日本が最下位!

日本女性の社会進出を進めるためには? 女性管理職の割合が高いタイの社会環境から探る

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グラントソントン・国際ビジネス報告2016「Women in business Turning promise into practice

 国際会計事務所のグラントソントンが世界の企業トップ5,520人を対象に実施した調査「国際ビジネス報告2016」によると、ASEAN加盟国フィリピン、タイ、インドネシアの3カ国は管理職に女性が占める割合が高く、世界的に見て上位10カ国内に入っている。逆に日本は管理職に占める女性の割合は7%しかなく、調査対象国の中では最下位になっている。

 日本の女性の社会進出を進めるためは、どうすればよいのだろうか? 女性管理職の割合が37%で世界4位に入り、日系企業も多く、ASEANおよびASEAN経済共同体(AEC)の中心となっているタイの社会環境を覗いてみた。

■タイでは、企業が女性雇用にシフトしている

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パーソネルコンサルタント・マンパワー社の小田原靖代表

 なぜタイは女性の社会進出率が世界で上位に入るのか? タイの首都バンコクで、日系企業に対しタイ人の人材を紹介している、パーソネルコンサルタント・マンパワー社の小田原靖代表に話を聞いた。小田原氏は1994年から、長きにわたり、タイ社会と日系企業との関わりを最前線で見てきた人物である。

「まず、タイ人女性はしっかりしているということがあるのかと思います。勤勉さが特に日系企業との相性がよく、最近は社員が100%女性という日系企業もありますし、弊社もおよそ60名のタイ人従業員は、すべて女性です」(小田原氏)

 タイでは、たくさんの女性が企業の役職に就いて活躍している。日本国内の企業では、社員は男性が中心であることが一般的だが、タイではどの業界においても女性社員や幹部が多い。

「日系企業が増え始めた1980年代は、そうではありませんでした。当時日系企業には、マネジャーは男性でなければならないという風潮があり、タイ人女性が男性と同等に仕事ができることがわかってきたのが、90年代の後半くらい。経理や総務などの管理部に女性幹部が増えました。さらに2000年代に入って、営業、生産、品質管理の責任者も女性で問題ないということになり、今では幹部候補が男性だけという企業は、ほとんどありません」(同)

 企業が雇用方針を男性重視から性別不問に路線変更したことが、タイ人女性の社会進出の加速につながった。女性雇用促進のために、特別な法的措置が取られたわけではない。タイでは社会保険が90年代にやっと整備され、すべての企業において本格的な運用が始まったのは2002年のことだった。出産と育児休業も90日間までで、有給はその半分。制度的な面では、むしろ日本の方が手厚い。

 それでも働く女性が多いのは、性別を問わずに従業員を募集するという本質的な雇用機会の均等があり、女性にも平等にチャンスが与えられているからだ。

■女性の人口が多いから、社会進出も増える

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タイには昔からジャンヌダルクのように大衆を率いて外国の侵略と闘った女傑もいる。写真はそのひとり、タスラナリーを祀った像

 タイの人口は、内務省地方行政局がまとめた統計では2015年は約6,573万人、うち男性は約3,228万人、女性は約3,345万人になる。およそ120万人も女性が多い。

 日本も人口全体における女性の比率は高いが、5歳階級の年齢別で見ると、55歳以降での女性比率が高くなっており、労働に適した年齢層は男性の方が厚い。タイも出生時からほぼ同じ水準で推移し、35歳以降で女性比率が高くなる。タイでは働き盛りの年代でも女性比率が高いのだ。

 タイ人は個人主義で、例えばファッションは流行に関係なく自分が好きな服を選び、他人の評価を気にしない傾向がある。性同一性障害者やゲイの中でも自身の本質部分を包み隠さず行動する人が多い。戸籍上は男性でも、女性として社会に接する人がかなりいて、実質的な男性は統計よりも少ないと見てもいい。

「日系企業は女性幹部率が高いですが、タイ企業では男性幹部の数も多いです。ただ、タイの場合、本当に優秀な男性は軍の士官学校に進学したり、仏門に入ってしまいます。そうなると自然、女性が社会進出していくことになります。大学も、ほぼ女子大のような雰囲気です。工学系の学部でさえ、女性比率が高いくらいですよ」(小田原氏)

 比率の関係でも働き手に女性が多く、ごく自然に女性の社会進出が広がっているようだ。

日本は変わるのか?

しぃちゃん

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