能性がある(事前に医師に伝えるのがベター)
・万一アレルギーが出た場合は、注入したものを取り除かなければならない
・ヒアルロン酸の場合、ゆっくり吸収されて元に戻ってしまう(パールフィラー注入の場合は半永久的)

3.膣壁自体のコラーゲンを増やす

 最後にご紹介するのが、いわば「まんこ若返り術」。メスとか注射針はやだ~! でも筋トレもやだ~! という方向けの施術、「ウルトラヴェラ」です。

 これはもともと、顔のコラーゲンを増やしてリフトアップや小顔効果を出すという機械「ウルセラ」を、膣向けに開発しなおしたもの。子宮筋腫の治療などにも使われる超音波治療法「HIFU」で、一度あえて筋肉をいじめてあげることで、自分で再生しようとする力が働くというものです。自分の身体の自然治癒力によるものですから、効果が出始めるのは施術後3週間前後からになります。

【長所】
・痛みがほぼなく、麻酔が要らない
・ダウンタイム(施術後に傷がふさがるまでの時間)も全くない、施術当日からでも性交渉可能

【短所】
・永久に持続するわけではない(個人により、1年から1年半ほど)。定期的なメンテナンスが必要
・他の施術方法に比べて、やや高額になりがち

 本当はまあ、地道に筋トレできたらいいんでしょうけれど……毎日の仕事に、体調に、日々運動ができる人ばかりではありませんよね。そんな方向けに膣を締める方法を、今回は3パターンお伝えしました。もちろん、どれか一つ選ばなきゃ! という話ではなく、いくつかの方法を組み合わせる人もいます。

 1943年に“世界初の膣トレ”ケーゲル体操が開発されてから、約70年。これからの膣トレの未来にも、期待していきたいものです。

取材協力:婦人科形成専門・なおえビューティクリニック 喜田直江医師
http://www.naoe-clinic.net/

最終更新:2016/12/03 20:00
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