フリュー株式会社・稲垣涼子氏インタビュー【後編】

実物よりも“かわいい私”で構わない――プリクラがもたらした、女子の“自意識の変化”

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目の形を選択できる業界初の機能を搭載した「R(アール)」(2014年)

(前編はこちら)

 時代により、さまざまな進化を遂げたプリントシール機(以下プリ機、またはプリ)。20年の歴史の間に、利用する女の子たちの意識も、「とにかく盛る」から「なりたい顔」へと大きく変化した。顔を撮ること、見ること、友達と共有すること。そこに楽しみを見いだした女の子たちは、自分の顔についてどのような意識を持っているのだろうか。実物よりもかわいく加工することに抵抗感はないのだろうか。業界シェアトップであるフリューのプリントシール機事業部 企画部 部長・稲垣涼子稲垣涼子さんは分析する。

「プリを撮り慣れている女の子たちは、顔を加工することへの抵抗はないと思います。それは、プリ機が、主に『メイクで変えられるパーツ』あるいは『努力で変えられるパーツ』を加工しているから。例えば、顔の大きさは、痩せたり写る角度を変えたりすることで、少なからず小顔になります。目はメイクで大きさや形を変えられる。プリの加工も、そういった部分が中心なんです。反対に、メイクで変化させにくい鼻などは、女の子自身にどのような形がいいか選択させることはしていません」

 ただし実際は、「ユーザーに選択はさせないまでも、鼻にも加工はしています。むしろ顔の中で、加工していないところがないというくらい加工している」という。例えば、自然に微笑んでいるように見せるために、口は口角を上げて目の下の部分を光らせるといった処理を施せる機種もあるそうだ。そうした細かいテクニックを重ねることによって、“一番かわいい私”を完成させる。そこに、“本当の私”とは違うことへの気恥ずかしさ、後ろめたさはないようだ。

「プリは、いい意味でギャルとの親和性が高い。ギャルは自分を盛ったり、アピールすることを恥ずかしがりません。スマホでの自撮りも躊躇がない。ギャルでない子の中には、やっぱり恥ずかしがる子もいます。でも、プリは撮影することも、友人同士で見せ合うことも文化として定着しているため、自撮りよりもハードルが低いんです。加えて、プリはきれいに加工されても『機械がした』と言えますし、撮影中にお手本ポーズが出てくるので、ポーズは『真似しただけ』と言い訳が付けられるということも女の子にとってのハードルを低くしていると思います」

ババアになっても友達とプリ撮ってキャッキャ言いたい!

しぃちゃん

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