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世間を戦慄させた殺人事件の犯人は女だった――。日々を平凡に暮らす姿からは想像できない、ひとりの女による犯行。彼女たちを人を殺めるに駆り立てたものは何か。自己愛、嫉妬、劣等感――女の心を呪縛する闇をあぶり出す。

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Photo by *Zephyrance - don't wake me up. from Flickr

[第27回]
ラストダンス殺人事件

「ラストダンス殺人事件」

 こんな奇妙な呼び名をされた殺人事件がある。

 昭和58年(1983年)6月18日午後6時、東京練馬区のアパートの一室で1組の男と女が食事をして酒を飲んでいた。酔いも回った頃、女はラジオをつけ、そこから流れてくる洋楽に合わせて踊る。それをまぶしそうに見上げる男。曲がスローバラードになると女は男を誘い、再び今度は一緒に踊った。そして2人はお互いを誘い合うように肉体関係を持った。仲睦まじい恋人同士の休日――。しかし午前0時過ぎ、女は酔って寝入った男の首にコードをかけた。しばらく男の顔を見下ろした後、一気に絞めた。

 恋人を殺害する直前にダンスを踊ったことが由来という「ラストダンス殺人事件」。東京ディズニーランドが開園し、ファミコンが発売され、セックスを「にゃんにゃんする」という言葉で軽妙に称した、バブル前夜の、今から33年前に起こったこの殺人事件だが、その背景は、現在に通底する多くの病理や男女の歪な関係が集約されたものだ。

◎恋人の死体と1カ月以上生活
 この事件が発覚したのは、女が自室で男の首を絞めてから1カ月以上たった7月30日のことだ。猛暑が続くこの時期、練馬区石神井にある木造アパートの住民たちは奇妙な悪臭に悩まされていた。悪臭がするのは高嶋一葉(仮名)という23歳の若い女性の部屋だ。日増しに強くなる悪臭にたまりかねた住民の1人がこの日、大家に相談、元警察官だった大家は合鍵で部屋に入った。大家はすぐに悪臭が強い六畳間の畳を上げ、床下を確認し、一部白骨化し、腐乱したブリーフ1枚姿の男性の遺体を発見したのだ。

 同日、神奈川県逗子近くにある実家にいた一葉は任意同行の上、逮捕される。被害者は一葉の交際相手である橋田源一郎(28歳)だった。

 若い女性がダンスを踊り、性交渉を持った直後に恋人を殺害する。しかも45日もの間、遺体を自室に隠していたこの事件は、社会に大きな衝撃を与えた。そして事件発覚の後、マスコミが大きくクローズアップしたのはあまりに奇妙な2人の関係だった。

 被害者の源一郎と一葉は昭和53年、関東学院大学の映画研究会の先輩と後輩として知り合った。源一郎は裕福な家庭に育ち、鎌倉から車で通学するお坊ちゃまだったが、一方で左翼運動に参加するなど “遅れてきた左翼”を自称する青年だ。2人は源一郎が一葉をドライブに誘ったことがきっかけで急速に親しくなり、恋人同士の関係となった。しかし、2人の関係は最初から対等とはいえないものだった。

 源一郎はデート中でも、成田闘争に参加したことやアナーキストの大杉栄について、そして自分のことばかりを一方的にまくしたてた。それはまるでアジテーションのようだったが、大学に入学したばかりの一葉は、それが逆に新鮮に映ったという。耽美的作家として知られる森茉莉に憧れ傾倒していた一葉にとって、源一郎は真面目で情熱的なインテリであり、決断力がある頼れる“大人”に見えた。弁の立つ源一郎は映研の仲間の中でもリーダー的存在で、一葉もそれを誇らしく思っていた。

 その後、5年間続くことになる2人の関係だが、その様子は周囲には仲睦まじいと言われる一方、時間を経るに従い一種異様なものへと変容していく。

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