ミユキデンタルクリニック・加藤深雪院長インタビュー

「口の中が汚い人に、肌がキレイな人はいない」 女性歯科医が語る、歯のアンチエイジング

2016/01/10 15:00

――よくかむということも、アンチエイジング的には重要なんでしょうか?

加藤 かむ力は筋肉の力です。左右どちらかの歯が痛んでいてきちんとかめない状態にあったり、片方にかみ癖がついていたりした場合、筋肉が衰え、顔が歪んできてしまいます。顔の歪みは、美容的にもあまりよくないですよね。

 また、かむことによってその刺激が脳に伝わり、脳の機能を活性化させる働きがあるので、脳の老化防止にもつながります。そういった面でも、かむことは非常に重要といえるのではないでしょうか。

――20代、30代、40代でできるアンチエイジングというと?

加藤 かむことを意識する。そして、ずっとしっかりかめる状況をつくるようにするということです。そのためには、何よりも日頃のケアが大切。

 歯磨きも、歯の列で磨いている人が多いと思いますが、1本1本を意識して磨くことが重要です。そして、フロスを使ったケアをすること。理想は1日3回。歯の隙間には、ブラシはどうしても届きません。フロスを使って歯間にたまった歯垢を除去することで、口腔内のばい菌を減らすことができます(歯垢の8割は、ばい菌)。あとは定期的にクリニックに通って、歯のクリーニング、メンテナンスを行うことですね。セルフケアには、やっぱり限界がありますから。

――手で磨くよりは、電動歯ブラシなどを使って磨いた方がいいのですか?

加藤 やり方次第です。手で磨いても電動歯ブラシを使っていても、歯の面にきちんと当たっていないと汚れが残ってしまいます。きちんと磨けていれば、手でも電動でもどちらでもいいと思いますよ。一般的に女性は腕力・握力が弱いので、電動歯ブラシを使う場合は、毛先がブレないように注意するとよいでしょう。

――口腔内のアンチエイジングにつながる栄養素とは?

加藤 歯のことを考えると、やはりカルシウムでしょう。特に女性は更年期を迎えるとカルシウム成分も不足しがちになるので、意識して摂取した方がよいといえます。

 歯茎などの歯周組織のためには、プラセンタやビタミンCがおすすめです。歯周組織はヒアルロン酸やコラーゲンなどが詰まった状態で成り立っているので、免疫力を上げることと歯茎のケアを兼ねて、当院では歯周病のケアをしながらプラセンタ投与や高濃度ビタミンC点滴を行っています。免疫力を上げることで、歯周病菌の出す毒素に立ち向かう力を強くすることができます。

クリニカ アドバンテージスポンジフロス 40m×2個 (青・緑・オレンジ・クリアのうち1色。色はおまかせ)
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