オトナの遊び場「ハプニングバー」の最新事情と遊び方をオーナーに聞く!

 アダルトなスポットはおしなべて、「行く人は行くしリピート率も高いけれど、行かない人はまったく行かない」ものです。アダルトグッズショップ然り、バイブバーのよう珍スポット然り。有名どころでいうとデパートメントHのようなイベントも、ここに顔を出すような人は、同種のイベントにもマメに足を運んでいます。

 ハプニングバーも、そういう傾向がありそうです。未体験の人にとっては、多少は想像できても実際にどんなことが繰り広げられているかはわからない、都市伝説的なスポットではないでしょうか。かくいう私は、たま~に遊びにいくという時期がかつてありました。でも、そのお店の雰囲気が合わなくなったのと、パートナーが変わったのとで、気づけば行かなくなりました。

 いまのハプバー事情って、一体どうなってるの? と、ふと好奇心を刺激されて訪ねていったのが、クンニクマン氏。読んで字のごとく、クンニの達人です! 世のクンニ男子に口技を伝える活動と平行して、ここ1年半ほどは東京・歌舞伎町のハプバー「No, Where」のオーナーを勤めているという、アダルト系ではその名を知られた人物です。

 職場からハプバーに直行した私を迎えてくれのは、バーカウンターにグランドピアノが鎮座する、オトナなムードの店内でした。

 お客さまが来店しはじめるより前の時間、本来なら男女がくんずほぐれしているに違いないソファに腰かけてお話を聞きました。

ーーいま、ハプバーって盛り上がってるんですか(直球!)。

クンニクマン氏(以下、ク)「現在、新宿だけで13軒あります。お店の数は増えていますね。だから、何らかの特色を出していかないとお客さんは来てくれない。ウチだと、元ピアノバーっていうしっとり落ち着いた雰囲気と、僕がいること。僕は以前からクンニのテクニックを伝授する『クンニ道場』を開いているんだけど、せっかくなのでここでそれを開催するようにしました。ほかにもピアノ演奏☓緊縛ショーをしたり、性の達人とのトークショーをしたり……独自の色を打ち出すようにしています。このお店、かつてはカップル喫茶だった時期もあるから、古くからのお客さまもちらほらいるんですよ」

◎ハプバーに変遷あり

ーーすっごい基本的な質問ですが、ハプバーとカップル喫茶の違いって?

ク「男女ペアでないと入れないのがカップル喫茶で、ハプバーは単独の男性も女性も歓迎です。昔はカップル喫茶しかなくて、僕が遊びはじめた1995年前後が最盛期でしたね。個人でパソコンや携帯電話を持つ人が増えてきて、各お店が掲示板も設置しはじめた。そこに『今夜、行きます』なんて書き込むんだけど、慣れた人だと何店か同時に書くんですよ。ほかのお客さんからの喰いつきがよかったお店に遊びにいきたいから。ってことが広まると、ネット上では、実際のユーザー数よりもたくさんのユーザーがいるように見えますよね。それで新規のお店もバンバンできたんだけど、少ないお客さんを取り合うだけだから維持できなくなって、単独男性・女性も入れるようになったんです」

ーーへ~、通信インフラの移り変わりとハプバーの趨勢って関係あるんですね。おもしろい。

ク「むちゃくちゃありますよ! いまの流れでいうと、全体的にお店のルールが厳しくなっています。なぜかというと、それまでハプバーに縁がなかった層が流れ込んできたから。かつては常連さんが多くてまったりとした雰囲気だったお店も、誰もがスマホを持って簡単に検索できるようになってから客層が変わったんです。まず年齢層が下がったし、ノリでくる単独の男女が増えました。男性は基本的にヤリたいと思ってハプバーに来るわけだけど、そういう人たちはそれまでなんとな~くあったルールを守らないんですよ。カップルがハプニングするとき、空気を読まずに一緒になだれこんだり、ね。だから、ルールを厳しくせざるをえない。そうしないと、いままで支えてくれたお客さまが来なくなっちゃうから」

