結婚相談所「ブライダルサポーター」代表・影山頼央氏インタビュー

障がい者の婚活事情 受け入れる結婚相談所は少なく、特に男性が厳しい現実

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結婚相談NPO理事長・影山頼央氏

 2016年3月、週刊誌に不倫をスクープされた乙武洋匡氏。6月に別居状態であることが報じられた際、ネット上では、「献身的に介護もしてくれている奥さんを裏切るなんて」といった批判的な意見も多数見られた。騒ぎが大きくなったのは、乙武氏の知名度や衆議院出馬のうわさも原因と考えられるが、「障がい者の不倫」であることが注目を集め、それを強調した報道が多かったのは事実だ。「障害者差別解消法」が4月に施行されたものの、まだまだ世間では、障がい者と健常者の結婚には好奇の目が向けられている。

 そこで、障がい者向けのプランを用意している結婚相談所「ブライダルサポーター」を運営する、結婚相談NPOの理事長・影山頼央氏に、障がい者の結婚事情について話を聞いた。

■男性障がい者の婚活は、特に厳しい

――まず、障がい者といっても、人によっていろいろな障がいがありますが、ブライダルサポーターに来られる方々の障がいには、何か傾向があるのでしょうか?

影山頼央氏(以下、影山) 当方に来られる障がい者の方々は、本当にまちまちですね。相談所を始めた初期の頃には発達障がいの方が多かったですが、今は聴覚障がいや視覚障がい、精神障がいなど、各種障がいをお持ちの方が満遍なく相談に来られています。私たちは、障がい者の方の受け入れを表明している以外は、ごく普通の結婚相談所なのですが、現在の健常者と障がい者の相談の比率は大体8:2となります。

――障がい者の相談は、全体の2割ですか。割と多いように感じますが、何か要因があるのでしょうか?

影山 当方に連絡を下さる障がい者さまは、わらにもすがるといったご様子です。「ブライダルサポーターがなくなると、行くところがない」との声もいただきますが、実際に障がい者を受け入れる結婚相談所は非常に少ないのが現状なんです。

 結婚相談所に行って「障がい者だから」と直接拒否されることはめったにないのですが、所得や職業といった「入会条件」で落とされてしまうんです。そうなると、職場や友人からの紹介といった狭い範囲での婚活、もしくは、ネットの掲示板などを通じて結婚相手を探すことになりますが、匿名掲示板のため、詐欺やいたずらに遭うなど、高いリスクに晒されてしまうことになります。つまり障がい者にとっては、婚活を始めるにも、非常に高いハードルがあるのです。

――では、入会できたとして、あとは一般の方と同様に順調に婚活が進むのでしょうか?

影山 健常者の方と同様に、人それぞれの部分はありますが、いくつかハードルがあります。例えば、障がいに対する無知です。「障がいがあってもよい」とおっしゃっていた人が、実際に相手の障がい者に会って拒否することもあります。そうなると障がい者の方も傷つきますから、お見合いをする前に当方で確認し、障がいについて、詳細にではなくとも、ある程度具体的に触れておくことを推奨しています。

 もう一つ例を挙げますと、男女比についてです。障がいの種類によっては遺伝学上、例えば聴覚障がいなど男性の比率が非常に高いものがあるとお聞きしています。つまり障がい者全体では男性の方が人数が多いため、障がい者同士だと男性が余ってしまうんです。さらに別の問題がありまして、健常者の女性で障がい者と結婚してもよいと言われる方が、非常に少ないんです。男性健常者は、障がいがあっても問題ないと話される方や、障がい者の相手がよいと言われる方もおられるのですが、女性ではめったにいらっしゃいません。なので、男性の障がい者の婚活は、特に厳しいのが現実なのです。

■障がい者でも、偏見で拒絶する人は多い

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「ブライダルサポーター」のHP

――健常者と障がい者のカップリングについては課題が多いようですが、障がい者同士ではどうなのでしょうか?

影山 実は当方では、障がい者同士の成婚が、まだ1件もないのです。障がい者と健常者の成婚は数件あるのですが、障がい者同士となると、さらに難しいのが現状です。障がい者の方は、健常者の結婚相手を求めることが非常に多いのです。それには、障がいを持っていて、現在でも生活を送るのすら困難なのに、障がい者同士で結婚してもプラスになるとは思えないことが理由にあります。要は、「お互いの足を引っ張ってしまう」と考えているんです。確かに相性の悪い障がいというものは存在しています。例えば、視覚障がいと聴覚障がいの方々です。視覚障がい者は相手の手話を読むことができませんし、逆に聴覚障がい者は相手の言葉が聞こえず、コミュニケーションが非常に困難なのです。ですが私は、障がいをお互いに補い合うこともできますし、協力して克服することも可能だと信じています。

 また朗報がありまして、障がい者同士で結婚が成立しそうなカップルはいるんです。ですから、障がい者同士の結婚についての最大の問題は、自分とは別の障がい種別に対しての理解がないことなんだと考えています。障がい者の方は、自身のハンディキャップを克服する必要があるため、余裕がないのが原因だと思いますが、相談を受けた際に「私は視覚障がいがあるのですが、精神障がいの方は無理です。何をするかわからないので、怖いんです」と言われたこともあります。これは極端な例になりますが、偏見で拒絶される方が、健常者と同様に障がい者でも多いのです。ですから障がい者の方々には、婚活を行うのでしたら、自身と異なる障がい種別についても広く知っていただくことをお勧めしています。そして、この障がいならば助け合えるかもと、一度自分で考えてみていただきたいです。せっかく婚活を行うのですから、相手に会う前に自ら間口を狭めるのは、もったいないと思います。

――今後の取り組みについて聞かせてください。

影山 お話ししたように、障がい者が入会できる結婚相談所は、非常に少ないです。そして当方の相談所でも、実はこの部門は赤字となっており、どこもそれが理由だと思います。ですが、やめるつもりはありません。結婚したい人は誰でも利用できる結婚相談所を作ろうという決意から始めたので、初心の「門前払いしない」という考えをやめてしまっては、相談所を運営している意味がないんです。一歩ずつ手探りですが、良い環境を整えて黒字化し、当方とは別に障がい者の相談できる新たな結婚相談所も生まれるよう、結果を出していきたいと考えています。

 新しい取り組みとしては、誰にも相談内容を聞かれたくないという要望をかなえるために、個室で話せるよう新しい事務所を開設しました。また、車いすなどで移動が難しい方からの相談をお受けしたり、外出しなくてもお見合いができる、モニター越しに対面できるビデオチャットのようなシステムの構築を行っています。少しずつでも改善を行い、入会者の皆様により良い提案を提供できるように、これからも活動を続けていくつもりです。
(三好洋輝)

・結婚相談NPO「ブライダルサポーター

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