[ジャニーズツッコミ道場]

この夏話題のジャニーズ Jr.・谷村龍一、突然の“ジャガーズ化”の背景を考える

2015/08/21 15:50
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ジャガーズ・ちーやんTwitterより

 この夏、お茶の間を何度か瞬間的に沸かせたジャニーズJr.がいる。

 テレビ朝日・六本木ヒルズのイベント「SUMMER STATION」専属サポーターを務める「Mr.King vs Mr.Prince」(通称キンプリ)メンバー? いや、違う。一般には「そんな名前、初めて聞く」という人も多いだろう。そもそも彼が注目されたのは、その名ではなく、パフォーマンスだった。

 きっかけは、『ミュージックステーション』(テレビ朝日系)や『FNSうたの夏まつり』(フジテレビ系)でSexy Zoneのバックを務めたこと。特に『FNS』では、絶好のポジショニングで、全力で踊る姿に、Twitterなどでは「セクゾのバックダンサーにジャガーズそっくりな子がいてwwwwww」「ジュニアの中にジャガーズみたいな子いません?」「セクゾの後ろにジャガーズみたいな子がいたけど」と大いに呟かれ、盛り上がったのだ。

 ジャガーズとは、ご存知、ジャニーズJr.ものまねで一躍人気者になった、兄弟のモノマネタレントのこと。「タッキー&翼のコンサートで水を使った演出を完璧にサポートするジャニーズJr.」「Hey!Say!JUMPのコンサートで空中浮遊のワイヤーを付ける動きすらカッコ良く見せるジャニーズJr.」などのネタで、『ものまねグランプリ2015』(日本テレビ系)で優勝したことを機に注目を集め、最近は『ヒルナンデス!』『ニノさん』『踊る!さんま御殿!!』(同)など、さまざまな番組に出演している。

 それはそうと、件のJr.「谷村龍一」がジャガーズ本人なわけではもちろんなく、モデルにされているわけでもない。そもそもジャガーズのネタのイメージは、舞台経験豊富な「職人系」Jr.のはずだが、谷村はまだ16歳。年齢的にもキャリア的にも、その領域には至っていない。にもかかわらず、なぜ「ジャガーズ化」したかというと、Jr.公演『ガムシャラ!サマーステーション』や堂本光一の主演舞台『Endless SHOCK 2015』など、夏のイベントや舞台の稽古・本番などで、メジャーどころのJr.が大量に駆り出され、Sexy Zoneのバックを務めるJr.が手薄になったことで、よく映り込む良い立ち位置に抜擢されたことが1つ。

 加えて、太眉と硬派な黒髪の短髪というルックス、そして最大の理由は、おそらく弾けんばかりの全力の笑顔と、しゃかりきダンスにあるだろう。全力笑顔+しゃかりきダンスといえば、人気Jr.の松田元太、松倉海斗などもそうだが、彼らには「昭和」感があまりない。

 実は谷村は、2010年の入所後しばらくは、若い頃の山下智久にも少し似た、チャラそうなイケメンルックスと、ややチャラそうなしゃべりだったのだが、「個性」が頭角をあらわしてきたのは、『ジャニーズJr.ランド』(BSスカパー!)からだった。

 同番組では、「飼ってみたいペットは?」という問いに対する「なんでもいいです。相談相手がいれば」「自分がわかってくれる人がいればいいんです」などの発言や、落ち込んだ際に指を高速で動かす特技「自我修復」などから、「ネガティブキャラ」として注目された。その後、一時期仕事を休んでいたようで、一部で「辞めてしまったのではないか」ともウワサされたが、復活し、露出を増やしてきた頃には、現在の「全力笑顔しゃかりきダンス」を習得していたように見える。

 そう、生来の「明るい笑顔」「しゃかりき」ではなく、ネガティブを乗り越え、努力で獲得した「後天的笑顔&しゃかりき」だからこそ、まだピカピカの高校生なのに「ジャガーズ感」「昭和感」があり、強く印象に残るのだろう。

 ちなみに、父親の仕事の都合で海外暮らしの経験があったり、エリート校に通っていたりするようだが、そうした経験の豊富さや知能の高さも、高校生に見えない「老成感」を醸し出す要因かもしれない。

 にわかにお茶の間で注目の的となった谷村龍一。ネガティブな彼に不意に訪れた幸運「ジャガーズの人気」を味方につけ、積極的に逆輸入し、さらに羽ばたいてほしいものだ。
(田幸和歌子)

最終更新:2015/08/21 15:52

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