ーーこちらはムーディな雰囲気だし、オトナなお客さまが多そうですね。

ク「うん、そうですね。音楽を爆音で流して、飲んだり踊ったりして、ウェーイって簡単にハプニングに流れちゃうようなお店もあるから、そういうのが好きな人はどうぞどうぞそちらに行ってください、と思っています。そういうところはハプニング自体もノリだけのスポーツセックスだし、ここのお客さまはそういうのは求めていないですね」

ーーヤレればいいっていう人もいれば、エロティックな駆け引きのようなものを期待する人もいるだろうし、ハプバーに来る目的は人によって違うんですね。

ク「若い女性だと『他人のセックスを見てみたい』っていう人も多いですよ。AVだって演出があるし、本当のナマでガチなセックスってなかなか目にできないじゃないですか。カップルで来る方たちは、基本的に〈寝取られ願望〉を満たすため。自分の彼女がほかの男性に責められているのを見て興奮したいとか、自分がもう元気なくなっちゃって彼女を満足させられないからほかの人にお願いしたいとか、それをオカズにして後で2人で盛り上がろうとか」

ーー自分が何をしたいのか、はっきりとさせて行くほうが愉しめそうですね。

ク「ところが女性で、しかも単独のお客さまだと、したいことはわかっていても、なかなかそれを伝えられないんですよ。本人はしっかり決意してきたつもりでも、場の雰囲気に飲まれるんです。いきなり願望をカミングアウトするのは確かに難しいから、最初はお酒を飲んだり常連さんとおしゃべりしたりして、緊張が解けてきたころに僕やスタッフにそっと打ち明けてくれればいいんです。『何人かで責められたい』でも『しているところを見てほしい』でも、要望に応えられるよう尽力しますよ」

ーー弾ける女性っています?

ク「それが、初めてきていきなりスパークしちゃう子って、その後リピートしてくれないんですよね。その場は盛り上がって何人も相手して、本人も大興奮! なんだけど、家に帰ってから『私、なんてことしちゃったんだろ~』って自己嫌悪に陥るみたいですね。だから、ほどほどのところで切り上げてもらいたいんだけど、盛り上がっているときはなかなかスタッフも止められないから、本当に難しいです」

オトナの場でモテる人モテない人

ーー欲望を人前であんまりオープンにしすぎると、後で揺り戻しが来ますよね。そのへん、自分でコントロールできるようになると、こういうところでも上手に遊べるようになるのかも。男性は、どんな人が歓迎されますか?

ク「ガッツいている人はまずダメですね。ヤリたいだけなのが丸見えで、1回できたら次もできると思っている。女性が疲れていてもお構いなしで、自分がしたいことばかりを押し付ける……1対1のセックスが下手な人は、こういうお店でも下手です。人気なのは、おもしろくてエロい人。バカな話で女性だけじゃなく男性もみんな笑わせてくれる人が、結局いちばんモテるんですよ」

 ハプバーはたしかに特殊な空間だけど、常識的な人が好かれる……って当たり前といえば当たり前だけど、とても大事なお話。クンニクマンさんのお話にあったように、いまはいろんなお店があって、それぞれ客層も違うとのこと。バイブにもいえることですが、何であれファーストコンタクトって重要! 一度目で「あ、失敗したな」と思ったら二度と行きません(バイブだったら、使わない)。そのお店に、ではなくハプバーという場そのものから、腰が引けます。

 興味がある人も、いきなり単独で乗り込んだり、カップルで高すぎる期待を抱えながら行くよりも、まずは同性の友達と飲みにいって様子見する、ぐらいのスタンスから始めるといいのかも。弾けるなら、お店と自分との相性を見極めてからでも遅くない! アダルト系の遊びは総じて、いきなりトップギアに入れるのではなく、自分を見失わないよう徐行運転で入っていくのがよさそうです。ハプバーとは、そんな冷静さを見失わないオトナのための遊び場なんですね。

【取材協力】
No, Where
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■桃子/桃子
オトナのオモチャ約200種を所有し、それらを試しては、使用感をブログにつづるとともに、グッズを使ったラブコミュニケーションの楽しさを発信中。著書『今夜、コレを試します(OL桃子のオモチャ日記)』ブックマン社。

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