[ジャニーズツッコミ道場]

ジャニーズJr.界、東の諸星翔希&西の藤原丈一郎に見る「お笑い担当」のポテンシャル

2016/01/17 17:00
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『Rの法則』公式サイトより

 今回ツッコませていただくのは、関東Jr.と関西Jr.の「お笑い担当」。

 関東では、ジェシーや松村北斗など、かつてクール売りされていたタイプが、『ガムシャラ!』(テレビ朝日系)でバラエティ力を磨いてきているが、「誰がどこから見てもお笑い」という説明不要のお笑い担当としては、やはり諸星翔希が抜きん出ている印象がある。

 運動神経の良さ、ダンスも歌もできるスキルなどから、最近は舞台仕事が増え、茶の間の露出は減っているが、『ガムシャラ!』でも本人不在のときに仲間たちの間で話題になり、顔写真だけ登場するなど、存在自体がオチになる。もはや別格の貫禄だろう。そのあまりの面白さから、2013年の関西ジャニーズJr.の舞台『ANOTHER』では重岡大毅に「頼む!今からでも関西Jr.に入ってくれ!」と懇願され、「移籍金は?」と返していたほど。


 オマケに、ジャニーさんに「YOUデブだね」というお褒めの言葉(?)をいただいた唯一無二の人物でもある。

 突き詰めると諸星の一番面白いところは結局、ほとんど「顔芸」なのだが、シンプルイズベストで、どこでも誰にでも通用する普遍的笑いの力がある。ちなみに、『ガムシャラ!』1月9日放送分で久しぶりに登場した際には、気合が入りすぎ、空回りして盛大にスベッていた。スベリ具合すら面白いのだ。

 一方、関西の「お笑い担当」として、このところメキメキ頭角を現しているのが、藤原丈一郎だ。

 特に平野紫燿、永瀬廉が関東Jr.になり不在がちになってからの『まいど!ジャーニィ~』(BSフジ)では、室龍太、草間リチャード敬太とともに「YOUたち」(旧「ハッピーセット」)としてトリオ漫才やコントを披露。ジャニーズとは思えない笑いのスキルを発揮し、注目度も人気も急上昇している。

 「ジャニーズなのに」などという表現はよく使われがちだが、彼らの漫才やコントはそうしたありがちな「なんちゃって芸人っぽいジャニーズ」とは一線を画している。リチャードという飛び道具を最大限に生かしつつも、勢いに逃げない。また、シュールなボケを盛り込みつつも、ネタは実に正統派で、テンポも良い。そもそもトリオ漫才は難しく、芸人でも活躍している例が少ないにもかかわらず、果敢に挑戦しているし、何より笑いや芸人に対するリスペクトがあるのだ。

 彼らがファミレスなどでネタ作りしている姿はときどきファンに目撃されているし、昨年末に松竹芸能の持つ劇場・角座でネタを披露したことも話題になっていた。だが、そのときの彼らはいつになく噛みまくりだったといわれる。笑いへの敬意があるからこその緊張なのだろう。

 事務所歴はかなり長く、ダンスもアクロバットもできるし、しゃべりも達者、小柄で表情豊かな明るい顔は、いかにもジャニーズなのに、不思議なのは今まであまり前面に出されていなかったこと。過去の『ザ少年倶楽部』(BSプレミアム)の関西回などを振り返ってみても、目立ったポジションにいたわけではなかった。ジャニーさんのお気に入りの1つの法則「野球好き少年」でもあるだけに、謎である。

 ところで、お茶の間的に少々気になるのは、ガヤ芸の際にはイキイキするのに、真ん中でスポットを浴びると、普段より硬くなること。Jr.でのバック経験が長いからこそ、前に出る重みを感じてしまうのか。こうした落差も、バス遠足で最後部の座席を陣取ったり、教室の一番後ろの席でいつもワイワイ騒いで怒られたりしているのに、代表挨拶を務めることになると、途端に小声になったり噛みまくったりする“クラスのお調子者男子” 感がある。

 ちなみに、このほど発売されたばかりの通販限定DVD&Blu‐ray『中山優馬 歌おうぜ!踊ろうぜ!YOLOぜ!TOUR』では、場つなぎのコール&レスポンス指導係を務めていたが、そのコテコテすぎる煽りと豊かすぎる表情、大きすぎる動きが、はるな愛がブレイクしたネタ「エアあやや」の“あややMC漫談”を思わせる見事なものとなっていた。

 顔芸で全てを突破していく諸星翔希と、笑いに異常なまでに真摯な藤原丈一郎。いつか『ザ少年倶楽部』などで2人の共演、あるいは対決を見せてくれないだろうか。
(田幸和歌子)

最終更新:2016/01/17 17:00

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