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菅野美穂『砂の塔』、“寄せ集め”ドラマ!? 『マザーゲーム』『夜行観覧車』など既視感のワケ

2016/10/29 15:00
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『砂の塔~知りすぎた隣人』(TBS系)公式サイトより

 菅野美穂4年ぶりの主演ドラマ『砂の塔~知りすぎた隣人』(TBS系)に、過去作の寄せ集め疑惑が浮上している。この物語は、タワーマンションの低層階と高層階それぞれに住むママ友の意識格差と、連続幼児失踪事件が絡み合うサスペンスもの。

あこがれのタワーマンション暮らしを始めた高野亜紀(菅野美穂)一家だったが、見栄とプライドにまみれたセレブ主婦たちとの付き合いや、夫・健一(ココリコ・田中直樹)とのすれ違い、さらには1つ上の階でフラワーアレンジメント教室を開く隣人・佐々木弓子(松嶋菜々子)にも追い詰められていく……。


「このタワマンにおけるママ友抗争は、3年前に同局で放送されたドラマ『マザー・ゲーム~彼女たちの階級~』と同じ設定。ここでは女優・木村文乃演じる1児の母・蒲原希子がママ友に翻弄されながらけなげに生きる姿が描かれていましたが、それはまさに今回の菅野の役柄です」(制作会社スタッフ)

 それもそのはず、と言える理由がある。それは『砂の塔』と『マザーゲーム』の制作チームが一緒だからだ。

「『砂の塔』は原作のないオリジナルドラマです。『マザー・ゲーム』放送時、スタッフはかなり綿密な周辺取材をしたと聞いています。しかし残念ながら描き切れなかったこともあったのでは。そこでもう一度、タワーマンシションを舞台に、何か物語ができないかと考えるのは自然な流れです」(放送作家)
 
 さらに『砂の塔』のもう1つの軸である「連続幼児失踪事件の犯人探し」だが、これに関しても『マザー・ゲーム』チームが3年前に手がけた湊かなえ原作(双葉社)のドラマ『夜行観覧車』(同)のエッセンスを取り入れているのでは、という意見もある。

「原作ではそこまで強調されていなかった犯人探しですが、ドラマでは展開上“引っ張り”を作らなければいけないということで、初回から高級住宅街で起きた医師殺人事件を中心に物語が展開。『夜行観覧車』と『マザー・ゲーム』の要素をくっつけて、『ママ友+事件の犯人探し』として『砂の塔』が出来上がったのではないでしょうか」(前出・放送作家)

さらに、松嶋菜々子演じる「謎めいた美しき隣人」弓子についても、5年前のドラマ『美しい隣人』(フジテレビ系)を彷彿とさせるという。平凡な専業主婦・矢野絵里子(檀れい)の隣家に越してきた仲間由紀恵演じる筧沙希が、次々と絵里子の人間関係を壊していくというサスペンスだ。

さて、この『砂の塔』で、傷ついていく亜紀の心を癒やす男性として現れるのが、彼女の幼なじみで体操教室のコーチ・生方航平。三代目J Soul Brothersのメンバー・岩田剛典が演じており、今後、2人は急接近していくとのことだが……。

「ママ友地獄に疲れる主婦とイケメンとの禁断の恋も、2011年に杏が主演したドラマ『名前をなくした女神』(フジテレビ系)で既出のストーリー。木村佳乃演じるセレブママと、幼稚園の先生・萩原聖人の密会写真が、幼稚園のバザー中にママたちの携帯に一斉送信され、大騒ぎになるという展開がありました」(前出・制作会社スタッフ)
 
 『砂の塔』が、たとえ焼き直しのドラマだとしても、視聴者が満足すれば上出来だろうが、今のところ視聴率は低迷中。残りの話数で、過去作を上回る展開が起こるように期待したい。
(後藤港)

最終更新:2016/10/31 14:21
『ご近所の悪いうわさ 2015年 03 月号 [雑誌]』
隣人モノは『ごき悪』で描かれ尽くされてるわよ!
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