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なお美、なんて粋な女

 女優を演じ続け、見事な最期でその生涯を終えた川島なお美さん(享年54)。その訃報は、ご主人でパティシエの鎧塚俊彦さん(50)が、フェイスブックで次のように明らかにした。「一週間前まで舞台を勤め、そして最後の最期まで女優として、女房として、人として全力で生を全う致しました。なお美を支え応援して下さった皆様方には心より御礼申し上げます。息を引き取るまで川島なお美はやっぱり川島なお美のままでした。本当に立派でした」。

 死因は胆管がん。亡くなる17日前、シャンパンのイベントに鎧塚さんと出席した川島さんの激ヤセぶりに、取材陣も息を飲んだが、「元気です。明日から公演も始まりますし、体力勝負なので、 皆さんに激ヤセと言われている場合じゃないですね。2キロのダンベルを持って発声練習をしています。ダンベルを持っているだけで、全身の筋肉が鍛えられます」と、健康をアピール。

 また2014年1月に手術してから控えていたというシャンパンを口にし、「ちゃんとは解禁していなくて、お祝いとかではいただきますが、以前のようにたくさんは飲まないです。今まで一生分飲んできたので、見ただけで味がわかるし、香りをかげば品種もわかる。量は飲まなくても口の中で味が広がるんです」とも話していたが、誰が見てもドレスからのぞく腕の細さに、病気の深刻さが表れていた。

 その会見から25日後、川島さんの通夜が東京・青山葬儀所で営まれ、雨が降る中、約1500人の弔問者が集まって彼女に別れを告げた。「最期は私の手をしっかり握って、頭を上げて、僕の目をしっかり見つめて人生の幕を閉じました。最期まで立派で、最期まで川島なお美のままでした」と鎧塚さんが挨拶し、多くの人の涙を誘っていた。

 その鎧塚さんから香典のお返しが届いた。「妻、なお美が熱望した焼き菓子CINNAMONが完成したのは亡くなる二日前でした。愛犬・シナモンがなくなった際に『シナモンちゃんをイメージした焼き菓子を作ってくれないかな ロゴは、私が書くから』と頼まれ、今夏の商品化に向けて開発しておりましたが、まさか、妻が、こんなに急に旅立つとは思ってもいませんでした。通夜で、妻、なお美に披露することが出来た焼き菓子CINNAMONを是非ご賞味ください」と、メッセージが添えられ、なお美さんが描いたという愛犬・シナモンのイラストが、添えられていた。

 シナモンの香りがして、心温まる味わいだった。いただいた焼き菓子に、病気で苦しむ愛妻をサポートし続けてきた鎧塚さんの優しさを感じた。


石川敏男(いしかわ・としお)
昭和21年11月10日生まれ。東京都出身。『ザ・ワイド』(日本テレビ系)の芸能デスク兼芸能リポーターとして活躍、現在は読売テレビ『す・またん』に出演中。 松竹宣伝部、『女性セブン』(小学館)『週刊女性』(主婦と生活社)の芸能記者から芸能レポーターへと転身。

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