ファンの不安も払しょく!

アクセル・ローズをボーカルに迎えたAC/DCのライブ、音楽誌・タブロイドが大絶賛

2016/05/09 20:30

 アクセルといえば、ガンズ・アンド・ローゼズがメジャーデビューした当時、世界中の女性を虜にした美男子。しかし、時は流れ、50歳を越えた頃から激太りし、どすこい状態に。ミック・ジャガーやスティーヴン・タイラーら年老いたロッカーたちは痩せこけてはいるものの、味のあるしわくちゃ顔になっているのに対して、アクセルは、しわを取るための美容整形をしたのか、顔もパンパン。高音の歌声は辛うじて健在ではあるものの、ステージ上で暴れ回ったせいでケガが続き、多くのファンは落胆。頭に巻いているバンダナも禿げ隠しに違いない、とまで陰口を叩かれるようになってしまった。

 しかし、今年1月に、ガンズ・アンド・ローゼズとして夏に北米ツアーを行うことが決定。アクセルも体重を減らし、パンパンだった顔も少しは落ち着き、4月上旬に開催したシークレット・ライブ、ウォーミングアップ・ギグ、そしてファン待望の米最大の野外フェス『コーチェラ・フェスティバル』でも大成功を収めた。同フェスティバルのステージに、アンガスがおなじみの学生服姿に帽子をかぶり、ゲスト・パフォーマーとして出演。ほぼ同時に、AC/DCは、アクセルを代打ヴォーカリストとして迎え、残りのツアーを行うことを発表した。

 ウォーミングアップ・ギグで足を骨折したアクセルは、このところずっと車いすでステージに上がっているが、無駄な動きがないせいか、全盛期の頃のキレのよい高音シャウトに近づいていると評判。そんなアクセルが、AC/DCの名曲をどのように歌い上げるのか、大きな注目が集まった。

 アクセルをフロントマンに迎えたAC/DCのコンサートを見たくないというファンに対しては、チケットの払い戻しはすると伝えていたり、アクセルが「AC/DCの曲の中には歌いにくいものもある」と認めていたりと、不安がるファンも少なくなかった。しかし、7日に、アクセルを迎えて初めて行われたポルトガル・リスボン公演では、アクセルはそんな不安を吹き飛ばすかのようなシャウトを披露し、大成功に終わった。英大手タブロイド紙「ザ・ガーディアン」は5つ星を与え、音楽誌「ローリンズ・ストーン」は「このツアーは今夏大ヒットするだろう」と高く評価。英ニュース専門チャンネル「Sky News」も「アクセル・ローズはバンドに対するリスペクトを持っているし、ぴったりの歌声を持っている」と、べた褒めした。

 ネット上では、「アクセルはブライアンの代わりにはなれない」「これはAC/DCじゃない」といった批判的な声は根強くあるが、多くの音楽ファンは「素晴らしいコラボ」「リスペクトが生んだ夢の共演」と見ており、AC/DCの曲を歌うアクセルの動画にも、「キレキレの高音ヴォイスが戻った!」「最高!」だと大絶賛。「AC/DCは何度壁にぶち当たっても、見事に克服していく」と崇める声も上がっている。

 株を上げたアクセルは、5月から6月にかけて行われるAC/DCツアーの残り12公演に参加した後、6月23日~8月22日のガンズ・アンド・ローゼズの北米ツアーを行う予定。あと1~2週間で骨折した足のギプスが外れ、「動き回るようになったら、息切れして声質が落ちるのではないか」「また派手に転倒するのではないか」など意地悪い声も上がっているが、波に乗っているアクセルのこと。音楽史に残るパフォーマンスをしてくれるに違いない。

最終更新:2016/05/09 20:30
Rock Or Bust
アクセルの変貌についてはもう触れないであげて!
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