仁科友里の「女のためのテレビ深読み週報」

小籔千豊は、なぜ美魔女に怒るのか? 「白髪染めを我慢する母」賛美の単純すぎる本心

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小籔千豊公式プロフィールより

羨望、嫉妬、嫌悪、共感、慈愛――私たちの心のどこかを刺激する人気芸能人たち。ライター・仁科友里が、そんな芸能人の発言にくすぐられる“女心の深層”を暴きます。

<今回の芸能人>
「私、服にお金かけたくない。このシャネルは、お母さんが捨てるって言うたから、もらってん」小籔千豊
『ざっくりハイタッチ!』(テレビ東京、4月19日放送)

 誰にも迷惑かけてないし、心の中で満足しているんだから、いいと思うんです――美魔女問題は、初代グランプリ美魔女、草間淑江氏の一言で全て解決できると思うのだが、お笑い芸人・小籔千豊はどうしても彼女たちを捨て置けないようである。インスタグラムに「今日のネイルだょ」と題して、自らの素爪をアップするなど、女性を痛烈に皮肉っている。『ビートたけしのTVタックル』(テレビ朝日系)においては、美魔女に対して以下のように主張した。

1.エステやネイルサロンより、書店がはやっている世の中でないとおかしい。
2.美魔女は美と経済力に恵まれた特別な人なんだから、「普通の主婦」ヅラしないでほしい。そういう言い方をするから、普通の主婦が私も行かなければとネイルサロンに走り出す。
3.自分磨きばっかりする美魔女だけでなく、その反対側、白髪染めを我慢して、子どもの塾代に充てているオバハンをもっと賛美すべき。

 1と2の主張から気付くだろう。小籔の主張の「戦犯」は、美魔女を取り上げる側(出版社)と受け止める側(読者)であり、美魔女は無実である。問題は3の主張である。白髪染めを我慢して子どもの塾代に充てるオバハンは、人口比で言えば、夫や本人が会社経営者で、月々7~8万円の美容代を捻出できる美魔女より、はるかに多いはずだ。故に小籔を「庶民の味方」ととらえる人もいるだろうが、「経済的に恵まれた美魔女<子どものために我慢するお母さん」という図式は、つきつめていけば「金のある母親は、楽をしている」「子どもの犠牲になることが、あるべき母親の姿」という決めつけではないだろうか。

 「白髪染めを我慢する母」の真意が見えてくるのは、19日放送の『ざっくりハイタッチ!』(テレビ東京)である。「こんな服を女性に着てほしい!」という企画で、レギュラー陣がモデルを妄想彼女に見立てて、好みの服を着てもらう(どんなシチュエーションで、なぜその服にしたかも、芸人が語る趣向になっている)内容だ。小籔は「普段は古着のGパン&Tシャツで着飾ったりしない」彼女と、オペラを見に行った帰りに、食事の約束をする。いつもと違うフォーマルな姿に驚く小籔に、彼女が言う言葉(企画上、小籔が言わせた言葉)が「私、服にお金かけたくない。このシャネルは、お母さんが捨てるって言うたから、もらってん」である。

小籔の金を奪おうとしてるワケじゃないから落ち着いてよ~

しぃちゃん

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