[女性誌速攻レビュー]「BAILA」10月号

恋愛体質な女がMA-1を着るまで……梨花が開拓した「BAILA」的“お仕事コンサバ”とは?

2015/10/02 20:30

 そんな梨花いわくの「迷走期間」が抜けたのは14年7月号。ブルーのシャツ×ジーンズのマニッシュスタイルで微笑んでいる表紙です。これ以降、“お花畑系”の代表格でもあった梨花から「女の子らしさ」どころか、「女性らしさ」さえもなりをひそめ、「『Gina』(ぶんか社)か!?」と見紛うようなワイルドなスタイルに変化していきます。「昔から私のクロゼットの中の9割はデニムです(「BAILA」15年3月号より)」という梨花にとって、girlyな女の子や、大人のいい女を“表現”することを辞め、自身の中の「クールでかっこいい女性像」をありのまま見せることで、彼女の中のお仕事コンサバ誌のモデルは「こうあるべき」という“日常をリアルに美しく見せる”ことがようやく実現できたのではないでしょうか。

 まあ、そうは言っても、その梨花が目指す「かっこいい女性像」と「BAILA」が目指す女性像は少し違う。っていうか大分違ったりするので、読者としては“MA-1”やら“ノースリーブのジージャン”やらを「私のおすすめ!」とご紹介されましても「へー」「ほー」「ふーん」で終わってしまったりしていたのですが……。そんな服、会社に着ていけませんよ、とほほ。

 というわけであらためて振り返ってみると、めちゃめちゃ濃かった梨花の5年間。ようやく「目指すべき確固たる女性像の方向性」が見えてきたそうですし、これからの梨花がどうなっていくのかとっても楽しみ。どうせなら「デニム10割」を目指していただいて、最終的には女性版・萩原流行的デニム&テンガロンハットで晩年を迎えてほしいところです。「BAILA」卒業後の梨花も、まだまだ目が離せません!

『BAILA(バイラ)2015年10月号[雑誌]』
梨花、生成りのワンピばっかり着だしたらどうしよう
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