「WWDジャパン」シニアエディター、松下久美氏インタビュー

“オトナ女子”が着るべき服とは? アラフォー世代のトレンドとファッションビジネスの現状

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WWDジャパンのシニアエディター、松下久美氏

 篠原涼子、吉瀬美智子、鈴木砂羽と人気女優を揃えたドラマ『オトナ女子』(フジテレビ系)が大苦戦中だ。視聴率は一桁台が続き、いいトシをした大人が集まってキャーキャー恋バナに花を咲かせる様子は「リアリティがない」と批判的な意見が集まっている。たしかに、現実の「オトナ女子会」は、横丁の飲み屋でキツめの酒を酌み交わし、明日に備えて翼を休める密やかな集いなのだから。

 そんなアラフォー女子会で、たびたび話題にのぼるのが「アラフォーはどんな服を着るべきか」。そこで、アラフォー世代にはどんなトレンドがあるのか、売り手側はアラフォー世代をどう見ているのか、『ユニクロ進化論』(ビジネス社)の著者でもある、ファッション週刊紙「WWDジャパン」のシニアエディター、松下久美氏に話を聞いた。

――「何を着たらいいのか」とアラフォー女性の悩む声をよく聞きます。その年代はキャリア女性、専業主婦、子持ちと属性もさまざまですが、アラフォー女性に対して、ファッション業界はどのようにアプローチしているのでしょうか。

松下久美氏(以下、松下) 今の40代は、おばちゃんでもないし、かといって若いわけでもない。20代の頃の体形を維持している人も増え、若い子向けのブランドも着られてしまう。ハイブランドからファストファッションまで選択肢が広がっているので、逆に何を着たらいいのか迷うでしょうね。実は長い間、日本のファッション業界は、10~30代まではほぼ3歳刻み、それ以上は5~10歳刻みでブランドをポジショニングし、「クラスタ」と呼ばれる属性や価格帯、テイストなどを加味してターゲットを細分化し、微差を競うという傾向がありました。百貨店の売り場や雑誌などがその代表格でした。それが今は、少子高齢化も進んでいますし、「いつまでも若くいたい」という女性の要望に応えつつ、より幅広い客層を一つのブランドで取り込もうとする、「ノンエイジ」「エイジレス」というキーワードが浮上しています。年齢よりも好みのテイストやライフスタイルで区分けしていこうという流れです。

 もう一つの大きなキーワードは「エフォートレス」です。肩の力が抜けていたり、少しスポーツテイストが入っていたり、シルエットもゆったりしていて、年齢問わず着こなせるものが出ています。

――「エフォートレス」は「ノームコア」(昨年くらいから話題になっている「究極の普通」スタイル)とは違うものでしょうか。

松下 「ノームコア」はシンプルだからこそ着こなしのセンスや、自分自身が問われるというスタイル。また、その深層には、「逆にファッションや見た目にこだわりすぎることはかっこ悪い。人生にはもっと大切なことがある。だから自分はノームコアで行こう」という気概がありますが、「エフォートレス」はもっとリラックス感を重視しています。肩ひじを張らずに気楽に着られて、心身ともにラクチンというスタイルです。

 それから、40代向けのファッションの流れとして、「ギャルブランド・ガールズブランドの大人化」傾向があります。10代女子の聖地「109」に出店しているようなブランドがリブランディングをして、25歳〜30代の女性も取り込めるようなデザインや素材感などを取り入れるようになっているんです。“マルキューブーム”自体は1994年から2003年頃までありましたが、その世代の年齢が上がるにつれて一緒に大人化していることが一つの理由です。ギャルに人気のブランド「MOUSSY」の客層も広がっていますし、そのキレイめお姉さん版だった「BLACK BY MOUSSY」も、エフォートレスなトップスにこだわりのデニムというように大人化しています。

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しぃちゃん

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