仁科友里の「女のためのテレビ深読み週報」

ゲス乙女・川谷絵音に伝えたい、ベッキーより恐ろしい“一般女性”という存在

2016/09/01 21:30

 さらに不倫の報道が出た後も、アルバムのセールスに影響が出ることはなく、会見をすることもないから、芸能レポーターに悪意をぶつけられることも、頭を下げる必要もない。ベッキーとの不倫騒動で川谷が得たのは、音楽活動だけでは到底稼げない知名度と有名芸能人を彼女にしたという男としての自信、そして前妻との離婚によって得た恋愛する自由なのではないだろうか。

 川谷が自信と自意識に満ちあふれていることは、川谷が女性をお持ち帰りしている姿を「週刊女性」(主婦と生活社)に直撃された際の様子でも明らかだ。女性を伴って自宅に戻ってきた川谷は、記者の取材に笑顔で応じている。昨年末からあれだけマスコミに騒がれたら、行動やマスコミを警戒しそうなものだが、川谷の中ではベッキーとのことは、「なかったこと」になっているように思えてしまう。

 川谷は芸能人としてのずるさも身につけた。相手の女性が一般人であることから、「写真は撮らないでいただきたい」と、伝家の宝刀を用いて主張する。不倫騒動の際、ベッキーよりも知名度がなかったために売名説も出たが、今やこんな言い訳を使えるくらいの自信と実績を手に入れたようだ。

 川谷は自身のインスタグラムで、バックコーラスの女性に壁ドンしたり、肩を組んでいる画像をアップしている。もし相手が芸能人であれば、多少のスキンシップでも、変なウワサを立てられるなど、問題になる可能性もあるが、プロダクションに所属し、芸名を掲げて仕事をしてない女性、つまり、芸能人でない女性なら、問題にならないと思っているのではないだろうか。

 一般人女性とならトラブルにならないと川谷がもし本気で思っているのだとしたら、不倫騒動から学んでいない。あの騒動が、これまでのそれと違う点は、LINE流出によって、不倫略奪の“悪だくみ”がバレてしまったことだが、状況から考えて、川谷に近しい人が「文春」にタレこんだと考えるのが自然だし、前妻がそこに加担していた可能性は十分にある。

 前妻はベッキーと面会した際、「これから私も頑張るので、ベッキーさんも頑張ってくださいね」と結んだそうだ。ネットでは前妻を「できた人」とする意見もあったが、私には、一般人ならではの復讐に感じられた。一般人である前妻は、離婚直後はつらいだろうが、時がたてば「顔と名前が知れていない」ことが幸いして、新しい生活を構築することができるだろう。しかし、ベッキーはそうはいかない。どんなに頑張っても、失った仕事を全て取り返すことは難しいだろう。

 「割れ鍋に綴じ蓋」ということわざがあるが、「いつも人は自分を見ているはず」という自意識を持った川谷には、「そんな彼を理解して支えてあげられるのは私だけ」というベクトルの自意識を持った女性がわらわらと引き寄せられ続けるだろう。それは本人たちの問題なので、外野が口を挟むことではないが、川谷よ、SNS時代の今、一番怖いのは、失うものが何もなく、自意識だけは芸能人並みの一般人女性だよと進言したい。

仁科友里(にしな・ゆり)
1974年生まれ、フリーライター。2006年、自身のOL体験を元にしたエッセイ『もさ子の女たるもの』(宙出版)でデビュー。現在は、芸能人にまつわるコラムを週刊誌などで執筆中。気になるタレントは小島慶子。著書に『間違いだらけの婚活にサヨナラ!』(主婦と生活社)、最新刊は『確実にモテる 世界一シンプルなホメる技術』(アスペクト)。
ブログ「もさ子の女たるもの

最終更新:2016/09/01 21:33
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