脱・におう女性器 時代は『香らせ女性器』です!

「あそこがトロピカルな匂いになる石けん」を買う女たち、そして、「あそこのリアルな匂いがする香水」を買う男たち――。お手入れしたらしたで“ビッチ”扱いされ、お手入れしないならしないで“だらしない女”扱いされる不思議なパーツ、女性器。人類が女性器に加えてきた、美白・脱毛・整形・装飾などなどの“女性器カスタマイズ”の歴史をふりかえる連載、今回は「匂い」のお話です。(連載・全10回予定)

◎自分の性器の匂いについて、考えたことはありますか?

「あなたの女性器はどんな匂い?」
 こんな率直な質問を、女性たちに投げかけた戯曲がありました。その名も「ヴァギナ・モノローグス(お女性器のひとりごと)」。実在する女性たち数百人が、彼女たちの女性器について語ったことを、アメリカのパフォーマーであるイヴ・エンスラー(http://www.eveensler.org/)が舞台作品としてまとめあげたものです(messyでも過去にろくでなし子さんが取り上げられています)。

 この「ヴァギナ・モノローグス」(1)によれば、「あなたの女性器はどんな匂い?」という質問に、女性器の持ち主たちはこんな風に答えています。

「大地」
「湿った生ゴミ」
「神」
「深淵」
「スウィートジンジャー」
「汗」
「私自身」
「場合による」
「無臭、って言われました」
「私の夫の顔の匂い」

 さて、あなたは女性器の持ち主でしょうか。そうであっても、そうでなくても、自分の性器の匂いについて、考えたことはありますか?

◎アメリカのAmazonを見ると、「女性器の匂い人気ランキング」が分かります。

 アメリカのAmazonでは、日本のAmazonと違い、「女性器消臭スプレー人気ランキング」を見ることができます。この原稿を書いている11月17日現在、人気のフレーバーは以下の通りです。

1位 フローラル(ラベンダー系)
2位 微香料・強力消臭
3位 トロピカル
4位 ベビーパウダー
5位 アイランドスプラッシュ

 ところで、日本のAmazonで売っている、ダッチワイフに匂いを付ける用スプレーのフレーバーラインナップはこんな感じになっています。

・汗の匂い
・生理の匂い
・おしっこの匂い
・女子校生のセーラー服の匂い

 なんでしょうか。このギャップはいったいなんなんでしょうか。生きている自分の女性器がフローラルでフルーティな香りであってほしい人々と、生きてないダッチワイフの女性器がリアリティあふれる匂いであってほしい人々。

いや、ダッチワイフにスプレーされる汗の匂いというのも、いわば性的幻想の中で期待される「女の子の汗の匂い」なわけですから、それがリアルかどうかというとまた議論の分かれるところでしょうが……それにしてもなんていうかこの期待の差、マリアナ海溝級の深い溝を感じる状況です。

 なぜ人は、自分の女性器に「香り」を求め、他人の女性器に「ニオイ」を求めてしまうのか。もちろん例外もあるでしょうが、この期待の差はたぶん、ここから生まれるものだと思うんですよね。

◎「香らせてる」んじゃない、「匂っちゃってる」ものであってほしい、と。

 自分の女性器にフローラルやらトロピカルやらのスプレーを吹き付ける行為は、ある種、「私の女性器は私が香らせる!」的行為ともうつるわけです。「自分の女性器は自分のもの」意識があってこそできることなわけです。それに、「これは誰かに嗅がれることがありえるパーツだ」ってことで、他者を意識して準備してる感も出てきますよね。

 そうやって、女性器の持ち主が女性器管理の主導権を握っていることに、女性器を性的対象として征服したい人々っていうのは萎えてしまうのではないかしら。

「しっかり洗ってきたはずなのに、濡れてきちゃってえっちな匂い……」
「先にシャワーを浴びたいのに、もう我慢できなくって……」

 ……っていうことで、フローラルにもトロピカルにもする余裕がない、「持ち主のコントロール範囲外に行ってしまった女性器を自分が好き放題してしまいたい」っていう欲望が、女性器消臭スプレーとダッチワイフ匂い付けスプレーのフレーバーの差として現れているんじゃないかしらね。

 とはいえ。自分の手を洗うのは自分、自分の歯を磨くのは自分、自分の女性器を洗うのだって自分なわけです。messyでも「セルフまんまんごしごし恥ずかしい問題」が提起されていますが、女性器の衛生を保つため、「匂っちゃってる」が「臭っちゃってる」に陥らないため、フランスのWEBメディアで提唱されている女性器の匂いコントロール法を最後に見ていきましょう。

◎フランスの「女性器の匂いコントロール法」とは?

 まず基本として、「女性器には自分で自分をキレイにする働きがあるよ」「それでも臭う場合は、感染症がないか病院でチェックするのが先だよ」ということが言われています(2)。

 それを踏まえた上で、例として挙げられているのは……

・タンポンにヨーグルトを浸し、膣に挿入して1~2時間置いた後に洗い流す。
・お茶の木の精油をたらした水で、おしぼりを作り、外陰部を拭く。
・クロロフィル(葉緑素)のサプリを摂る。
・重曹を入れたお湯につかる。

 などなどといったことです(3)。信憑性や安全性は不明ですから、お試しになる際にはよくご注意いただきたいですが、それにしても、ヨーグルトにつっこんだタンポンをあそこに入れるパリジェンヌ、涙ぐましいですね……。

 ちなみにアメリカでは、パイナップルやバナナを原料とした、「精子の苦みや塩味を軽減させ飲みやすい味にするサプリメント」が特許を取っていました(https://www.google.com/patents/US6485773)。でもこの発明、女性器の匂い改善は想定していないみたいです。日本でも「体臭がバラの匂いになるお菓子」が市販されていますけど、あれは女性器には効くんでしょうかね。

匂ってほしくない人がいる。匂っちゃってほしい人もいる。そんな期待の差を前にしてなお、今日も誰かがヨーグルトタンポンを突っ込んでいるのかもしれません。よかったらあなたが思う女性器の匂いについてのご意見も、コメント欄で教えてくださいね!

参考文献
(1)日本語版は岸本佐知子による翻訳で、白水社より「ヴァギナ・モノローグ」として刊行。本稿はHachette UKによる英語版に基づいています。
(2) フランス語圏のアフリカ系女性のためのWEBメディア、「AfriqueFemme」による。http://www.afriquefemme.com/95-sante/bien-etre/430-comment-se-debarrasser-de-l-odeur-vaginale
(3)フランスの美容・健康情報サイト、「Code of Happiness」による。http://code-of-happiness.org/fr/10-remedes-maison-simples-contre-les-odeurs-vaginales

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