[ジャニーズツッコミ道場]

『のど自慢』で“キムタク”を150%演じた、スター・木村拓哉という存在の「ありがたみ」

2015/12/09 16:00

 ジャニーズには「一見気さくそうで、親近感を持たれやすい」キャラもいれば、中山優馬などをはじめ、実際に一般人に壁を作らない、根っから気さくなタイプもいる。だが、木村の場合は、「スターとしての気さくさ」をきちんと演じて披露してみせる。

 それがスターのサービス精神とプロ意識によるものだけに、なおさらありがたみが増すのである。おそらく彼の美意識やプライドに「小さな会場でも手を抜かない、小さな会場だからこそあえて全力で踊る」といったものがあるのだろうが、そうした「あえて」感の演出の仕方、力の入れ方は、ちょっと田舎のヤンキー的でもあるし、昭和のスター的でもあるし、ともかくスマートではない。

 でも、いつでもどこでも、華々しい舞台でないからこそ自ら輝きを放つキムタクは、こんなとき最もカッコよさを発揮する。キムタクには今後、全国の病院や老人ホームなど、さまざまな施設をめぐる行脚をしてほしい。その抜群のスター感とありがたみは、おそらくいろんな人を勇気づける力があると思うのだ。
(田幸和歌子)

最終更新:2015/12/09 16:00

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