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 京都は、世界屈指の観光地。そして女の憧れの地である。美味いもん食って、寺社を見て、お洒落して、勉強する。何でもかんでも「京都でする」のが女の憧れなのだ。女性誌はこぞって京都特集を組み、ガイド本や京都観光エッセイがボロボロ出版されている。確かに京都には歴史がある。名産品がある。美味がある......そして誰も取り上げないけれど「しょっぱい京都」もある。

 しかし京都のほんとうの魅力は、こういうソルティーなところにあるのだ。上品ぶっている女性誌では取り上げないほんとうの京都の姿を、しっかり焼き付けて欲しい。そうだソルティー京都、行こう。

【第30回 かぐや姫竹御殿】

 週末でもないのに観光客でごった返す京都・嵐山。派手なお土産どころがギッシリ並んでいて、「竹下通りか嵐山か」というぐらい365日いつでもお祭り状態の場所だ。そんな嵐山のはずれ洛西に、鈴虫寺という有名なお寺がある。入山するのに行列ができちゃう人気寺だ。

 松尾大社を横目に見ながら鈴虫寺へ。受付を済ませて広い大部屋に入り、ここで30分ほどお説教が披露される。確かにいい話だったけど、30分のうち半分は「お守りとお札買ってね」っていう宣伝だったよね……。 

 まあ、そんな鈴虫寺、ちょっと交通の便がよくない場所にあるので、ここだけで帰るのはもったいない。そんな方には、鈴虫寺バス停の向かいにある「かぐや姫竹御殿」はどうだろう。


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見た目はとにかくシブい


 かぐや姫竹御殿は、竹工の名人・長野清助が、自分の別荘として建てたという、竹づくしの場所である。受付をして敷地に入ると、メインの建物の前で、男性がいろいろ説明してくれる。壁も竹、床も竹、屋根も竹、たぶん竹、きっと竹、な竹御殿。


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「欄干に使われているのは、キッコウチク(亀甲竹)という珍しい種類の竹。今では絶滅に瀕している」そうです。


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 亀甲竹は、節目が亀甲文様になって縄目のように幹を締め付けている。幹がムチっと盛り上がっていて、「亀甲」の名に恥じぬ色っぽさ。へー、と思ってググってみると、うん、亀甲竹、フツーに自宅で育てている人がいっぱいいるようである。確かに希少な竹ではあるみたいだけど、説明時に聞いた「昔はいっぱいあったけど今はもうない」的なイメージからは遠い。どうも説明に「非常に珍しい」とか「大変貴重で」という自画自賛が多かったので、話3分の1くらいで聞いた方がいいかもしれない。


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お供えのお花がいちいち枯れてるところにホスピタリティ度合いを感じる


 ほかにも「長野清助はかぐや姫の研究もしていた。が、よくわからない」という謎を呼ぶ説明もあった……。研究してたけれど、わかったことがあんまりなかったってこと? 「あります!」って言って「なかった」みたいな……? まあ確かに、このかぐや姫竹御殿に、かぐや姫についての説明は特にない(察し)。

 御殿の奧には金閣寺を模したという御殿があり、そこにはかぐや姫の像が鎮座している。


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中に……なんかいるぞ!


 このかぐや姫にお願い事をすると叶えてくれるんだそうで、折り紙に願い事を書いて鶴を折ってお供えするのだそうな。男性からは「ぜひかぐや姫さまにお願い事をお祈りしていって」と言われた。

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たくさんのお願い事がかぐや姫さまに


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おっと別料金だった!


 かぐや姫の御殿には「みんなのノート」が置いてある。来客が自分の足跡をぺたぺた書いてくアレである。


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 絵馬を読むのが大好きな私としては、このテの人々の残り香にはたまらなくそそられる。ぱらぱらとめくってみると、みな「無事にお参りできたことに感謝します」と、大変いい人そうなコメントをしている。そうだね、平和や健康、小さなことにも感謝できるのは素晴らしい。しかし皆一様に「感謝」を書いている。御殿の説明に説教めいたくだりはなかったので、なにかほかに「感謝」の気持ちを抱く機会があるのだろうか。と、不思議に思っていると、ここでは「大和占術」という占いをしてもらえるのだそうだ。なるほど、たぶんそこで「感謝の心」についての話が聞けるのだろう。

 ふと見ると、2011年のノートがある。2011年といえば3月11日だ。日本が未曾有の災害に見舞われた日。日々の平和に感謝の念が耐えない彼らは一体どんなことを書くのだろう。ベラベラと3月のページを探す。……あった!

 えっと……。あれ? 受験に受かったとか結婚したいとか、あの大災害なんかなかったかのような通常モード。震災の1カ月過ぎまで追ってみたけれど、東北について書いているのは1人だけである。あの混乱のさなか、通常モードを貫く参拝者たちの平常心とは、占いのおかげなのか利己主義なのか。

 かぐや姫竹御殿は、平日は予約制なので、どうしても行きたい人は前日までに電話予約が必要だ。さらに時間を指定しようとしても「それはちょっと……」とか言って渋られてしまうので「開いてたら行く」ってのがいいのかもしれない。

 ちなみに、鈴虫寺のバス停の前には、苔乃茶屋と柚子乃茶屋というお店が並んでいて、片方は「元祖門前とろろそば」、片方が「本家とろろそば」ののぼりを立てている。見るからに大げんか中である。


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値段も片方が50円安かったりするし


 この後、バス停から5分ほどの場所にある「地蔵院」にも足を運んだ。一休さんが修行したというふれこみで、閑静でステキなお寺だったけれど、現地に一休さんの残り香は何もなし。

 洛西は、あまり観光地化されていなくてのんびりしたところだけど、覗いてみれば、遠路はるばる来た観光客から小銭せしめようというメラメラした商売っ気をガンガン感じる場所なのであった。現金は多めに用意していこう。


和久井香菜子(わくい・かなこ)
ライター・イラストレーター、少女漫画研究家。『少女マンガで読み解く 乙女心のツボ』(カンゼン)が好評発売中。ネットゲーム『養殖中華屋さん』の企画をはじめ、語学テキストやテニス雑誌、ビジネス本まで幅広いジャンルで書き散らす。街で見かけたおかしな英文から英語を学ぶ「Henglish」主宰。

『the KAGUYAHIME forever』 下膨れ顔のかぐや姫、うっすら細木数子に見える amazon_associate_logo.jpg
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