古代ギリシャでは、「ヒステリー」=子宮に原因がある女性の病気だった!?

プロジェクトYSJ 出張報告書【6】

 先日発足した「プロジェクトUSJ(夢子に精神科を受診させる)」の続きですうつ。これまでの報告については、こちらをご覧いただきたいうつ。

 前回までに、うつと脳の仕組みや動物もうつになる最近の研究などについて、うつりんがんばって夢子にレクチャーしてきたうつよ。いいかげんくたびれて喉も乾いたので、お茶の時間にしたうつ。さっき夢子が食べたいといっていたアーモンドをお茶請けにいただいていたとき、夢子が突然むせ出したうつ。

夢子「ぐえっ……ごほっごほっ!」

うつりん「夢子、大丈夫うつか~? アーモンドが喉に詰まったうつか」

 背中をとんとんしてやりながら問いかけると、夢子は咳こみながら答えたうつ。

夢子「アーモンドのせいじゃないのよ(ゲホゲホ)。最近、喉の奥に何かがつっかえてるようなヘンな感じがして、モノが上手く食べられないのよ~」

うつりん「どんなものが、つっかえてる感じうつか?」

夢子「よくわかんないけど、ビリヤード球くらいの大きさの、なんか固いものがあるような感じ! そいつが常に喉の奥にある感じがして食べるときジャマだし、息するのも苦しいのよぉ。だから私、ちゃんと内科に行って胃カメラの検査やったんだよ? けど、原因がわからなくて。吐き気止めの薬を処方されたけど、それ飲んでも効かなくいし……」

◎ヒステリーは「病気」なの?

うつりん「内科に行ったのは偉かったうつね。内科で調べてもらってカラダ的に異常がなかったのなら、それは『ヒステリー球』と呼ばれてるやつかもしれないうつ」

夢子「なにそれ!」

うつりん「『ヒステリー球』は、喉や胃などの体の不具合が原因で起こるんじゃなく、ストレスによって起こる症状なんだうつ。つまり心が原因。これを『心因性』というんだうつ。だから内科に行って体が原因じゃないってわかっても症状が続くようなら、精神科に行けば治療してもらえるうつ」

夢子「ヒステリーって、短気でかんしゃく起こしているスネ夫のママみたいな人のことじゃないの? 自分がヒステリーだなんて、やだなぁ」

うつりん「ここでいう『ヒステリー』は、古~い医学用語うつ。現代日本で使われる意味とは違うんだうつ。スネ夫のママみたいな人みたい、という意味じゃないうつよ」

夢子「そうなの?」

うつりん「うんうつ。『ヒステリー』は古代ギリシャ人によってつけられた病名うつ。古代ギリシャの医学書にも載ってるうつよ」※

夢子「古代ギリシャ! 約2500年くらい前? そんな昔の人にも、この症状があったなんて!」

うつりん「古代ギリシャ人は、喉のあたりに球のようなものがあって苦しむ症状の原因は、子宮が喉まで上がってきたせいだ、と考えたんだうつ。ギリシャ語で子宮を表す『ヒステラ』という言葉が語源だうつ」※

夢子「ええ~、子宮が原因?」

うつりん「ほんとうは、ストレスが原因うつ。だから現代では、男性もヒステリーになるとわかってるうつ。けど、当時はヒステリー患者には女性が多かったからそう考えられたんだうつ。当時の治療としては、子宮をもとの場所に戻すため、患者に鼻から悪臭をかがせながら体の下のほうにいい香りを置いたんだそううつ。そうやって体の下の方に子宮を引き寄せれば治ると考えたんだうつね」※

夢子「おもしろい~! 昔の人はそれで治ったのかなぁ?」

うつりん「それなりに効果があったらしいうつよ。患者もこの説明で納得していたし、暗示にかかって治る人もいたんだうつ」※

夢子「アロマテラピーみたいで案外いいかも~! 香りにはリラックス効果があるっていわれてるもんねぇ」

うつりん「……う、うんうつ」

※『こころの底に見えたもの』(なだいなだ・ちくまプリマ―新書)より

■大和彩
米国の大学と美大を卒業後、日本で会社員に。しかし会社の倒産やリストラなどで次々職を失い貧困に陥いる。その状況をリアルタイムで発信したブログがきっかけとなり2013年6月より「messy」にて執筆活動を始める。著書『失職女子。 ~私がリストラされてから、生活保護を受給するまで(WAVE出版)』。現在はうつ、子宮内膜症、腫瘍、腰痛など闘病中。好きな食べ物は、熱いお茶。

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