バイブ購入時に見落としがちな「乾電池式or充電式?」問題についての持論

 私がバイブレーターのコレクションをはじめてからこれまでの変遷を振り返ったとき、「増えすぎて困るもの」が明らかに変わった、という実感があります。かつて、それは「乾電池」でした。バイブを1本購入するごとに、単3、単4の電池が2~4本ずつ増えていきます。旧いタイプのバイブだと、単2電池を使うものもありました。単2って、現代の日常生活ではあまり見かけませんよね。単2を4本も使うとなると、重くなるので閉口していました。

 よほど気に入ったバイブを除き、同梱されてきた乾電池を使い果たすほどヘビロテすることは滅多にありません。一度使って「もういいや」となるバイブはクロゼットの奥にしまい込みますが、そのときに電池は必ず抜きます。そうしないと、何かの拍子に電源が入ることが、ごくたまにですけどあるからです。ヴヴヴヴ……と振動音がするけど、発生源がどこかわからず押入れ探検隊となるのはかなり面倒です。

 すると電池が溜まりに溜まっていくわけです。当時、それをSNSでボヤいたところ、「エネループ使えばいいのに」とリプされたことがあります。充電型の、くり返し使える電池はたしかに便利です。が、そもそもバイブを買えば必ず電池がついてくるのです。新しい電池は封を切らず、以前のバイブに付いてきたものを使い回すにしても、今度は新品の電池が溜まるだけ。テレビやエアコンのリモコンで使う電池が切れればそちらに回せますが、それも年に何度も切れるものではありません。

 あるショッピングサイトでは以前、購入時に乾電池あり/なしを選べるサービスがありました。ありを選ぶとそのままなのですが、なしにした場合はパッケージからバイブを取り出し、ポーチのような袋に入れた状態で送られてきました。とてもすてきなアイデアです。収納もしやすくなるし、ずいぶん助けられました。

(余談ですが、バイブレーターに付属する電池って、東芝製のものが多いんですよ。なぜででしょうね・笑)

◎充電式の落とし穴

 単3、4以外の電池を使うバイブでは別の悩みもありました。「買い替え」の壁があるのです。ボタン電池であればコンビニで売っている場合もあるのでそれほど困りませんが、問題は海外製の特殊な電池の場合です。コレクションをはじめて日が浅いころに気に入ったバイブが、まさにそのパターンに該当していました。近所の電気屋さんではその電池がなかったため、大型家電量販店に足を運び、店員さんに電池の在庫があるかどうかを訊きました。その人も見たことのない電池だったようで、「これ、何に使うものですか?」と訊き返され、恥ずかしくなった私はそこで踵を返してしまいました。なんかテキトーに答えておけばよかったのに、当時はまだそんなに図太くなかったのです。

 乾電池の煩わしさに頭を悩ませていたころから5年以上が経ったいま、ラブグッズの売り場では充電式のバイブが占める割合が増えています。海外からのインポートものは最初から充電式が主流でしたが、国内製もその波に乗るようになってきました。乾電池ボックスがないと、見た目がすっきり。デザインの自由度が高くなるので、これまでにない形状のバイブが続々と登場しました。そして、充電式は基本、防水設計なので、使用の前後に洗うのがとてもラクチンです。

 私としては、諸手を挙げて大歓迎! となるはずだったのですが、さほど時間を置かないうちに「充電ケーブルが増える」に悩みがシフトしただけであることに気づきます。

 たとえば、私はカナダのラブグッズブランド「SWAN」のバイブを8種類ほど持っていますが、その全部に同じ充電ケーブルが同梱されてきます。日本上陸したばかりのころは、各国の変圧プラグまでついていました。これは相当かさばります。同ブランドであればモデルが違っても充電ケーブルは同じなので、「ケーブルのあり、なしを選べればいいのに」と思ってしまいます。irohaシリーズも計6アイテム所有していますが、ケースを兼ねた充電器はすべて共通。これも、あり、なしを選べれば収納にだいぶ余裕が出てくるのに、と考えなくもありません。

 以前お伝えしたデンマークの、新進バイブブランド「AVE」は充電ケーブルもデザインされているので、バイブとケーブルをセットで販売する〈意味〉があります。これはこれで画期的だと思います。

 とはいえ、ひとりの女性がシリーズ全部をそろえるのは、かなり特殊な状況です。そのシリーズをコンプリートをする人はめったにいないでしょう。それゆえ、「1本のバイブにつき1本の充電ケーブルを必ずつける」のは定例となっています。ドイツブランド「ファンファクトリー」は一時期、充電ケーブルを別売りしていましたが、いまはそれを辞めています。あまり需要がなかったようですね。

「ファンファクトリー」といえば、近年、電池式のバイブも発売しています。海外製でこれはとてもめずらしいですが、電池式のバイブは比較的、安価です。以前、広報の方から、「すべての人にラブグッズを使ってもらいたい。値段が高いとか、大きすぎるとか、そういった理由でバイブを買うのをあきらめる人がいないようにしたい」とうかがったことがあります。電池式で、そのぶん安価なバイブの発売もこうしたモットーが背景にあるのでしょう。

◎それぞれのメリット・デメリット

 そして、電池式は使い方がシンプルです。「死ぬまでセックス」ではありませんが、いまはいくつになっても性を愉しみたいと思う人が増えている時代です。男性にかぎった話ではありません。「婦人◯論」などシニア女性をメイン層とする雑誌でラブグッズを紹介すると驚くほどの反響があるのです。けれど、その層になると「USB接続で充電」といっても「?」となる人が多いのです。電池式だとひと目でセットの仕方がわかりやすく、混乱がありません。

 こうして見ると電池式、充電式どちらにもメリット、デメリットがあることがわかります。それぞれ下記にまとめました。

◯乾電池式のメリット
・買ってすぐに使える
・操作方法がシンプルでわかりやすい
・安価である

◯乾電池式のデメリット
・電池の廃棄、買い替えが面倒
・特殊な電池の場合は、買い替えに困る
・壊れやすい

◯充電式のメリット
・電池を買い足すなどの手間が不要で、ランニングコストがかからない
・ハイデザインのものが多い
・洗浄しやすいなど、使い勝手に優れる
・比較的、振動音が静かなものが多い

◯充電式のデメリット
・充電していないと使えない
・バイブ自体が高額になりがち
・バイブ自体を廃棄しにくい
・充電の仕方がわからない人も……

 バイブ購入の際は、1にサイズ、2にデザイン、3に素材が決め手となることが多いと思いますが、使い勝手も気にしていただきたいところです。勝ったはいいけど「あ~、めんどくさ」と思ってしまうものだと、そのうちタンスの肥やしとなるだけなのは目に見えています。ご参考までに!

■桃子/オトナのオモチャ約200種を所有し、それらを試しては、使用感をブログにつづるとともに、グッズを使ったラブコミュニケーションの楽しさを発信中。著書『今夜、コレを試します(OL桃子のオモチャ日記)』ブックマン社。

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