映画レビュー[親子でもなく姉妹でもなく]

自分の“正しさ”へ導く女×拒む若い女――女の上下関係から見る『モナリザ・スマイル』

■『モナリザ・スマイル』(マイク・ニューウェル監督、2003)キャサリン×ベティ、ジョーン

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 生徒にとって、学校の先生とは何だろうか。一言で言うと「自分の知らない何かについて熟知している者」だ。「自分の知らない何か」への欲望を生徒の中に掻き立て、それに向かってドアを開けさせることができないと、先生という立場は成り立たない。

 しかし難しいことに、多くの学問、特に芸術や哲学・思想の場合は、生徒の別の感情も喚起することがある。それのどこが重要なの? なぜ私たちに必要なの? いつどこで役立つの? 幸せになれるの? 

 自分にとって未知の情報がそこにある。しかしそれは必ずしも、自分の幸せ(と信じるもの)を保証してくれるものではないかもしれない。むしろ、自分に混乱や不安をもたらすかもしれない。そう感知した時、生徒は反射的に自己防衛として「それのどこが重要なの?」と問う。そして開きかけたドアを閉ざす。

 一旦閉じられたドアを、外から開けることはできない。生徒の疑問に対する答えは一応あるのだけど、今の生徒を納得させることは難しいのだ。「いつかわかってもらえるのでは」という微かな望みをつないで、繰り返しドアをノックするしかない。

 という、講師歴30数年の個人的実感から始めてみた。今回取り上げるのは『モナリザ・スマイル』(マイク・ニューウェル監督、03)。舞台は1953年のアメリカ東部、もっとも保守的と言われる名門女子大に赴任してきた若い女性教師と学生たちとの関係の変化を、それぞれの恋愛模様を絡めながら描いている。

正しさを叫んでも変わらないときは、周りの人を見てみて

しぃちゃん

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