『なんかおもしろいマンガ』あります ~女子マンガ月報~【8月】

『東京タラレバ娘』はなぜ、結婚できない=「自己責任!」と女子を追い詰める?

 女子マンガ研究家の小田真琴です。太洋社の「コミック発売予定一覧」によりますと、例えば2015年7月には1097点ものマンガが刊行されています。その中から一般読者が「なんかおもしろいマンガ」を探し当てるのは至難のワザ。この記事があなたの「なんかおもしろいマンガ」探しの一助になれば幸いであります。

◎恋愛自己責任論としての『東京タラレバ娘』

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『東京タラレバ娘』3(講談社)

 3巻の発売を機に、再び東村アキコ先生の『東京タラレバ娘』(講談社)に関する議論が活発化しつつあります。本書の強烈すぎるメッセージは一貫して「『結婚したい!』とか言ってるくせに文句を言うばかりで具体的なアクションを起こそうとしない女」に向けられていますが、「そうは言われましても……」と反論したくなるアラサー独身女性も多いことでしょう。

 と言いますのも、今日の日本社会は非常に結婚しづらい社会であるという現実があります。2010年の総務省「国勢調査」によると、1950年には1.5%だった女性の生涯未婚率は、10年には10.6%にまで上昇しています。ちなみに男性は20.1%とより高い値を指し示しているのですが、女性特有の現象として、学歴が高ければ高いほど生涯未婚率も高くなるという傾向があります。最終学歴が「高校」の場合の生涯未婚率は8.6%、「短大・高専」は9.8%、「大学・大学院」は12.8%となり、学歴が高くなるほど生涯未婚率は低くなる男性とはまったく対照的。その多くが高学歴であると予想されるバリキャリ女子においては、人並み以上の困難があるものと予想されます。

 自由恋愛を巡る状況の変化はさておき、かつての日本が結婚しやすい社会であったのは確かでありましょう。翻って現在、果たして結婚は「普通の幸せ」の範疇に入るものなのでしょうか? ここで言う「普通」とは、何かを願えば比較的容易にかなう状態を指します(もちろん結婚を望まない人が「異常」であるという意味ではありません。念のため)。結婚を「普通の幸せ」であるとするならば、多くの人がそれを望んでいるにもかかわらず、なかなか結婚できないという状況というのは、個人ではなく社会の問題なのではないでしょうか?

作品を読んで女子会で意見交換、という無限ループ

しぃちゃん

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