『本当はエロかった昔の日本:古典文学で知る性愛あふれる日本人』トークショー

「日本人はエロい」は事実? 『本当はエロかった昔の日本』が説く“性に豊かな国”の意味

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『本当はエロかった昔の日本』の著者・大塚ひかり氏

 外国人はよく「日本人はエロい」と言う。どこに行っても一般男女のセックスを目的としたラブホテルがあることや、AVの多種多様なジャンルと作品本数、AV出演経験のある女性が約1万人いると言われていることだけではない。海外のポルノとは違い、エロとドラマによる絶妙なバランスが1つのジャンルとして独自に進化してきたピンク映画や、ラブドール、コンドーム、バイブといったあらゆる性趣向に対応するさまざまなアダルトグッズなど、現代日本の性産業やアダルトコンテンツは枚挙に暇がない。1970年代にピンク映画が、1980年代にAVが隆盛し始めたわけだが、ふと思うのが、日本のこのエロさは現代特有のものであるのかということ。日本人は昔からエロかったのだろうか。

 11月、古典エッセイストの大塚ひかり氏著『本当はエロかった昔の日本:古典文学で知る性愛あふれる日本人』(新潮社)が刊行された。『古事記』や『日本書紀』といった歴史書から、『源氏物語』や『東海道中膝栗毛』といった有名文学作品まで、幅広い時代の古典に表出されている日本人のエロさやこの国ではいかに「性」が重要視されてきたのかを解明した1冊である。本書の刊行記念特別公開対談として、大塚氏と漫画家のまんしゅうきつこ氏によるトークイベントが神楽坂ラカグにて行われた。

 この日、大塚氏はまんしゅう氏とは初対面だったが、実はブログ「まんしゅうきつこのオリモノわんだーらんど」から氏のファンであり、今回の対談をとても心待ちにしていたそう。ブログに平家物語の一節が出てきたこともあったため、大塚氏はまんしゅう氏について前々からその人となりに興味津々だったとのこと。トークイベントが始まるやいなや、まずはそもそもまんしゅう氏の育った家庭は性にオープンだったのかという話題に。

 するとまんしゅう氏は「性には非常に閉鎖的な家庭だった。勉強を強要してばかりで男女交際にとても厳格な父親は、性行為のことも隠語として“おまんこ”と呼んでいた」と父親のエピソードを披露。父親はまんしゅう氏に彼氏ができた途端に裏で「あいつはおまんこ(セックス)中毒になっちゃったな。“まんちゅう”だ」と発言し、軽蔑していたそうだ。「そんな性を抑えつけられた家庭で育ったため、こんなペンネームを付けるような歪んだ価値観が形成されてしまった」と自身のルーツについて冗談交じりに語った。その話を聞き、大塚氏は性に厳しいながらも「おまんこ」とハッキリ口に出す父親を不思議に感じたようで、「逆に言うとお父さんのおかげで“おまんこ”という言葉が身近だったからなのか、まんしゅうさんは言動が古代的なところが魅力的」だと持論を述べた。

 大塚氏によると「まんしゅうさんの名前のように、昔の女性の名前には『まん』(古語では「ほと」「くぼ」)や『くそ』といったシモ関係の言葉を付けることがあった」そうで、さらにまんしゅう氏が有名になってからも、しばらくはメディアに顔出しをしなかったことにも触れ、「顔をなかなか見せないというのは平安貴族的」だと話す。平安朝の時代では、女性貴族が男に顔を見せるというのは、その人とセックスをした証拠。つまり「顔=まんこ」だったのだ。さらに、まんしゅう氏が自身のセックス観を「性行為は気の交換だと思っているので、縁起が悪そうだったり、禍々しい空気をまとった男性とはやりたくない」と語ると、「ますます古代的!」と大塚氏は興奮気味だった。

 そして2人のトークは、いかに昔の日本人はエロかったのかという話題に。まんしゅう氏は本書を読んだ感想として、「古典は高尚でおカタいものだと思っていたし、日本人はもともと性に厳しいと思っていたけども、大塚さんの本にはエロいことばかり書いてあった」と驚いたという。大塚氏も「エジプト神話でもギリシア神話でも神々のセックスについては書かれているが、『日本書紀』のような天皇の勅による“正史”の中に、この国が兄妹間のセックスによって産まれたことが書かれていることは世界的に見ても凄い」とあらためて日本のエロさについて言及。

「放っとくとエロくなる一方の日本人」クール・ジャパンのキャッチコピーにどうぞ!

しぃちゃん

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