映画『さとにきたらええやん』監督インタビュー

「この子たち最高でしょ?」釜ヶ崎、子どもたちの“しんどさ”を包む「こどもの里」の姿

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監督の重江良樹氏

 映画『さとにきたらええやん』は、大阪・釜ヶ崎にある多くの児童が集う場所「こどもの里」の子どもたちを映し出したドキュメンタリーです。「こどもの里」は学童保育であり、ファミリーホームであり、宿泊もできる施設。0歳から20歳くらいまで、障がいの有無や国籍の区別なく受け入れ、子どもたちの遊びと学びと生活の場となっています。保育所が足りないと社会問題になっているけれど、釜ヶ崎の子どもたちには「こどもの里」がある。ここでは「行くとこないなら“さとにきたらええやん!”」が普通なのです。

 日雇い労働者の街といわれ、貧困や暴力が取り沙汰されることもあるこの街で、さまざまな事情を抱えながらもピカピカの笑顔を振りまく子どもたち。そんな子どもたちと向き合い、体当たりで世話をしているスタッフ、そして信頼して子どもを預けている家族。この熱さ、情の深さは何? 「こどもの里」には何があるのか、そしてドキュメンタリー誕生までの道のりを、重江良樹監督に聞いてきました。

■見ている人が元気になるドキュメンタリーにしたかった

――『さとにきたらええやん』には、本当に元気をもらいました。このような境遇で生きる子どもたちのドキュメンタリーは重い作品も多いですが、この映画は子どもたちの笑顔がまぶしかったです。「こどもの里」で映画を撮ると決めた経緯は?

重江良樹監督(以下、重江
) 2012年、当時の橋下徹大阪市長が、「子どもの家」事業(留守家庭の子ども、ひとり親の子どもをはじめ全ての子どもが利用できる無料の遊び場・居場所。1989年から施行)を打ち切り、学童保育と統合することに決めたんです。これに対して「こどもの里」の荘保共子さんや職員、町の人々、子どももその家族もみんなで、反対の署名活動をしていたんです。僕自身、こどもの里にはたびたび遊びに行ったりして、彼らのことは知っていたので「こどもの里は市政と闘っているな、かっこいいな」と、自分も何かできないかと思っていました。当時、自分は就職をしていたのですが、ドキュメンタリーの監督を目指しているのに、このまま普通に働いていたらもう映画を撮れなくなる! と思って、この機会に、こどもの里を撮ってみようと、ドキュメンタリー映画の企画にを提出して、了解を得て撮影を始めたんです。

――こどもの里に対して何かできないか、という思いが撮影の原動力だったんですね。

重江 いや、里のために何かをしてあげたいというより、僕は、ここの子どもたちや職員さんたちが大好きで尊敬していたので、彼らのことを映画で紹介したかったのです。彼らが抱えていることの中には、しんどいこともあるけど、かわいそうだとは思えなかった。逆に僕の目には元気に映ったんです。彼らをうまく撮影できたら、見ている人は元気になるんじゃないかと。僕がこどもの里でもらった元気を、スクリーンを通して、見ている人に伝えたかったんです。

未来は明るいって信じられる!

しぃちゃん

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