[女性誌速攻レビュー]「婦人公論」9月8日号

女性のあこがれ「老後の女子会」のツライ現実? 「婦人公論」で露呈した、世代で異なるその中身

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「婦人公論」9月8日号(中央公論新社)

 今号の「婦人公論」(中央公論新社)の特集は「『充実老後』と『しょんぼり老後』」です。その中の「ルポ『婦人公論』愛読者グループで理想の仲間に出会って」から、今回のレビューを始めたいと思います。「婦人公論」の読者おたよりコーナー「FORUM」の一画にある「愛読者グループ便り」というコーナー。ここには「原稿は毎月15日締切、20字詰15行前後の字数を厳守」「原稿の採否、一部手直しにつきましては、編集部に一任」というルールのほかに、グループそのものにも「長期にわたり、お便りがない支部につきましては、登録を抹消することも」とかなり厳しいハードルが設定されています。

 そんなスパルタ教育を経て生き残った愛読者グループでは、定例の読書会の他、美術館やハイキングに出かけたり、中には「運営方法を定めた内規や、慶弔金のルール、さらに『小鳩会(※愛読者グループ名)の歌』」まであるところも。昨年発足60周年を迎えたという「つばきの会」の会長は、「あのころは何をしても『女のくせに』と言われる時代。声をあげることすらできなかった。そんななかで、つばきの会は、女性たちが自分の思いを自由に発言できる、私たちにとって唯一の居場所でした」としみじみ語っています。やはりこの雑誌は長い間、女たちのSNSとしての役割を果たしてきたのだとあらためて感じました。1人ではなく誰かと読みたい、内容に共感したい、そして自分の話をしたい……それぞれがそれぞれの事情を抱えながら(正直あの人面倒くさい、なども含む)、それでも「会」に参加し続ける背景には、「母」「娘」「妻」という役割から一時でも逃れて1人の人間になりたいという切実な思いがあるのかもしれません。

<トピックス>
◎ルポ「婦人公論」愛読者グループで理想の仲間に出会って
◎特集 「充実老後」と「しょんぼり老後」
◎ジェーン・スー×三浦しをん「独り身の女たちが集う“地上の楽園”」

■老後「女子会」に課せられた見えない審査基準

 あらためて特集を見ていきましょう。「平均寿命が延び、人生の後半はますます長くなってきています。生きていくのに必要なものは『お金』と『健康』、そして『毎日を楽しくする何か』。その選択次第で、あなたの毎日は豊かにも貧しくもなりえます」とはリードの言葉。記事には、御年76歳の女優・中村玉緒と御年100歳フォトジャーナリスト笹本恒子の「元気なあの人の時間割」、「ルポ 101歳女性スイマーの健康の秘訣は『自堕落』」など、パワフルに老後を過ごしている先輩女性たちが大集合しています。

 その中で特筆すべきは、医師・村崎芙蓉子と社会学者・上野千鶴子の対談「『女子会』『子離れ』『きょうよう』が40代以降のキーワード」です。それぞれ50代、70代で出会って以来の仲で「私たち“シスターズ”という感じ」(上野)というほど気が合うお二人。対談中、「豊かな老後のための備え」として提唱されているのが「仕事や家庭以外の世界を広げる」「自分のお金を確保する」「子ども、夫を独立させる」「人間関係をメンテナンスする」「好奇心を持つ」という5つ。愛読者グループの掟に並んでこれもかなりハードルが高い。

自分すら持て余すのに、女友だちと暮らしたら血しぶきの毎日……

しぃちゃん

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