[女性誌速攻レビュー]「婦人公論」5月24日号

「婦人公論」の性に貪欲すぎる女性から見えてきた、“婚外恋愛処方箋の3カ条”

2016/05/23 21:45

 「定年夫に、あるのは時間、ないのはお金。元来アルコール好きの夫だが、自治会の忘年会で飲酒が過ぎて転び、手首を骨折! トホホ……」(64歳・主婦)と、定年夫に悩まされている奥様におススメの処方箋はこちら。上沼恵美子のインタビュー「母亡き後の寂しさを、定年夫では埋められなくて」です。前半は実母の思い出話に終始しながら、後半から一気に風向きが変わります。

 「母を失ったとき、素敵なご夫婦なら、『夫が支えてくれました』と言うんでしょうね。けど、うちの人は全然でした。私が悲しんでいても、何も思わない」から始まり、止まらない夫への愚痴。「それでも昔の夫は、男前で気前も良く、カッコいい人だったんです(中略)それが40年経ったら別人ですわ」「うちの夫は、荷物は持たない、電球は替えない、台所には入らない。そこに、妻が仕事を続けてうまくいっていたりするものだから、面白くない。ないものづくしの“ジェラシーマン”です」と、読者体験手記ならいざ知らず、有名人がこれだけ辛辣に身内をこき下ろすというのは「婦人公論」でもなかなか珍しいのでは。「テレビやラジオでしゃべくり倒しているからこそ、母を亡くした喪失感からも、夫への苛立ちからも解放されるのです」と上沼。定年夫への不満は、可能な限り具体的に周囲にぶちまけ、己だけスッキリするというのが正しい対処法と言えるでしょう。

■不倫相手は患者、PTA会長、自治会仲間……近い近い!!

 同特集内の「ルポ 満たされない思いを埋めたのは“彼”。2人を待っていた結末は」は、久しぶりの「婚外恋愛」ネタです。特集のキャッチコピーには「夫の高圧的な態度、性の不一致、疎外感に心を痛めた妻たち」とありますから、不倫、いや「婚外恋愛」もまた中高年女性の処方薬なのです。

 セックスレス後に高圧的になった開業医夫の顔色を窺いつつ、母親業と病院スタッフの長をこなしていた女性が年下の患者と、出張が多く不在がちな夫に代わり家を切り盛りしていた専業主婦がPTA会長と……現状に不満を抱えていたからなのか、それも単なる言い訳に過ぎないのか、あっという間に恋愛状態に陥っていく女性たち。

 そして今回の貪欲大賞と呼ぶべき、激しすぎる婚外恋愛エピソードを語っていたのは、「35歳でおめでた婚をした51歳女性」です。職場の後輩だったという夫は「一緒に生活してみると万事が自分本位だし、だらしなかった」。さらに「私の体調や状況などお構いなしで、覆いかぶさってくるんです。産後も痛みが残るうちから平然と求められ、断ったら、手や口での性処理を要求されて」。夫には夫婦断絶を申し渡したものの、「本当の女の悦びが知りたくなったんです。夫から受けた性的な侮辱をどこかで払拭しないと、自分が哀れなまま終わりそうで」と、新たな願望がむくむくと膨らんてきたそう。

婦人公論 2016年 5/24 号 [雑誌]
「女の悦びが知りたい」ってよっぽど自分に自信がないと言えないセリフっすよ。
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